この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2019年1月〜3月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 225万円/坪(68.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -14.1%( -37.0万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 52 件(1年前(2018年)に比べて +18.2%( +8件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 21.9年(昨年 21.1年から +3.7 %増)。平均土地面積は 42.3 坪 (昨年 45.2 坪から -6.5 %減)。平均建物面積は 52.1 坪 (昨年 62.9 坪から -17.2 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。池尻大橋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは池尻大橋駅で昨年に比べ +80.8 %、坪単価は 518 万円/坪となった。
上位 2 駅(池尻大橋駅、二子玉川駅)は +50.3 %(坪単価 +138.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、三軒茶屋駅)は -37.7 %(坪単価 -139.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 20.5 % → 2019年 28.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 4.5 % → 2019年 7.8 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2018年 9.6 分 → 2019年 11.6 分、+20.5 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 15.9 % → 2019年 20.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2018年 29.5 % → 2019年 32.0 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 518万円/坪(157万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて +80.8%( +231.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となったすずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 131万円/坪(39.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -7.1%( -10.0万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 4 件(1年前(2018年)に比べて +100.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2019) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 242万/坪 (31.0年/24.2坪) | 416万/坪 (45.4年/81.2坪) | 503万/坪 (18.5年/30.3坪) |
池尻大橋駅 | 518万/坪 (0年/19.7坪) | 287万/坪 (0年/13.6坪) | 231万/坪 (24.3年/30.7坪) |
三軒茶屋駅 | 209万/坪 (27.9年/35.2坪) | 314万/坪 (28.4年/39.5坪) | 263万/坪 (20.0年/47.3坪) |
駒沢大学駅 | 224万/坪 (31.8年/47.6坪) | 257万/坪 (8.8年/25.7坪) | 186万/坪 (30.9年/30.5坪) |
桜新町駅 | 254万/坪 (23.7年/30.9坪) | 291万/坪 (23.2年/34.1坪) | 364万/坪 (2.7年/33.8坪) |
用賀駅 | 249万/坪 (10.5年/42.7坪) | 228万/坪 (15.6年/57.0坪) | 288万/坪 (7.5年/31.8坪) |
二子玉川駅 | 280万/坪 (1.0年/33.8坪) | 233万/坪 (0年/22.7坪) | 292万/坪 (9.7年/36.7坪) |
つくし野駅 | 132万/坪 (22.0年/113坪) | 114万/坪 (29.0年/74.1坪) | 100.0万/坪 (31.5年/79.4坪) |
すずかけ台駅 | 131万/坪 (45.0年/50.3坪) | 140万/坪 (9.5年/40.8坪) | 97.9万/坪 (16.7年/51.4坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 151万/坪 (0年/34.8坪) | 171万/坪 (20.0年/36.3坪) | 109万/坪 (21.4年/78.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
池尻大橋駅 517.9 万/坪(昨年同期比 +80.8 %)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 518万円/坪(157万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて +80.8%( +231.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均土地面積は 19.7 坪 (昨年 13.6 坪から +44.4 %増)。平均建物面積は 90.8 坪 (昨年 22.7 坪から +300.0 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2018年 8.0 分 → 2019年 2.0 分、-75.0 %と大きく減少)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2018年 100.0 % → 2019年 100.0 %)
二子玉川駅 279.6 万/坪(昨年同期比 +19.8 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 280万円/坪(84.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて +19.8%( +46.2万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 3 件(1年前(2018年)に比べて +200.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均土地面積は 33.8 坪 (昨年 22.7 坪から +48.9 %増)。平均建物面積は 30.3 坪 (昨年 25.7 坪から +17.6 %増)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2018年 16.0 分 → 2019年 24.7 分、+54.2 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2018年 100.0 % → 2019年 100.0 %)
渋谷駅 242.0 万/坪(昨年同期比 -41.9 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 242万円/坪(73.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -41.9%( -174.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 31.0年(昨年 45.4年から -31.6 %減)。平均土地面積は 24.2 坪 (昨年 81.2 坪から -70.2 %減)。平均建物面積は 62.5 坪 (昨年 141.2 坪から -55.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2018年 45.4 年 → 2019年 31.0 年、-31.6 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 66.7 % → 2019年 33.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2018年 7.7 分 → 2019年 10.7 分、+39.1 %と大きく増加)
三軒茶屋駅 208.8 万/坪(昨年同期比 -33.5 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 209万円/坪(63.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -33.5%( -105.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(1年前(2018年)に比べて +42.9%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 27.9年(昨年 28.4年から -1.9 %減)。平均土地面積は 35.2 坪 (昨年 39.5 坪から -10.9 %減)。平均建物面積は 57.2 坪 (昨年 72.4 坪から -21.0 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2018年 7.9 分 → 2019年 6.4 分、-18.5 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 14.3 % → 2019年 20.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 28.6 % → 2019年 20.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 28.6 % → 2019年 40.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 14.3 % → 2019年 10.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示