【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜6月期の福岡市七隈線 (橋本駅~博多駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は45.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +2.6%( +1.2万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 500 件(1年前(2023年)に比べて -55.3%( -619件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.6年(昨年 25.3年から +1.3 %増)。平均専有面積は 57.1 ㎡ (昨年 50.5 ㎡から +13.0 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。橋本駅、野芥駅、桜坂駅、薬院大通駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは橋本駅で昨年に比べ +28.4 %、単価は 30.9 万円/㎡となった。
上位 2 駅(橋本駅、桜坂駅)は +26.9 %(単価 +8.3 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(福大前駅、渡辺通駅)は -20.5 %(単価 -6.3 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.1 % → 2024年 3.4 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 5.0 % → 2024年 5.9 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 27.1 % → 2024年 24.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 47.3 % → 2024年 49.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった薬院大通駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は60.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +22.4%( +11.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 52 件(1年前(2023年)に比べて -57.7%( -71件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった福大前駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は14.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -26.6%( -5.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 11 件(1年前(2023年)に比べて -47.6%( -10件/㎡)と大幅に減少しています。)。
福岡市七隈線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
橋本駅 | 30.9万/㎡ (17.3年/78.0㎡) | 24.1万/㎡ (34.8年/73.8㎡) | 24.2万/㎡ (34.4年/72.0㎡) |
次郎丸駅 | 22.7万/㎡ (38.0年/63.8㎡) | 21.9万/㎡ (39.0年/64.8㎡) | 29.9万/㎡ (28.6年/75.0㎡) |
賀茂駅 | 20.7万/㎡ (34.1年/75.0㎡) | 20.7万/㎡ (38.9年/66.9㎡) | 23.3万/㎡ (27.5年/71.8㎡) |
野芥駅 | 34.3万/㎡ (17.2年/74.0㎡) | 27.8万/㎡ (26.0年/72.5㎡) | 31.3万/㎡ (23.9年/77.3㎡) |
梅林駅 | - | - | 48.0万/㎡ (4.3年/75.0㎡) |
福大前駅 | 14.3万/㎡ (45.7年/52.3㎡) | 19.5万/㎡ (32.1年/58.1㎡) | 16.4万/㎡ (38.1年/61.2㎡) |
七隈駅 | 33.6万/㎡ (23.5年/74.7㎡) | 29.6万/㎡ (25.9年/68.0㎡) | 28.3万/㎡ (24.3年/70.7㎡) |
金山駅 | 18.8万/㎡ (38.5年/72.5㎡) | 21.0万/㎡ (40.1年/61.0㎡) | 25.9万/㎡ (29.4年/73.5㎡) |
茶山駅 | 34.6万/㎡ (26.5年/69.4㎡) | 37.4万/㎡ (22.7年/76.9㎡) | 30.7万/㎡ (25.8年/70.9㎡) |
別府駅 | 42.1万/㎡ (24.0年/62.8㎡) | 42.2万/㎡ (25.4年/63.2㎡) | 42.0万/㎡ (23.7年/62.2㎡) |
六本松駅 | 50.2万/㎡ (24.3年/73.3㎡) | 48.3万/㎡ (24.1年/65.0㎡) | 44.2万/㎡ (24.3年/68.3㎡) |
桜坂駅 | 48.5万/㎡ (24.8年/70.6㎡) | 38.7万/㎡ (27.8年/71.2㎡) | 37.1万/㎡ (27.6年/73.8㎡) |
薬院大通駅 | 60.9万/㎡ (26.0年/67.7㎡) | 49.8万/㎡ (26.5年/59.3㎡) | 45.3万/㎡ (26.7年/61.3㎡) |
薬院駅 | 56.8万/㎡ (22.1年/51.1㎡) | 48.8万/㎡ (25.3年/42.6㎡) | 49.2万/㎡ (21.4年/41.7㎡) |
渡辺通駅 | 43.8万/㎡ (23.6年/36.6㎡) | 51.2万/㎡ (20.7年/29.1㎡) | 45.5万/㎡ (21.2年/32.7㎡) |
天神南駅 | 48.7万/㎡ (21.3年/33.6㎡) | 48.8万/㎡ (28.1年/32.3㎡) | 51.2万/㎡ (27.9年/36.8㎡) |
櫛田神社前駅 | 43.6万/㎡ (31.8年/38.5㎡) | 48.9万/㎡ (30.7年/31.8㎡) | - |
博多駅 | 41.3万/㎡ (26.8年/40.6㎡) | 44.3万/㎡ (23.3年/35.1㎡) | 44.4万/㎡ (22.0年/35.6㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
橋本駅 30.9 万/㎡(昨年同期比 +28.4 %)
橋本駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は30.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +28.4%( +6.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2023年)に比べて +25.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.3年(昨年 34.8年から -50.3 %減)。平均専有面積は 78.0 ㎡ (昨年 73.8 ㎡から +5.8 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 34.8 年 → 2024年 17.3 年、-50.3 %と大きく減少)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 % → 2024年 40.0 %)
桜坂駅 48.5 万/㎡(昨年同期比 +25.3 %)
桜坂駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +25.3%( +9.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 45 件(1年前(2023年)に比べて -30.8%( -20件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.8年(昨年 27.8年から -10.8 %減)。平均専有面積は 70.6 ㎡ (昨年 71.2 ㎡から -0.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 27.8 年 → 2024年 24.8 年、-10.8 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 65.6 % → 2024年 37.8 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 % → 2024年 27.9 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 8.9 分 → 2024年 10.0 分、+11.5 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 10.9 % → 2024年 20.0 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 6.2 % → 2024年 4.4 %)
福大前駅 14.3 万/㎡(昨年同期比 -26.6 %)
福大前駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は14.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -26.6%( -5.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 11 件(1年前(2023年)に比べて -47.6%( -10件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 45.7年(昨年 32.1年から +42.3 %増)。平均専有面積は 52.3 ㎡ (昨年 58.1 ㎡から -10.0 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 80.0 % → 2024年 27.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 32.1 年 → 2024年 45.7 年、+42.3 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 15.0 % → 2024年 72.7 %)
渡辺通駅 43.8 万/㎡(昨年同期比 -14.4 %)
渡辺通駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は43.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -14.4%( -7.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 45 件(1年前(2023年)に比べて -59.5%( -66件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.6年(昨年 20.7年から +13.5 %増)。平均専有面積は 36.6 ㎡ (昨年 29.1 ㎡から +25.4 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 3.6 % → 2024年 2.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 20.7 年 → 2024年 23.6 年、+13.5 %と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2023年 7.5 分 → 2024年 8.4 分、+12.1 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 41.4 % → 2024年 54.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 18.9 % → 2024年 11.1 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示