【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期のJR仙石線 (あおば通駅~石巻駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は33.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +21.3%( +5.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 86 件(1年前(2022年)に比べて -8.5%( -8件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 22.8年(昨年 25.2年から -9.7 %減)。平均専有面積は 66.0 ㎡ (昨年 68.2 ㎡から -3.1 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。仙台駅、陸前原ノ町駅、苦竹駅、小鶴新田駅、陸前高砂駅、中野栄駅、石巻駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは石巻駅で昨年に比べ +61.8 %、単価は 25.3 万円/㎡となった。
上位 2 駅(石巻駅、陸前高砂駅)は +60.4 %(単価 +10.7 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(西塩釜駅、多賀城駅)は -13.3 %(単価 -2.3 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 11.6 分 → 2023年 8.8 分、-24.5 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.1 % → 2023年 28.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 58.7 % → 2023年 50.0 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 9.8 % → 2023年 8.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 4.7 % → 2023年 1.3 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった榴ケ岡駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は47.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +16.1%( +6.6万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 13 件(1年前(2022年)に比べて +8.3%( +1件/㎡)と堅調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった西塩釜駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は11.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -18.2%( -2.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
JR仙石線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
あおば通駅 | - | - | - |
仙台駅 | 38.4万/㎡ (22.0年/67.3㎡) | 31.8万/㎡ (26.6年/69.5㎡) | 37.6万/㎡ (19.0年/73.8㎡) |
榴ケ岡駅 | 47.9万/㎡ (16.8年/66.5㎡) | 41.2万/㎡ (15.8年/67.9㎡) | 35.5万/㎡ (17.5年/66.2㎡) |
宮城野原駅 | - | 34.2万/㎡ (20.4年/70.0㎡) | 13.9万/㎡ (38.1年/75.0㎡) |
陸前原ノ町駅 | 20.0万/㎡ (35.5年/51.0㎡) | 15.4万/㎡ (31.3年/58.8㎡) | 21.5万/㎡ (30.3年/68.3㎡) |
苦竹駅 | 25.7万/㎡ (29.6年/63.3㎡) | 18.2万/㎡ (35.3年/60.0㎡) | 14.1万/㎡ (34.3年/65.0㎡) |
小鶴新田駅 | 39.1万/㎡ (16.5年/72.0㎡) | 31.6万/㎡ (19.3年/64.0㎡) | 30.4万/㎡ (18.5年/71.2㎡) |
福田町駅 | 22.7万/㎡ (33.3年/65.0㎡) | 19.3万/㎡ (26.1年/67.5㎡) | 18.7万/㎡ (28.9年/66.7㎡) |
陸前高砂駅 | 31.5万/㎡ (22.1年/70.0㎡) | 19.8万/㎡ (30.4年/68.6㎡) | 29.4万/㎡ (19.4年/74.7㎡) |
中野栄駅 | 25.7万/㎡ (27.3年/70.0㎡) | 20.0万/㎡ (32.3年/75.0㎡) | 16.6万/㎡ (32.3年/71.7㎡) |
多賀城駅 | 20.9万/㎡ (28.3年/71.7㎡) | 22.8万/㎡ (26.9年/75.8㎡) | 23.5万/㎡ (22.4年/75.0㎡) |
下馬駅 | 18.9万/㎡ (22.3年/90.0㎡) | - | - |
西塩釜駅 | 11.8万/㎡ (32.3年/55.0㎡) | 14.4万/㎡ (31.3年/82.5㎡) | 20.0万/㎡ (24.3年/75.0㎡) |
本塩釜駅 | 18.9万/㎡ (23.8年/72.5㎡) | - | 24.0万/㎡ (15.3年/75.0㎡) |
東塩釜駅 | - | - | 9.8万/㎡ (29.3年/80.0㎡) |
松島海岸駅 | - | - | - |
陸前赤井駅 | - | - | - |
陸前山下駅 | - | 5.3万/㎡ (27.3年/75.0㎡) | 13.6万/㎡ (29.3年/70.0㎡) |
石巻駅 | 25.3万/㎡ (15.7年/67.0㎡) | 15.6万/㎡ (22.6年/61.7㎡) | 8.8万/㎡ (33.3年/70.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
石巻駅 25.3 万/㎡(昨年同期比 +61.8 %)
石巻駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は25.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +61.8%( +9.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて +66.7%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 15.7年(昨年 22.6年から -30.7 %減)。平均専有面積は 67.0 ㎡ (昨年 61.7 ㎡から +8.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 22.6 年 → 2023年 15.7 年、-30.7 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 43.7 分 → 2023年 7.8 分、-82.1 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 40.0 %)
陸前高砂駅 31.5 万/㎡(昨年同期比 +59.0 %)
陸前高砂駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は31.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +59.0%( +11.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて +14.3%( +1件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 22.1年(昨年 30.4年から -27.2 %減)。平均専有面積は 70.0 ㎡ (昨年 68.6 ㎡から +2.1 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 30.4 年 → 2023年 22.1 年、-27.2 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 7.3 分 → 2023年 5.8 分、-21.1 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 71.4 % → 2023年 87.5 %)
西塩釜駅 11.8 万/㎡(昨年同期比 -18.2 %)
西塩釜駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は11.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -18.2%( -2.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 32.3年(昨年 31.3年から +3.2 %増)。平均専有面積は 55.0 ㎡ (昨年 82.5 ㎡から -33.3 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 % → 2023年 100.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 4.0 分 → 2023年 5.0 分、+25.0 %と大きく増加)
多賀城駅 20.9 万/㎡(昨年同期比 -8.3 %)
多賀城駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は20.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -8.3%( -1.9万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.3年(昨年 26.9年から +5.0 %増)。平均専有面積は 71.7 ㎡ (昨年 75.8 ㎡から -5.5 %減)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 9.0 分 → 2023年 10.0 分、+11.1 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 83.3 % → 2023年 100.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示