契約が無事に終了したら、今度は引き渡しです。内覧会や現場確認で問題がなければ、いよいよマイホームが手に入ります。最後にどのような点に注意し、引き渡しの際に何を用意すれば良いのでしょうか、まとめてみました。
新築住宅を購入したときは、内覧会が引き渡しの前に開かれるのが一般的です。ただ、ざっと眺めるのではなく、引き戸がきちんと開くか、床や天井に不具合はないかなど、その目で確認しましょう。
仕様書通りに仕上がっているのかも、しっかりと見ておく必要があります。傷が見つかったり、仕様書通りでなかったりした場合、対応を売り主に申し入れましょう。内覧が済めば仕上がり確認の書類にサインします。そのあとで問題点を指摘しても責任の所在があいまいになることがあります。内覧会の場できちんと確認しておくことが大切です。
中古住宅の場合は仲介の不動産会社が立ち会い、現場の確認をするケースもあります。必要な修理が終わっているか、契約条件に沿った状態になっているのかなどをしっかりと確認してください。
引き渡しには、買い手側も残金や固定資産税などの精算金、登記申請、住宅ローンの抵当権設定用の必要書類を準備して集合場所へ向かいます。準備すべきものは事前に不動産会社が教えてくれますから、問い合わせておきましょう。
物件代金の残り |
登記費用 |
仲介手数料の残り |
公共料金の精算金 |
管理費の精算金(マンションの場合) |
都市計画税や固定資産税の精算金 |
住民票(登記手続き用) |
委任状(登記手続き用) |
印鑑証明書(住宅ローン利用時) |
集合場所には売り主と買い手、不動産会社、司法書士、金融機関の担当者らが集まります。スケジュール調整は不動産会社に任せておけばやってくれます。約束の時間に必要なお金と書類を持って出かければ良いだけです。
一般に登記は司法書士が代行してくれます。引き渡しの際に必要書類を渡せば、あとは所有権移転など各種登記の申請書を作成し、法務局へ提出してくれます。あとで司法書士から登記済み関係書類が戻ってきます。
ローンの実行も同時に行うのが一般的です。売り主の抵当権抹消、売り主から買い手への所有権移転、買い手の抵当権設定を同時に行います。
残金や精算金、諸費用を支払ったら、付属設備の保証書や取扱説明書、マンションなら管理規約を受け取ります。さらに、家の鍵をもらえば、不動産引渡確認証に署名、捺印して引き渡しが完了します。
引き渡しが終われば、あとは引っ越しです。新築マンションの場合は引き渡し前に入居説明会を開き、引っ越しが同じ日に集中しないよう調整します。依頼できる引っ越し業者を限定するマンションもありますから、説明をよく聞いておきましょう。
引き渡し日が遅れるようなことがあれば、旧宅の引き払いや新宅への引っ越しにも影響が出てしまいます。その遅れで本来必要のない費用が発生したときは不動産会社とよく相談し、場合によっては費用補償も視野に入れておく必要があります。