この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜9月期の日暮里・舎人ライナー (日暮里駅~見沼代親水公園駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 161万円/坪(48.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +9.0%( +13.3万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 99 件(1年前(2022年)に比べて -41.4%( -70件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 17.2年(昨年 14.6年から +18.2 %増)。平均土地面積は 45.1 坪 (昨年 37.6 坪から +19.9 %増)。平均建物面積は 51.9 坪 (昨年 46.8 坪から +10.9 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。日暮里駅、舎人駅、見沼代親水公園駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは舎人駅で昨年に比べ +32.7 %、坪単価は 195 万円/坪となった。
上位 2 駅(舎人駅、見沼代親水公園駅)は +29.9 %(坪単価 +43.7 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(足立小台駅、熊野前駅)は -51.9 %(坪単価 -65.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 11.6 分 → 2023年 9.3 分、-19.3 %と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.2 % → 2023年 5.1 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.8 % → 2023年 15.6 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 14.6 年 → 2023年 17.2 年、+18.2 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.0 % → 2023年 20.8 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 48.5 % → 2023年 44.8 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった西日暮里駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 251万円/坪(75.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +10.9%( +24.7万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて +20.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった足立小台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 25.3万円/坪(7.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -73.8%( -71.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -80.0%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
日暮里・舎人ライナー | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
日暮里駅 | 228万/坪 (33.5年/25.2坪) | 190万/坪 (43.0年/61.5坪) | 150万/坪 (29.9年/43.7坪) |
西日暮里駅 | 251万/坪 (34.5年/29.0坪) | 226万/坪 (36.2年/26.9坪) | 147万/坪 (37.3年/70.8坪) |
赤土小学校前駅 | 181万/坪 (24.0年/90.4坪) | 183万/坪 (14.7年/34.4坪) | 156万/坪 (14.2年/26.2坪) |
熊野前駅 | 141万/坪 (20.7年/20.9坪) | 202万/坪 (7.3年/20.6坪) | 165万/坪 (10.2年/29.1坪) |
足立小台駅 | 25.3万/坪 (37.5年/28.7坪) | 96.6万/坪 (20.2年/23.3坪) | 108万/坪 (37.0年/64.3坪) |
扇大橋駅 | 123万/坪 (17.0年/72.9坪) | 125万/坪 (14.0年/46.1坪) | 131万/坪 (15.2年/29.0坪) |
高野駅 | 114万/坪 (25.0年/34.1坪) | 109万/坪 (17.9年/17.9坪) | 120万/坪 (18.4年/38.0坪) |
江北駅 | 177万/坪 (29.6年/66.6坪) | 172万/坪 (16.2年/35.9坪) | 125万/坪 (7.7年/30.7坪) |
西新井大師西駅 | 150万/坪 (4.0年/29.3坪) | 133万/坪 (14.6年/50.4坪) | 293万/坪 (18.7年/89.1坪) |
谷在家駅 | 148万/坪 (15.1年/31.0坪) | 140万/坪 (13.1年/34.2坪) | 143万/坪 (3.9年/28.6坪) |
舎人公園駅 | 145万/坪 (7.2年/34.2坪) | 124万/坪 (23.2年/28.3坪) | 147万/坪 (9.4年/38.7坪) |
舎人駅 | 195万/坪 (18.1年/65.6坪) | 147万/坪 (9.6年/41.5坪) | 135万/坪 (18.0年/81.4坪) |
見沼代親水公園駅 | 185万/坪 (6.5年/36.1坪) | 146万/坪 (11.5年/34.3坪) | 155万/坪 (6.8年/27.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
舎人駅 194.5 万/坪(昨年同期比 +32.7 %)
舎人駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 195万円/坪(58.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +32.7%( +47.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(1年前(2022年)に比べて -61.1%( -22件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 18.1年(昨年 9.6年から +87.7 %増)。平均土地面積は 65.6 坪 (昨年 41.5 坪から +58.0 %増)。平均建物面積は 47.0 坪 (昨年 42.7 坪から +10.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 10.3 分 → 2023年 8.6 分、-15.9 %と減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 9.6 年 → 2023年 18.1 年、+87.7 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 28.6 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 58.3 % → 2023年 50.0 %)
見沼代親水公園駅 185.2 万/坪(昨年同期比 +27.2 %)
見沼代親水公園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 185万円/坪(56.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +27.2%( +39.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -20.0%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 6.5年(昨年 11.5年から -43.3 %減)。平均土地面積は 36.1 坪 (昨年 34.3 坪から +5.3 %増)。平均建物面積は 31.6 坪 (昨年 57.8 坪から -45.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 11.5 年 → 2023年 6.5 年、-43.3 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 8.1 分 → 2023年 6.5 分、-19.8 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 60.0 % → 2023年 62.5 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 30.0 % → 2023年 25.0 %)
足立小台駅 25.3 万/坪(昨年同期比 -73.8 %)
足立小台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 25.3万円/坪(7.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -73.8%( -71.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -80.0%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 37.5年(昨年 20.2年から +85.6 %増)。平均土地面積は 28.7 坪 (昨年 23.3 坪から +23.4 %増)。平均建物面積は 51.4 坪 (昨年 28.4 坪から +80.9 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 21.0 分 → 2023年 15.0 分、-28.6 %と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.2 年 → 2023年 37.5 年、+85.6 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 100.0 %)
熊野前駅 141.4 万/坪(昨年同期比 -29.9 %)
熊野前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 141万円/坪(42.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -29.9%( -60.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて -40.0%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 20.7年(昨年 7.3年から +183.1 %増)。平均土地面積は 20.9 坪 (昨年 20.6 坪から +1.7 %増)。平均建物面積は 30.3 坪 (昨年 32.7 坪から -7.4 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 7.3 年 → 2023年 20.7 年、+183.1 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 % → 2023年 33.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 33.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示