【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期のJR総武線 (三鷹駅～小岩駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 220万円/坪(66.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +8.8％( +17.7万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 725 件(１年前(2019年)に比べて -3.6％( -27件/坪)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 15.6年(昨年 19.0年から -17.6 ％減)。平均土地面積は 35.8 坪 (昨年 41.8 坪から -14.3 ％減)。平均建物面積は 48.2 坪 (昨年 62.9 坪から -23.3 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 14 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。高円寺駅、信濃町駅、錦糸町駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは新宿駅で昨年に比べ +394.2 ％、坪単価は 1,318 万円/坪となった。
上位 2 駅(新宿駅、水道橋駅)は +248.0 ％(坪単価 +643.7 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(御茶ノ水駅、秋葉原駅)は -36.3 ％(坪単価 -138.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 19.0 年 → 2020年 15.6 年、-17.6 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 34.4 ％ → 2020年 45.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 26.5 ％ → 2020年 21.4 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 11.7 ％ → 2020年 10.5 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 2.4 ％ → 2020年 1.2 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった新宿駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,318万円/坪(399万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +394.2％( +1051.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2019年)に比べて -16.7％( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった小岩駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 146万円/坪(44.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +6.4％( +8.8万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 110 件(１年前(2019年)に比べて +3.8％( +4件/坪)と小幅に増加しています。)。
| JR総武線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 三鷹駅 | 227万/坪 (11.0年/42.3坪) | 205万/坪 (13.3年/46.9坪) | 227万/坪 (13.7年/60.2坪) |
| 吉祥寺駅 | 261万/坪 (16.4年/53.9坪) | 261万/坪 (21.7年/52.4坪) | 259万/坪 (20.3年/48.8坪) |
| 西荻窪駅 | 242万/坪 (12.3年/33.9坪) | 253万/坪 (13.5年/53.9坪) | 235万/坪 (13.4年/34.8坪) |
| 荻窪駅 | 249万/坪 (13.1年/31.7坪) | 235万/坪 (16.0年/47.2坪) | 232万/坪 (15.7年/35.6坪) |
| 阿佐ケ谷駅 | 242万/坪 (10.6年/35.7坪) | 249万/坪 (15.8年/38.1坪) | 235万/坪 (14.0年/35.8坪) |
| 高円寺駅 | 257万/坪 (13.5年/30.4坪) | 207万/坪 (20.1年/41.7坪) | 210万/坪 (25.2年/42.6坪) |
| 中野駅 | 249万/坪 (21.5年/38.6坪) | 253万/坪 (26.7年/46.0坪) | 296万/坪 (20.8年/40.0坪) |
| 東中野駅 | 229万/坪 (17.5年/40.7坪) | 218万/坪 (20.6年/35.0坪) | 221万/坪 (27.6年/40.6坪) |
| 大久保駅 | 275万/坪 (26.6年/33.4坪) | 282万/坪 (47.1年/55.7坪) | 241万/坪 (23.6年/49.1坪) |
| 新宿駅 | 1,318万/坪 (41.6年/29.9坪) | 267万/坪 (43.2年/36.6坪) | 562万/坪 (43.2年/63.5坪) |
| 代々木駅 | - | 261万/坪 (34.0年/139坪) | 607万/坪 (21.9年/59.0坪) |
| 千駄ケ谷駅 | 341万/坪 (18.8年/17.4坪) | - | 316万/坪 (22.5年/54.5坪) |
| 信濃町駅 | 310万/坪 (23.4年/53.7坪) | 168万/坪 (33.7年/19.3坪) | 255万/坪 (19.3年/31.0坪) |
| 四ツ谷駅 | 390万/坪 (29.7年/49.0坪) | 350万/坪 (17.9年/61.4坪) | 519万/坪 (26.2年/70.3坪) |
| 市ケ谷駅 | 361万/坪 (42.8年/32.8坪) | 414万/坪 (32.9年/40.4坪) | 308万/坪 (33.0年/120坪) |
| 飯田橋駅 | 377万/坪 (33.5年/41.7坪) | 347万/坪 (29.8年/67.0坪) | 491万/坪 (47.2年/47.6坪) |
| 水道橋駅 | 468万/坪 (37.8年/14.0坪) | 232万/坪 (41.9年/31.0坪) | 278万/坪 (26.6年/38.1坪) |
| 御茶ノ水駅 | 169万/坪 (37.2年/44.9坪) | 360万/坪 (39.5年/20.2坪) | 471万/坪 (44.0年/15.9坪) |
| 秋葉原駅 | 357万/坪 (43.6年/40.5坪) | 444万/坪 (14.5年/30.6坪) | 332万/坪 (41.4年/44.6坪) |
| 浅草橋駅 | 205万/坪 (40.4年/40.2坪) | 216万/坪 (31.6年/40.7坪) | 461万/坪 (37.5年/34.2坪) |
| 両国駅 | 241万/坪 (28.8年/43.6坪) | 217万/坪 (29.0年/49.5坪) | 341万/坪 (32.5年/48.9坪) |
| 錦糸町駅 | 232万/坪 (26.5年/85.1坪) | 184万/坪 (30.9年/48.4坪) | 343万/坪 (25.4年/41.8坪) |
| 亀戸駅 | 165万/坪 (20.0年/28.5坪) | 197万/坪 (25.2年/35.0坪) | 172万/坪 (28.8年/36.3坪) |
| 平井駅 | 155万/坪 (9.4年/24.8坪) | 147万/坪 (18.1年/40.3坪) | 165万/坪 (24.2年/33.3坪) |
| 新小岩駅 | 149万/坪 (11.1年/31.4坪) | 133万/坪 (13.5年/27.7坪) | 125万/坪 (19.9年/35.7坪) |
| 小岩駅 | 146万/坪 (14.2年/31.6坪) | 137万/坪 (16.9年/36.2坪) | 136万/坪 (15.8年/31.5坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
新宿駅 1317.8 万/坪(昨年同期比 +394.2 ％)
新宿駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,318万円/坪(399万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +394.2％( +1051.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2019年)に比べて -16.7％( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 41.6年(昨年 43.2年から -3.5 ％減)。平均土地面積は 29.9 坪 (昨年 36.6 坪から -18.3 ％減)。平均建物面積は 141.0 坪 (昨年 179.2 坪から -21.3 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 7.5 分 → 2020年 5.2 分、-30.7 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 60.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 40.0 ％)
水道橋駅 468.2 万/坪(昨年同期比 +101.8 ％)
水道橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 468万円/坪(142万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +101.8％( +236.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2019年)に比べて +100.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 37.8年(昨年 41.9年から -9.8 ％減)。平均土地面積は 14.0 坪 (昨年 31.0 坪から -54.9 ％減)。平均建物面積は 40.5 坪 (昨年 105.1 坪から -61.5 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 ％ → 2020年 100.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 3.0 分 → 2020年 4.2 分、+41.7 ％と大きく増加)
御茶ノ水駅 169.1 万/坪(昨年同期比 -53.0 ％)
御茶ノ水駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 169万円/坪(51.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -53.0％( -190.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 37.2年(昨年 39.5年から -5.9 ％減)。平均土地面積は 44.9 坪 (昨年 20.2 坪から +122.5 ％増)。平均建物面積は 146.2 坪 (昨年 82.2 坪から +77.9 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 66.7 ％ → 2020年 66.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 5.3 分 → 2020年 6.3 分、+18.8 ％と増加)
秋葉原駅 357.3 万/坪(昨年同期比 -19.5 ％)
秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 357万円/坪(108万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -19.5％( -86.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 43.6年(昨年 14.5年から +200.7 ％増)。平均土地面積は 40.5 坪 (昨年 30.6 坪から +32.7 ％増)。平均建物面積は 126.4 坪 (昨年 126.7 坪から -0.2 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 5.8 分 → 2020年 4.4 分、-24.1 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 ％ → 2020年 60.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 14.5 年 → 2020年 43.6 年、+200.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 ％ → 2020年 60.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示