【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期のJR南武線 (矢野口駅~立川駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 155万円/坪(46.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +0.2%( +0.3万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 163 件(1年前(2019年)に比べて +1.9%( +3件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 10.3年(昨年 14.5年から -29.0 %減)。平均土地面積は 38.9 坪 (昨年 48.1 坪から -19.0 %減)。平均建物面積は 36.3 坪 (昨年 50.6 坪から -28.2 %減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。矢野口駅、南多摩駅、分倍河原駅、立川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは南多摩駅で昨年に比べ +29.0 %、坪単価は 140 万円/坪となった。
上位 2 駅(南多摩駅、分倍河原駅)は +28.2 %(坪単価 +33.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(谷保駅、西国立駅)は -28.3 %(坪単価 -63.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 14.5 年 → 2020年 10.3 年、-29.0 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 50.7 % → 2020年 60.5 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 0.6 % → 2020年 2.5 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 12.5 % → 2020年 9.2 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった立川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 181万円/坪(54.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +24.4%( +35.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 37 件(1年前(2019年)に比べて -14.0%( -6件/坪)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった稲城長沼駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 131万円/坪(39.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -5.4%( -7.5万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 14 件(前年比変わらず)。
JR南武線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
矢野口駅 | 166万/坪 (0.25年/29.5坪) | 136万/坪 (10.0年/30.8坪) | 147万/坪 (5.3年/33.6坪) |
稲城長沼駅 | 131万/坪 (12.8年/52.7坪) | 138万/坪 (13.5年/35.3坪) | 132万/坪 (10.8年/36.8坪) |
南多摩駅 | 140万/坪 (6.1年/29.9坪) | 108万/坪 (24.4年/36.8坪) | 159万/坪 (0.4年/35.3坪) |
府中本町駅 | 176万/坪 (2.5年/34.0坪) | 165万/坪 (8.3年/72.6坪) | 162万/坪 (18.3年/35.5坪) |
分倍河原駅 | 161万/坪 (7.1年/31.1坪) | 126万/坪 (23.2年/66.7坪) | 181万/坪 (12.0年/86.4坪) |
西府駅 | 153万/坪 (11.0年/47.5坪) | 142万/坪 (5.7年/40.1坪) | 168万/坪 (2.6年/39.0坪) |
谷保駅 | 135万/坪 (10.6年/41.8坪) | 240万/坪 (21.1年/61.4坪) | 135万/坪 (8.7年/47.1坪) |
矢川駅 | 135万/坪 (12.7年/34.0坪) | 136万/坪 (13.3年/44.2坪) | 147万/坪 (12.7年/38.2坪) |
西国立駅 | 147万/坪 (12.9年/36.5坪) | 169万/坪 (19.3年/49.3坪) | 194万/坪 (6.9年/49.9坪) |
立川駅 | 181万/坪 (13.3年/38.1坪) | 146万/坪 (12.8年/45.1坪) | 139万/坪 (16.6年/44.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
南多摩駅 139.9 万/坪(昨年同期比 +29.0 %)
南多摩駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 140万円/坪(42.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +29.0%( +31.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2019年)に比べて +166.7%( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 6.1年(昨年 24.4年から -75.2 %減)。平均土地面積は 29.9 坪 (昨年 36.8 坪から -18.8 %減)。平均建物面積は 25.3 坪 (昨年 30.3 坪から -16.2 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 24.4 年 → 2020年 6.1 年、-75.2 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 66.7 % → 2020年 25.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 5.7 分 → 2020年 7.9 分、+39.0 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 % → 2020年 25.0 %)
分倍河原駅 160.5 万/坪(昨年同期比 +27.3 %)
分倍河原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 161万円/坪(48.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +27.3%( +34.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 15 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 7.1年(昨年 23.2年から -69.3 %減)。平均土地面積は 31.1 坪 (昨年 66.7 坪から -53.4 %減)。平均建物面積は 29.5 坪 (昨年 78.0 坪から -62.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 23.2 年 → 2020年 7.1 年、-69.3 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 % → 2020年 53.3 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 % → 2020年 6.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 8.0 分 → 2020年 9.3 分、+16.7 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 % → 2020年 13.3 %)
谷保駅 134.6 万/坪(昨年同期比 -43.9 %)
谷保駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 135万円/坪(40.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -43.9%( -105.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 29 件(1年前(2019年)に比べて +81.2%( +13件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 10.6年(昨年 21.1年から -49.9 %減)。平均土地面積は 41.8 坪 (昨年 61.4 坪から -31.9 %減)。平均建物面積は 45.5 坪 (昨年 28.6 坪から +59.0 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 21.1 年 → 2020年 10.6 年、-49.9 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 % → 2020年 58.6 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 28.6 % → 2020年 3.4 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 21.4 % → 2020年 24.1 %)
西国立駅 147.4 万/坪(昨年同期比 -12.7 %)
西国立駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 147万円/坪(44.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -12.7%( -21.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 19 件(1年前(2019年)に比べて -13.6%( -3件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 12.9年(昨年 19.3年から -33.0 %減)。平均土地面積は 36.5 坪 (昨年 49.3 坪から -26.1 %減)。平均建物面積は 34.1 坪 (昨年 70.4 坪から -51.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 19.3 年 → 2020年 12.9 年、-33.0 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2019年 8.6 分 → 2020年 7.4 分、-13.6 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 31.6 % → 2020年 55.6 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 21.1 % → 2020年 11.1 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 10.5 % → 2020年 5.6 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 13.6 % → 2020年 10.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示