【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年4月〜6月期のJR中央線 (東京駅~高尾駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 197万円/坪(59.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +6.4%( +11.8万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 475 件(1年前(2022年)に比べて +4.6%( +21件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.2年(昨年 16.4年から +4.7 %増)。平均土地面積は 42.1 坪 (昨年 43.6 坪から -3.3 %減)。平均建物面積は 38.9 坪 (昨年 35.9 坪から +8.3 %増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が減少、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。四ツ谷駅、中野駅、阿佐ケ谷駅、西荻窪駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは四ツ谷駅で昨年に比べ +49.7 %、坪単価は 488 万円/坪となった。
上位 2 駅(四ツ谷駅、中野駅)は +42.8 %(坪単価 +126.7 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(新宿駅、高円寺駅)は -33.2 %(坪単価 -173.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.4 % → 2023年 5.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 26.7 % → 2023年 25.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.6 % → 2023年 14.4 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 35.9 % → 2023年 33.9 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった飯田橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 499万円/坪(151万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -4.4%( -22.9万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった高尾駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 79.9万円/坪(24.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +1.7%( +1.3万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 40 件(1年前(2022年)に比べて +48.1%( +13件/坪)と大幅に増加しています。)。
JR中央線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
東京駅 | - | - | - |
神田駅 | - | 265万/坪 (30.8年/15.1坪) | 341万/坪 (43.8年/16.6坪) |
御茶ノ水駅 | 386万/坪 (13.3年/19.7坪) | 399万/坪 (30.3年/31.8坪) | - |
水道橋駅 | 473万/坪 (17.8年/28.0坪) | - | 342万/坪 (33.8年/50.7坪) |
飯田橋駅 | 499万/坪 (39.3年/21.9坪) | 522万/坪 (24.8年/96.8坪) | 256万/坪 (32.3年/33.3坪) |
市ケ谷駅 | - | 430万/坪 (32.3年/69.6坪) | 385万/坪 (17.3年/31.8坪) |
四ツ谷駅 | 488万/坪 (0.25年/13.6坪) | 326万/坪 (25.3年/169坪) | 349万/坪 (0.25年/13.6坪) |
信濃町駅 | - | - | 512万/坪 (0.25年/43.9坪) |
千駄ケ谷駅 | 165万/坪 (40.3年/72.6坪) | - | 472万/坪 (2.3年/56.0坪) |
代々木駅 | - | - | 256万/坪 (30.8年/21.2坪) |
新宿駅 | 420万/坪 (46.9年/25.2坪) | 693万/坪 (2.3年/24.2坪) | - |
大久保駅 | 273万/坪 (17.3年/41.8坪) | 266万/坪 (24.9年/36.3坪) | 273万/坪 (7.3年/15.1坪) |
東中野駅 | 276万/坪 (17.1年/32.7坪) | 254万/坪 (34.4年/27.2坪) | 341万/坪 (28.5年/31.2坪) |
中野駅 | 346万/坪 (24.2年/34.1坪) | 255万/坪 (23.4年/34.6坪) | 280万/坪 (38.9年/29.5坪) |
高円寺駅 | 198万/坪 (33.8年/17.7坪) | 272万/坪 (14.3年/25.9坪) | 211万/坪 (18.0年/28.1坪) |
阿佐ケ谷駅 | 301万/坪 (12.0年/30.1坪) | 227万/坪 (15.5年/35.4坪) | 228万/坪 (28.0年/33.0坪) |
荻窪駅 | 257万/坪 (17.0年/35.6坪) | 265万/坪 (17.1年/31.7坪) | 262万/坪 (11.7年/34.7坪) |
西荻窪駅 | 367万/坪 (14.5年/41.3坪) | 294万/坪 (9.0年/36.6坪) | 231万/坪 (17.9年/38.1坪) |
吉祥寺駅 | 284万/坪 (17.4年/38.2坪) | 265万/坪 (14.7年/40.4坪) | 257万/坪 (18.1年/36.4坪) |
三鷹駅 | 247万/坪 (22.2年/37.4坪) | 239万/坪 (14.1年/48.5坪) | 200万/坪 (17.5年/38.8坪) |
武蔵境駅 | 217万/坪 (11.9年/58.2坪) | 220万/坪 (10.5年/46.5坪) | 177万/坪 (12.5年/35.4坪) |
東小金井駅 | 237万/坪 (4.6年/38.4坪) | 230万/坪 (7.5年/38.5坪) | 204万/坪 (10.5年/37.6坪) |
武蔵小金井駅 | 219万/坪 (8.1年/34.5坪) | 188万/坪 (12.4年/48.9坪) | 161万/坪 (15.8年/40.5坪) |
国分寺駅 | 198万/坪 (17.3年/37.6坪) | 188万/坪 (10.7年/38.1坪) | 161万/坪 (10.7年/34.5坪) |
西国分寺駅 | 197万/坪 (12.3年/35.8坪) | 187万/坪 (12.8年/34.9坪) | 201万/坪 (6.1年/34.0坪) |
国立駅 | 185万/坪 (13.1年/46.6坪) | 186万/坪 (14.9年/38.9坪) | 177万/坪 (13.1年/40.8坪) |
立川駅 | 144万/坪 (16.0年/44.8坪) | 180万/坪 (22.1年/39.1坪) | 141万/坪 (8.7年/28.4坪) |
日野駅 | 149万/坪 (6.0年/33.9坪) | 138万/坪 (18.5年/38.6坪) | 136万/坪 (10.5年/40.8坪) |
豊田駅 | 149万/坪 (8.1年/38.9坪) | 135万/坪 (12.6年/41.6坪) | 134万/坪 (5.2年/35.3坪) |
八王子駅 | 98.2万/坪 (23.0年/52.1坪) | 82.3万/坪 (22.1年/57.3坪) | 76.4万/坪 (20.4年/48.1坪) |
西八王子駅 | 92.3万/坪 (25.7年/43.2坪) | 103万/坪 (21.2年/42.7坪) | 94.5万/坪 (17.0年/41.1坪) |
高尾駅 | 79.9万/坪 (22.7年/58.6坪) | 78.5万/坪 (22.2年/56.4坪) | 67.4万/坪 (24.9年/52.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
四ツ谷駅 488.2 万/坪(昨年同期比 +49.7 %)
四ツ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 488万円/坪(148万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +49.7%( +162.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 0.3年(昨年 25.3年から -99.0 %減)。平均土地面積は 13.6 坪 (昨年 168.6 坪から -91.9 %減)。平均建物面積は 19.7 坪 (昨年 113.4 坪から -82.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 25.3 年 → 2023年 0.3 年、-99.0 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 5.0 分 → 2023年 7.0 分、+40.0 %と大きく増加)
中野駅 345.9 万/坪(昨年同期比 +35.9 %)
中野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 346万円/坪(105万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +35.9%( +91.3万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 13 件(1年前(2022年)に比べて +44.4%( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 24.2年(昨年 23.4年から +3.4 %増)。平均土地面積は 34.1 坪 (昨年 34.6 坪から -1.5 %減)。平均建物面積は 55.8 坪 (昨年 41.0 坪から +36.2 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 25.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.2 % → 2023年 25.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.2 % → 2023年 25.0 %)
新宿駅 419.8 万/坪(昨年同期比 -39.4 %)
新宿駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 420万円/坪(127万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -39.4%( -272.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて +200.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 46.9年(昨年 2.3年から +1984.8 %増)。平均土地面積は 25.2 坪 (昨年 24.2 坪から +4.2 %増)。平均建物面積は 85.2 坪 (昨年 31.8 坪から +168.3 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 2.3 年 → 2023年 46.9 年、+1984.8 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 7.0 分 → 2023年 8.7 分、+23.8 %と大きく増加)
高円寺駅 198.4 万/坪(昨年同期比 -26.9 %)
高円寺駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 198万円/坪(60.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -26.9%( -73.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 13 件(1年前(2022年)に比べて -13.3%( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 33.8年(昨年 14.3年から +136.8 %増)。平均土地面積は 17.7 坪 (昨年 25.9 坪から -31.8 %減)。平均建物面積は 25.4 坪 (昨年 38.0 坪から -33.3 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.7 % → 2023年 23.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 14.3 年 → 2023年 33.8 年、+136.8 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.7 % → 2023年 41.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.1 % → 2023年 41.7 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示