【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜12月期のJR上野東京ライン (赤羽駅～品川駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 289万円/坪(87.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +28.8％( +64.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 52 件(１年前(2021年)に比べて -8.8％( -5件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 27.2年(昨年 26.9年から +1.3 ％増)。平均土地面積は 36.8 坪 (昨年 33.9 坪から +8.6 ％増)。平均建物面積は 61.4 坪 (昨年 61.3 坪から +0.2 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。日暮里駅、新橋駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは新橋駅で昨年に比べ +93.2 ％、坪単価は 842 万円/坪となった。
上位 2 駅(新橋駅、日暮里駅)は +57.4 ％(坪単価 +221.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(上野駅、尾久駅)は -19.9 ％(坪単価 -66.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 2.0 ％ → 2022年 8.5 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 36.0 ％ → 2022年 25.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 30.0 ％ → 2022年 31.9 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった新橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 842万円/坪(255万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +93.2％( +405.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2021年)に比べて +200.0％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった尾久駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 163万円/坪(49.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -11.1％( -20.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 9 件(１年前(2021年)に比べて +50.0％( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
| JR上野東京ライン | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 赤羽駅 | 194万/坪 (25.5年/42.2坪) | 180万/坪 (26.8年/37.5坪) | 357万/坪 (21.5年/35.2坪) |
| 尾久駅 | 163万/坪 (26.4年/26.6坪) | 184万/坪 (17.3年/26.7坪) | 153万/坪 (14.3年/28.2坪) |
| 日暮里駅 | 207万/坪 (43.0年/48.8坪) | 170万/坪 (26.8年/40.3坪) | 228万/坪 (28.2年/27.1坪) |
| 上野駅 | 282万/坪 (15.5年/12.9坪) | 395万/坪 (37.3年/23.3坪) | 278万/坪 (35.0年/53.8坪) |
| 東京駅 | 614万/坪 (56.8年/27.2坪) | - | 751万/坪 (0年/40.8坪) |
| 新橋駅 | 842万/坪 (21.4年/28.0坪) | 436万/坪 (44.5年/18.9坪) | - |
| 品川駅 | 428万/坪 (26.1年/44.9坪) | 363万/坪 (22.0年/28.4坪) | 336万/坪 (37.7年/25.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
新橋駅 841.7 万/坪(昨年同期比 +93.2 ％)
新橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 842万円/坪(255万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +93.2％( +405.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2021年)に比べて +200.0％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.4年(昨年 44.5年から -51.9 ％減)。平均土地面積は 28.0 坪 (昨年 18.9 坪から +48.0 ％増)。平均建物面積は 104.7 坪 (昨年 131.6 坪から -20.5 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 44.5 年 → 2022年 21.4 年、-51.9 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 ％ → 2022年 66.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 2.5 分 → 2022年 4.0 分、+60.0 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 ％ → 2022年 16.7 ％)
日暮里駅 206.8 万/坪(昨年同期比 +21.5 ％)
日暮里駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 207万円/坪(62.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +21.5％( +36.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2021年)に比べて -66.7％( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 43.0年(昨年 26.8年から +60.4 ％増)。平均土地面積は 48.8 坪 (昨年 40.3 坪から +20.9 ％増)。平均建物面積は 173.2 坪 (昨年 90.9 坪から +90.6 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 60.0 ％ → 2022年 33.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 26.8 年 → 2022年 43.0 年、+60.4 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 5.5 分 → 2022年 6.8 分、+22.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 ％ → 2022年 66.7 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 58.3 ％ → 2022年 25.0 ％)
上野駅 281.8 万/坪(昨年同期比 -28.6 ％)
上野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 282万円/坪(85.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -28.6％( -113.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2021年)に比べて -71.4％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 15.5年(昨年 37.3年から -58.5 ％減)。平均土地面積は 12.9 坪 (昨年 23.3 坪から -44.9 ％減)。平均建物面積は 27.2 坪 (昨年 64.5 坪から -57.8 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 37.3 年 → 2022年 15.5 年、-58.5 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 6.0 分 → 2022年 4.5 分、-25.0 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 42.9 ％ → 2022年 100.0 ％)
尾久駅 163.3 万/坪(昨年同期比 -11.1 ％)
尾久駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 163万円/坪(49.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -11.1％( -20.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 9 件(１年前(2021年)に比べて +50.0％( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.4年(昨年 17.3年から +52.4 ％増)。平均土地面積は 26.6 坪 (昨年 26.7 坪から -0.6 ％減)。平均建物面積は 46.6 坪 (昨年 44.6 坪から +4.3 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 17.3 年 → 2022年 26.4 年、+52.4 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 16.7 ％ → 2022年 33.3 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 ％ → 2022年 11.1 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示