【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の小田急小田原線 (登戸駅～小田原駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 108万円/坪(32.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +4.6％( +4.7万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 1846 件(１年前(2022年)に比べて -0.2％( -3件/坪)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 19.1年(昨年 19.0年から +0.4 ％増)。平均土地面積は 53.7 坪 (昨年 55.0 坪から -2.2 ％減)。平均建物面積は 38.7 坪 (昨年 40.5 坪から -4.5 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が減少、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が小幅増加。
値上がりした駅数は 17 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。全体的に上昇基調。登戸駅、向ケ丘遊園駅、新百合ケ丘駅、伊勢原駅、栢山駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは登戸駅で昨年に比べ +37.9 ％、坪単価は 213 万円/坪となった。
上位 2 駅(登戸駅、栢山駅)は +37.4 ％(坪単価 +40.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(足柄駅、秦野駅)は -20.3 ％(坪単価 -15.3 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 32.8 ％ → 2023年 28.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.4 ％ → 2023年 32.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.0 ％ → 2023年 16.2 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 3.5 ％ → 2023年 3.2 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった登戸駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 213万円/坪(64.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +37.9％( +58.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 21 件(１年前(2022年)に比べて +75.0％( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった足柄駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 54.6万円/坪(16.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -29.6％( -22.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(１年前(2022年)に比べて -16.7％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
| 小田急小田原線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 登戸駅 | 213万/坪 (12.1年/41.1坪) | 155万/坪 (16.9年/29.1坪) | 160万/坪 (10.0年/25.0坪) |
| 向ケ丘遊園駅 | 166万/坪 (14.1年/33.8坪) | 138万/坪 (24.6年/47.4坪) | 130万/坪 (9.6年/34.7坪) |
| 生田駅 | 117万/坪 (24.8年/49.0坪) | 120万/坪 (20.3年/45.5坪) | 122万/坪 (14.4年/48.0坪) |
| 読売ランド前駅 | 115万/坪 (23.3年/54.8坪) | 129万/坪 (19.3年/63.3坪) | 118万/坪 (17.4年/42.4坪) |
| 百合ケ丘駅 | 146万/坪 (16.3年/44.8坪) | 134万/坪 (15.9年/50.8坪) | 126万/坪 (14.1年/44.8坪) |
| 新百合ケ丘駅 | 192万/坪 (18.6年/63.1坪) | 157万/坪 (17.9年/58.7坪) | 144万/坪 (19.3年/56.3坪) |
| 柿生駅 | 134万/坪 (18.5年/64.3坪) | 131万/坪 (14.7年/44.1坪) | 131万/坪 (14.9年/44.0坪) |
| 相模大野駅 | 135万/坪 (15.0年/41.1坪) | 134万/坪 (17.5年/46.6坪) | 120万/坪 (16.2年/39.5坪) |
| 小田急相模原駅 | 114万/坪 (18.3年/42.0坪) | 116万/坪 (16.7年/43.4坪) | 139万/坪 (11.8年/41.3坪) |
| 相武台前駅 | 107万/坪 (19.1年/41.6坪) | 108万/坪 (15.0年/46.3坪) | 102万/坪 (13.9年/48.4坪) |
| 座間駅 | 97.5万/坪 (16.6年/31.9坪) | 99.2万/坪 (17.7年/46.5坪) | 92.8万/坪 (17.0年/43.8坪) |
| 海老名駅 | 115万/坪 (15.7年/48.1坪) | 117万/坪 (14.3年/42.9坪) | 96.1万/坪 (17.8年/45.4坪) |
| 厚木駅 | 133万/坪 (14.1年/42.3坪) | 117万/坪 (20.9年/41.8坪) | 110万/坪 (12.2年/37.8坪) |
| 本厚木駅 | 89.6万/坪 (20.1年/57.8坪) | 90.1万/坪 (22.2年/63.3坪) | 74.1万/坪 (22.0年/58.0坪) |
| 愛甲石田駅 | 108万/坪 (20.8年/72.3坪) | 102万/坪 (17.6年/50.8坪) | 84.4万/坪 (20.2年/55.5坪) |
| 伊勢原駅 | 99.3万/坪 (21.2年/66.9坪) | 80.1万/坪 (22.0年/68.0坪) | 73.1万/坪 (22.8年/72.0坪) |
| 鶴巻温泉駅 | 83.3万/坪 (13.5年/47.2坪) | 82.8万/坪 (18.8年/49.3坪) | 62.7万/坪 (16.9年/54.3坪) |
| 東海大学前駅 | 73.6万/坪 (25.4年/74.8坪) | 68.1万/坪 (26.8年/59.4坪) | 54.5万/坪 (25.8年/66.7坪) |
| 秦野駅 | 62.8万/坪 (23.3年/57.8坪) | 70.6万/坪 (21.8年/65.9坪) | 62.8万/坪 (20.3年/62.1坪) |
| 渋沢駅 | 76.3万/坪 (14.6年/50.3坪) | 67.5万/坪 (21.6年/65.9坪) | 65.1万/坪 (20.4年/55.2坪) |
| 新松田駅 | 61.2万/坪 (25.3年/61.7坪) | 59.2万/坪 (18.6年/51.2坪) | 67.0万/坪 (9.1年/54.0坪) |
| 開成駅 | 115万/坪 (11.0年/64.6坪) | 106万/坪 (7.4年/52.6坪) | 128万/坪 (2.8年/50.7坪) |
| 栢山駅 | 84.8万/坪 (14.2年/54.5坪) | 62.0万/坪 (23.1年/54.7坪) | 87.7万/坪 (17.2年/88.8坪) |
| 富水駅 | 84.6万/坪 (9.0年/42.3坪) | 82.0万/坪 (7.4年/63.5坪) | 65.2万/坪 (17.9年/49.6坪) |
| 螢田駅 | 61.8万/坪 (23.8年/58.2坪) | 66.9万/坪 (24.1年/49.9坪) | 71.8万/坪 (19.7年/69.3坪) |
| 足柄駅 | 54.6万/坪 (29.4年/72.9坪) | 77.5万/坪 (9.8年/52.8坪) | 71.1万/坪 (16.0年/42.2坪) |
| 小田原駅 | 78.3万/坪 (28.5年/55.6坪) | 77.0万/坪 (23.7年/58.9坪) | 77.3万/坪 (31.4年/65.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
登戸駅 213.5 万/坪(昨年同期比 +37.9 ％)
登戸駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 213万円/坪(64.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +37.9％( +58.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 21 件(１年前(2022年)に比べて +75.0％( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 12.1年(昨年 16.9年から -28.5 ％減)。平均土地面積は 41.1 坪 (昨年 29.1 坪から +41.0 ％増)。平均建物面積は 38.6 坪 (昨年 37.9 坪から +1.8 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 16.9 年 → 2023年 12.1 年、-28.5 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 20.8 分 → 2023年 10.8 分、-48.1 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 ％ → 2023年 19.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 41.7 ％ → 2023年 19.0 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 ％ → 2023年 4.8 ％)
栢山駅 84.8 万/坪(昨年同期比 +36.9 ％)
栢山駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 84.8万円/坪(25.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +36.9％( +22.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(１年前(2022年)に比べて +45.5％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.2年(昨年 23.1年から -38.8 ％減)。平均土地面積は 54.5 坪 (昨年 54.7 坪から -0.3 ％減)。平均建物面積は 29.2 坪 (昨年 37.1 坪から -21.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 23.1 年 → 2023年 14.2 年、-38.8 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 10.6 分 → 2023年 9.1 分、-14.8 ％と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 12.5 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 44.4 ％ → 2023年 37.5 ％)
足柄駅 54.6 万/坪(昨年同期比 -29.6 ％)
足柄駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 54.6万円/坪(16.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -29.6％( -22.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(１年前(2022年)に比べて -16.7％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 29.4年(昨年 9.8年から +200.4 ％増)。平均土地面積は 72.9 坪 (昨年 52.8 坪から +38.1 ％増)。平均建物面積は 43.0 坪 (昨年 38.9 坪から +10.5 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 9.8 年 → 2023年 29.4 年、+200.4 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.3 ％ → 2023年 55.6 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 63.6 ％ → 2023年 11.1 ％)
秦野駅 62.8 万/坪(昨年同期比 -11.0 ％)
秦野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 62.8万円/坪(19.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -11.0％( -7.8万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 81 件(１年前(2022年)に比べて -26.4％( -29件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.3年(昨年 21.8年から +7.0 ％増)。平均土地面積は 57.8 坪 (昨年 65.9 坪から -12.2 ％減)。平均建物面積は 35.1 坪 (昨年 35.7 坪から -1.5 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.2 ％ → 2023年 31.9 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.2 ％ → 2023年 4.2 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 21.0 分 → 2023年 23.9 分、+14.0 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.0 ％ → 2023年 20.8 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 24.5 ％ → 2023年 20.8 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示