【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期のJR鹿児島本線 (荒尾駅～八代駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 48.5万円/坪(14.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -3.3％( -1.7万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 606 件(１年前(2022年)に比べて +1.2％( +7件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 28.9年(昨年 28.1年から +2.6 ％増)。平均土地面積は 110.9 坪 (昨年 112.1 坪から -1.0 ％減)。平均建物面積は 57.1 坪 (昨年 57.4 坪から -0.6 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 12 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。荒尾駅、大野下駅、西里駅、小川駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは肥後伊倉駅で昨年に比べ +159.6 ％、坪単価は 37.7 万円/坪となった。
上位 2 駅(肥後伊倉駅、大野下駅)は +101.5 ％(坪単価 +16.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(田原坂駅、新八代駅)は -52.5 ％(坪単価 -25.1 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.4 ％ → 2023年 30.4 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.2 ％ → 2023年 2.9 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.6 ％ → 2023年 35.8 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.4 ％ → 2023年 19.7 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった熊本駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 76.2万円/坪(23.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -16.6％( -15.1万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 64 件(１年前(2022年)に比べて -14.7％( -11件/坪)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった長洲駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 15.9万円/坪(4.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -36.8％( -9.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(１年前(2022年)に比べて -75.0％( -9件/坪)と大幅に減少しています。)。
| JR鹿児島本線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 荒尾駅 | 39.8万/坪 (33.5年/88.2坪) | 31.8万/坪 (34.5年/91.5坪) | 35.1万/坪 (24.6年/139坪) |
| 南荒尾駅 | 31.5万/坪 (41.3年/111坪) | 26.3万/坪 (31.3年/127坪) | 29.7万/坪 (32.8年/104坪) |
| 長洲駅 | 15.9万/坪 (44.3年/48.4坪) | 25.1万/坪 (37.3年/121坪) | 23.8万/坪 (34.2年/109坪) |
| 大野下駅 | 30.2万/坪 (25.4年/123坪) | 21.0万/坪 (36.0年/119坪) | 33.5万/坪 (26.9年/102坪) |
| 玉名駅 | 34.1万/坪 (31.8年/155坪) | 38.8万/坪 (31.5年/142坪) | 31.1万/坪 (30.8年/119坪) |
| 肥後伊倉駅 | 37.7万/坪 (8.9年/150坪) | 14.5万/坪 (37.5年/174坪) | 20.1万/坪 (38.0年/174坪) |
| 木葉駅 | 23.8万/坪 (41.8年/94.1坪) | 21.4万/坪 (31.5年/147坪) | 25.7万/坪 (38.2年/144坪) |
| 田原坂駅 | 19.2万/坪 (42.2年/154坪) | 44.5万/坪 (38.8年/69.3坪) | 37.6万/坪 (33.9年/154坪) |
| 植木駅 | 32.1万/坪 (34.7年/143坪) | 34.1万/坪 (31.0年/140坪) | 27.3万/坪 (32.6年/113坪) |
| 西里駅 | 60.3万/坪 (22.6年/83.1坪) | 42.1万/坪 (30.6年/91.8坪) | 45.5万/坪 (30.5年/130坪) |
| 崇城大学前駅 | 51.9万/坪 (33.4年/77.0坪) | 50.1万/坪 (31.3年/81.5坪) | 56.6万/坪 (25.6年/105坪) |
| 上熊本駅 | 57.3万/坪 (33.9年/83.8坪) | 55.0万/坪 (34.2年/102坪) | 73.1万/坪 (20.4年/72.2坪) |
| 熊本駅 | 76.2万/坪 (28.4年/104坪) | 91.4万/坪 (24.3年/80.1坪) | 70.2万/坪 (23.4年/94.5坪) |
| 西熊本駅 | 72.4万/坪 (15.3年/89.2坪) | 69.5万/坪 (15.8年/70.0坪) | 81.5万/坪 (14.5年/105坪) |
| 川尻駅 | 58.4万/坪 (25.1年/109坪) | 58.6万/坪 (27.2年/96.7坪) | 57.6万/坪 (9.5年/104坪) |
| 富合駅 | 63.2万/坪 (12.1年/91.7坪) | 74.5万/坪 (13.6年/90.3坪) | 75.7万/坪 (5.2年/70.4坪) |
| 宇土駅 | 66.1万/坪 (16.5年/102坪) | 55.7万/坪 (16.9年/98.2坪) | 46.6万/坪 (19.2年/131坪) |
| 松橋駅 | 43.6万/坪 (28.7年/121坪) | 41.3万/坪 (29.6年/152坪) | 47.0万/坪 (23.6年/128坪) |
| 小川駅 | 45.4万/坪 (26.2年/82.4坪) | 37.7万/坪 (24.3年/167坪) | 32.7万/坪 (20.8年/138坪) |
| 有佐駅 | 19.3万/坪 (33.4年/175坪) | 23.3万/坪 (32.6年/160坪) | 28.8万/坪 (35.2年/134坪) |
| 千丁駅 | 30.1万/坪 (34.1年/154坪) | 33.8万/坪 (31.3年/205坪) | 56.0万/坪 (25.0年/248坪) |
| 新八代駅 | 26.8万/坪 (37.1年/118坪) | 51.7万/坪 (21.4年/130坪) | 50.4万/坪 (22.5年/171坪) |
| 八代駅 | 33.4万/坪 (37.5年/108坪) | 33.9万/坪 (36.9年/116坪) | 41.0万/坪 (32.8年/88.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
肥後伊倉駅 37.7 万/坪(昨年同期比 +159.6 ％)
肥後伊倉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 37.7万円/坪(11.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +159.6％( +23.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2022年)に比べて -60.0％( -9件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 8.9年(昨年 37.5年から -76.3 ％減)。平均土地面積は 150.2 坪 (昨年 173.8 坪から -13.6 ％減)。平均建物面積は 25.5 坪 (昨年 60.2 坪から -57.7 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 37.5 年 → 2023年 8.9 年、-76.3 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 ％ → 2023年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 30.0 分 → 2023年 82.5 分、+175.0 ％と大きく増加)
大野下駅 30.2 万/坪(昨年同期比 +43.5 ％)
大野下駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 30.2万円/坪(9.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +43.5％( +9.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(１年前(2022年)に比べて -8.3％( -1件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 25.4年(昨年 36.0年から -29.5 ％減)。平均土地面積は 122.8 坪 (昨年 119.1 坪から +3.1 ％増)。平均建物面積は 36.6 坪 (昨年 42.2 坪から -13.3 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 36.0 年 → 2023年 25.4 年、-29.5 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 54.5 ％ → 2023年 28.6 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 18.2 ％ → 2023年 42.9 ％)
田原坂駅 19.2 万/坪(昨年同期比 -56.9 ％)
田原坂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 19.2万円/坪(5.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -56.9％( -25.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2022年)に比べて -42.9％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 42.2年(昨年 38.8年から +8.7 ％増)。平均土地面積は 154.3 坪 (昨年 69.3 坪から +122.7 ％増)。平均建物面積は 101.3 坪 (昨年 48.4 坪から +109.4 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 ％ → 2023年 25.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 50.3 分 → 2023年 70.8 分、+40.7 ％と大きく増加)
新八代駅 26.8 万/坪(昨年同期比 -48.0 ％)
新八代駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 26.8万円/坪(8.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -48.0％( -24.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 15 件(１年前(2022年)に比べて -11.8％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 37.1年(昨年 21.4年から +73.0 ％増)。平均土地面積は 118.2 坪 (昨年 129.7 坪から -8.9 ％減)。平均建物面積は 57.7 坪 (昨年 64.8 坪から -10.9 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 21.4 年 → 2023年 37.1 年、+73.0 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 17.2 分 → 2023年 23.7 分、+37.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.6 ％ → 2023年 45.5 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示