【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜9月期のJR総武線 (三鷹駅～小岩駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 253万円/坪(76.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +3.5％( +8.5万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 593 件(１年前(2023年)に比べて -42.3％( -434件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.4年(昨年 21.1年から +1.7 ％増)。平均土地面積は 34.4 坪 (昨年 37.0 坪から -6.9 ％減)。平均建物面積は 47.3 坪 (昨年 50.6 坪から -6.5 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が減少。
値上がりした駅数は 14 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。高円寺駅、千駄ケ谷駅、飯田橋駅、秋葉原駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは秋葉原駅で昨年に比べ +93.4 ％、坪単価は 675 万円/坪となった。
上位 2 駅(秋葉原駅、千駄ケ谷駅)は +79.1 ％(坪単価 +257.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(新宿駅、両国駅)は -24.8 ％(坪単価 -129.9 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 4.6 ％ → 2024年 5.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2023年 25.8 ％ → 2024年 25.3 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 11.9 ％ → 2024年 10.1 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 20.5 ％ → 2024年 21.5 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 675万円/坪(204万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +93.4％( +326.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(１年前(2023年)に比べて +300.0％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった小岩駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 148万円/坪(44.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -8.6％( -14.0万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 76 件(１年前(2023年)に比べて -49.0％( -73件/坪)と大幅に減少しています。)。
| JR総武線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 三鷹駅 | 237万/坪 (18.9年/48.6坪) | 249万/坪 (20.1年/39.8坪) | 226万/坪 (16.0年/40.2坪) |
| 吉祥寺駅 | 264万/坪 (19.3年/32.6坪) | 291万/坪 (19.7年/49.5坪) | 272万/坪 (20.3年/46.4坪) |
| 西荻窪駅 | 305万/坪 (18.4年/33.2坪) | 318万/坪 (16.2年/41.0坪) | 281万/坪 (11.4年/37.0坪) |
| 荻窪駅 | 274万/坪 (19.7年/35.0坪) | 267万/坪 (18.4年/36.5坪) | 263万/坪 (16.2年/34.7坪) |
| 阿佐ケ谷駅 | 304万/坪 (14.9年/29.7坪) | 265万/坪 (22.3年/39.4坪) | 277万/坪 (14.2年/36.5坪) |
| 高円寺駅 | 277万/坪 (25.7年/28.7坪) | 221万/坪 (27.7年/26.7坪) | 234万/坪 (22.8年/30.7坪) |
| 中野駅 | 323万/坪 (18.1年/37.6坪) | 310万/坪 (25.2年/46.2坪) | 287万/坪 (23.9年/41.7坪) |
| 東中野駅 | 293万/坪 (28.4年/39.7坪) | 302万/坪 (20.7年/31.9坪) | 220万/坪 (28.7年/29.2坪) |
| 大久保駅 | 313万/坪 (24.7年/43.1坪) | 308万/坪 (19.3年/30.8坪) | 362万/坪 (41.3年/48.8坪) |
| 新宿駅 | 438万/坪 (36.2年/39.3坪) | 643万/坪 (35.4年/49.2坪) | 598万/坪 (35.4年/31.5坪) |
| 代々木駅 | 388万/坪 (46.5年/83.7坪) | 361万/坪 (32.5年/22.7坪) | 484万/坪 (28.2年/37.8坪) |
| 千駄ケ谷駅 | 479万/坪 (36.3年/83.7坪) | 290万/坪 (37.3年/53.4坪) | 386万/坪 (23.5年/63.5坪) |
| 信濃町駅 | 301万/坪 (64.9年/18.9坪) | 271万/坪 (46.8年/24.2坪) | 229万/坪 (28.1年/97.6坪) |
| 四ツ谷駅 | 369万/坪 (11.3年/31.8坪) | 413万/坪 (16.4年/39.1坪) | 343万/坪 (47.3年/96.5坪) |
| 市ケ谷駅 | 325万/坪 (36.9年/49.2坪) | 355万/坪 (34.4年/62.0坪) | 451万/坪 (33.0年/58.2坪) |
| 飯田橋駅 | 527万/坪 (32.7年/23.1坪) | 428万/坪 (44.8年/78.7坪) | 514万/坪 (9.9年/59.0坪) |
| 水道橋駅 | - | 411万/坪 (23.3年/35.0坪) | 373万/坪 (45.0年/18.4坪) |
| 御茶ノ水駅 | 474万/坪 (20.8年/42.7坪) | 511万/坪 (32.4年/57.1坪) | 399万/坪 (30.3年/31.8坪) |
| 秋葉原駅 | 675万/坪 (42.8年/44.1坪) | 349万/坪 (57.5年/46.1坪) | 342万/坪 (31.3年/56.7坪) |
| 浅草橋駅 | 247万/坪 (30.3年/34.7坪) | 234万/坪 (37.0年/30.4坪) | 228万/坪 (26.2年/57.1坪) |
| 両国駅 | 255万/坪 (37.0年/35.2坪) | 310万/坪 (33.9年/55.6坪) | 239万/坪 (23.4年/78.0坪) |
| 錦糸町駅 | 278万/坪 (20.7年/26.8坪) | 258万/坪 (33.9年/40.1坪) | 384万/坪 (33.0年/38.0坪) |
| 亀戸駅 | 259万/坪 (21.0年/30.8坪) | 303万/坪 (20.7年/29.5坪) | 220万/坪 (24.9年/28.4坪) |
| 平井駅 | 178万/坪 (13.6年/34.0坪) | 168万/坪 (17.2年/24.5坪) | 165万/坪 (21.8年/27.6坪) |
| 新小岩駅 | 162万/坪 (20.2年/23.9坪) | 152万/坪 (19.2年/28.9坪) | 143万/坪 (21.0年/35.7坪) |
| 小岩駅 | 148万/坪 (21.7年/33.0坪) | 161万/坪 (18.9年/39.3坪) | 180万/坪 (17.8年/31.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
秋葉原駅 675.4 万/坪(昨年同期比 +93.4 ％)
秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 675万円/坪(204万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +93.4％( +326.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(１年前(2023年)に比べて +300.0％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 42.8年(昨年 57.5年から -25.6 ％減)。平均土地面積は 44.1 坪 (昨年 46.1 坪から -4.5 ％減)。平均建物面積は 115.1 坪 (昨年 65.0 坪から +77.0 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 57.5 年 → 2024年 42.8 年、-25.6 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 ％ → 2024年 28.6 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 4.0 分 → 2024年 5.1 分、+28.1 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
千駄ケ谷駅 478.6 万/坪(昨年同期比 +64.8 ％)
千駄ケ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 479万円/坪(145万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +64.8％( +188.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 36.3年(昨年 37.3年から -2.7 ％減)。平均土地面積は 83.7 坪 (昨年 53.4 坪から +56.6 ％増)。平均建物面積は 170.9 坪 (昨年 171.9 坪から -0.6 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2023年 6.7 分 → 2024年 6.0 分、-10.0 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 66.7 ％ → 2024年 33.3 ％)
新宿駅 438.4 万/坪(昨年同期比 -31.8 ％)
新宿駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 438万円/坪(133万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -31.8％( -204.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて -81.8％( -9件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 36.2年(昨年 35.4年から +2.2 ％増)。平均土地面積は 39.3 坪 (昨年 49.2 坪から -20.1 ％減)。平均建物面積は 109.7 坪 (昨年 154.6 坪から -29.1 ％減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 18.2 ％ → 2024年 50.0 ％)
両国駅 254.8 万/坪(昨年同期比 -17.8 ％)
両国駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 255万円/坪(77.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -17.8％( -55.3万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 10 件(１年前(2023年)に比べて -33.3％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 37.0年(昨年 33.9年から +9.1 ％増)。平均土地面積は 35.2 坪 (昨年 55.6 坪から -36.6 ％減)。平均建物面積は 155.2 坪 (昨年 106.9 坪から +45.1 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 6.5 分 → 2024年 4.3 分、-33.5 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 6.7 ％ → 2024年 40.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 26.7 ％ → 2024年 30.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 38.5 ％ → 2024年 55.6 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 23.1 ％ → 2024年 11.1 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示