【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年7月〜9月期のJR中央線 (東京駅～高尾駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 192万円/坪(58.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +1.7％( +3.2万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 249 件(１年前(2023年)に比べて -43.7％( -193件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 20.7年(昨年 16.2年から +28.0 ％増)。平均土地面積は 41.6 坪 (昨年 40.4 坪から +2.8 ％増)。平均建物面積は 35.8 坪 (昨年 40.4 坪から -11.3 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 15 駅。ほとんどの駅において下落した。大久保駅、中野駅、高円寺駅、高尾駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは大久保駅で昨年に比べ +58.9 ％、坪単価は 496 万円/坪となった。
上位 2 駅(大久保駅、中野駅)は +45.9 ％(坪単価 +140.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(信濃町駅、西国分寺駅)は -47.6 ％(坪単価 -185.1 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 3.3 ％ → 2024年 6.0 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 1.3 ％ → 2024年 1.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 16.2 年 → 2024年 20.7 年、+28.0 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2023年 17.7 分 → 2024年 19.7 分、+11.1 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 11.2 ％ → 2024年 17.1 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 39.4 ％ → 2024年 25.6 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった御茶ノ水駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 582万円/坪(176万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -10.8％( -70.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて +100.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった八王子駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 90.7万円/坪(27.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +6.8％( +5.8万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 39 件(１年前(2023年)に比べて -30.4％( -17件/坪)と大幅に減少しています。)。
| JR中央線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 東京駅 | - | - | 1,102万/坪 (38.5年/42.4坪) |
| 神田駅 | 1,526万/坪 (71.6年/18.2坪) | - | 358万/坪 (46.5年/61.3坪) |
| 御茶ノ水駅 | 582万/坪 (6.0年/18.2坪) | 652万/坪 (52.5年/33.3坪) | - |
| 水道橋駅 | - | 115万/坪 (30.5年/24.2坪) | 400万/坪 (47.5年/16.9坪) |
| 飯田橋駅 | 543万/坪 (19.0年/21.2坪) | - | 478万/坪 (0.00年/28.0坪) |
| 市ケ谷駅 | - | - | - |
| 四ツ谷駅 | - | 350万/坪 (29.0年/71.1坪) | - |
| 信濃町駅 | 231万/坪 (68.6年/10.6坪) | 509万/坪 (14.5年/25.7坪) | - |
| 千駄ケ谷駅 | 378万/坪 (19.5年/22.7坪) | - | - |
| 代々木駅 | - | 361万/坪 (32.5年/22.7坪) | 683万/坪 (5.0年/12.9坪) |
| 新宿駅 | - | 585万/坪 (25.0年/115坪) | 598万/坪 (45.0年/33.3坪) |
| 大久保駅 | 496万/坪 (53.5年/27.2坪) | 312万/坪 (28.5年/26.5坪) | 280万/坪 (56.5年/38.3坪) |
| 東中野駅 | 270万/坪 (30.3年/30.1坪) | 264万/坪 (16.4年/27.6坪) | 195万/坪 (36.5年/24.2坪) |
| 中野駅 | 391万/坪 (15.1年/33.9坪) | 294万/坪 (21.8年/43.0坪) | 326万/坪 (29.9年/68.3坪) |
| 高円寺駅 | 274万/坪 (41.2年/20.4坪) | 227万/坪 (27.7年/29.2坪) | 215万/坪 (30.8年/31.9坪) |
| 阿佐ケ谷駅 | 234万/坪 (23.2年/27.2坪) | 245万/坪 (22.9年/34.2坪) | 211万/坪 (32.5年/36.9坪) |
| 荻窪駅 | 263万/坪 (17.7年/34.0坪) | 303万/坪 (19.0年/31.9坪) | 259万/坪 (11.8年/38.2坪) |
| 西荻窪駅 | 270万/坪 (19.4年/24.2坪) | 277万/坪 (19.7年/35.7坪) | 269万/坪 (13.0年/33.0坪) |
| 吉祥寺駅 | 257万/坪 (28.3年/36.0坪) | 260万/坪 (23.2年/45.8坪) | 278万/坪 (19.1年/42.0坪) |
| 三鷹駅 | 221万/坪 (18.9年/85.7坪) | 246万/坪 (16.8年/40.4坪) | 219万/坪 (15.6年/36.7坪) |
| 武蔵境駅 | 199万/坪 (20.2年/34.6坪) | 231万/坪 (12.8年/35.2坪) | 209万/坪 (16.1年/35.7坪) |
| 東小金井駅 | 248万/坪 (13.2年/33.0坪) | 224万/坪 (7.8年/31.8坪) | 234万/坪 (10.3年/36.8坪) |
| 武蔵小金井駅 | 192万/坪 (20.8年/37.6坪) | 200万/坪 (10.7年/36.0坪) | 193万/坪 (8.8年/35.2坪) |
| 国分寺駅 | 194万/坪 (15.2年/33.5坪) | 178万/坪 (15.8年/34.1坪) | 187万/坪 (15.2年/35.3坪) |
| 西国分寺駅 | 136万/坪 (27.0年/46.5坪) | 229万/坪 (9.2年/67.6坪) | 157万/坪 (16.9年/34.4坪) |
| 国立駅 | 167万/坪 (14.6年/44.0坪) | 183万/坪 (11.4年/37.5坪) | 186万/坪 (14.2年/40.6坪) |
| 立川駅 | 156万/坪 (18.6年/31.6坪) | 178万/坪 (22.1年/39.4坪) | 161万/坪 (17.3年/30.4坪) |
| 日野駅 | 141万/坪 (11.6年/32.1坪) | 156万/坪 (6.3年/41.5坪) | 128万/坪 (15.1年/41.0坪) |
| 豊田駅 | 99.9万/坪 (25.7年/42.7坪) | 141万/坪 (12.6年/34.9坪) | 181万/坪 (17.2年/46.5坪) |
| 八王子駅 | 90.7万/坪 (17.5年/57.2坪) | 84.8万/坪 (17.5年/48.3坪) | 91.9万/坪 (19.2年/56.1坪) |
| 西八王子駅 | 101万/坪 (24.9年/40.6坪) | 102万/坪 (14.3年/43.3坪) | 99.8万/坪 (19.7年/40.1坪) |
| 高尾駅 | 90.9万/坪 (21.6年/51.0坪) | 72.7万/坪 (23.2年/52.2坪) | 96.9万/坪 (20.9年/49.0坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
大久保駅 495.9 万/坪(昨年同期比 +58.9 ％)
大久保駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 496万円/坪(150万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +58.9％( +183.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(１年前(2023年)に比べて -50.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 53.5年(昨年 28.5年から +87.7 ％増)。平均土地面積は 27.2 坪 (昨年 26.5 坪から +2.9 ％増)。平均建物面積は 42.4 坪 (昨年 30.3 坪から +40.0 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 6.5 分 → 2024年 1.0 分、-84.6 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 28.5 年 → 2024年 53.5 年、+87.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 100.0 ％)
中野駅 390.9 万/坪(昨年同期比 +32.9 ％)
中野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 391万円/坪(118万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +32.9％( +96.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2023年)に比べて +11.1％( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 15.1年(昨年 21.8年から -30.8 ％減)。平均土地面積は 33.9 坪 (昨年 43.0 坪から -21.3 ％減)。平均建物面積は 63.5 坪 (昨年 78.0 坪から -18.5 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 21.8 年 → 2024年 15.1 年、-30.8 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 11.1 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 22.2 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 37.5 ％ → 2024年 33.3 ％)
信濃町駅 231.4 万/坪(昨年同期比 -54.5 ％)
信濃町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 231万円/坪(70.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -54.5％( -277.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 68.6年(昨年 14.5年から +372.4 ％増)。平均土地面積は 10.6 坪 (昨年 25.7 坪から -58.8 ％減)。平均建物面積は 15.1 坪 (昨年 39.3 坪から -61.5 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 14.5 年 → 2024年 68.6 年、+372.4 ％と大きく増加)
西国分寺駅 135.7 万/坪(昨年同期比 -40.6 ％)
西国分寺駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 136万円/坪(41.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -40.6％( -93.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2023年)に比べて -33.3％( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.0年(昨年 9.2年から +194.5 ％増)。平均土地面積は 46.5 坪 (昨年 67.6 坪から -31.2 ％減)。平均建物面積は 38.6 坪 (昨年 65.5 坪から -41.2 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 9.2 年 → 2024年 27.0 年、+194.5 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 9.5 分 → 2024年 14.8 分、+55.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 16.7 ％ → 2024年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示