【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の近鉄奈良線 (生駒駅～近鉄奈良駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 74.3万円/坪(22.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +0.7％( +0.5万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 498 件(１年前(2022年)に比べて -6.9％( -37件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 30.4年(昨年 27.5年から +10.6 ％増)。平均土地面積は 68.4 坪 (昨年 66.2 坪から +3.4 ％増)。平均建物面積は 40.4 坪 (昨年 37.1 坪から +8.8 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。東生駒駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは東生駒駅で昨年に比べ +20.3 ％、坪単価は 88.4 万円/坪となった。
上位 2 駅(東生駒駅、近鉄奈良駅)は +17.6 ％(坪単価 +11.6 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(菖蒲池駅、生駒駅)は -12.4 ％(坪単価 -9.4 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.6 ％ → 2023年 32.9 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.1 ％ → 2023年 4.8 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 27.5 年 → 2023年 30.4 年、+10.6 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 29.5 ％ → 2023年 39.5 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 16.6 ％ → 2023年 14.0 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった学園前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 89.1万円/坪(26.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +9.5％( +7.7万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 103 件(１年前(2022年)に比べて -21.4％( -28件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった生駒駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 53.5万円/坪(16.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -10.7％( -6.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 90 件(１年前(2022年)に比べて +4.7％( +4件/坪)と小幅に増加しています。)。
| 近鉄奈良線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 生駒駅 | 53.5万/坪 (35.8年/65.3坪) | 59.9万/坪 (31.8年/70.6坪) | 60.4万/坪 (30.0年/68.5坪) |
| 東生駒駅 | 88.4万/坪 (22.3年/58.0坪) | 73.4万/坪 (23.5年/51.9坪) | 65.7万/坪 (27.3年/64.9坪) |
| 富雄駅 | 73.8万/坪 (28.0年/65.0坪) | 65.1万/坪 (31.5年/56.8坪) | 75.2万/坪 (23.1年/59.7坪) |
| 学園前駅 | 89.1万/坪 (33.6年/78.7坪) | 81.4万/坪 (28.5年/77.9坪) | 80.5万/坪 (25.9年/70.1坪) |
| 菖蒲池駅 | 76.1万/坪 (23.7年/69.9坪) | 88.6万/坪 (18.9年/70.1坪) | 78.8万/坪 (20.5年/61.2坪) |
| 大和西大寺駅 | 86.0万/坪 (23.8年/64.9坪) | 90.8万/坪 (21.3年/62.5坪) | 82.9万/坪 (23.7年/67.7坪) |
| 新大宮駅 | 71.2万/坪 (29.6年/44.4坪) | 79.4万/坪 (23.0年/50.9坪) | 68.5万/坪 (25.6年/50.5坪) |
| 近鉄奈良駅 | 64.5万/坪 (35.0年/75.1坪) | 56.1万/坪 (32.5年/63.6坪) | 53.9万/坪 (24.9年/61.5坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
東生駒駅 88.4 万/坪(昨年同期比 +20.3 ％)
東生駒駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 88.4万円/坪(26.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +20.3％( +14.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 33 件(１年前(2022年)に比べて -13.2％( -5件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.3年(昨年 23.5年から -5.3 ％減)。平均土地面積は 58.0 坪 (昨年 51.9 坪から +11.9 ％増)。平均建物面積は 33.5 坪 (昨年 34.9 坪から -3.9 ％減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.1 ％ → 2023年 25.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.1 ％ → 2023年 25.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 15.9 分 → 2023年 18.9 分、+18.8 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.9 ％ → 2023年 28.6 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 5.7 ％ → 2023年 3.6 ％)
近鉄奈良駅 64.5 万/坪(昨年同期比 +14.9 ％)
近鉄奈良駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 64.5万円/坪(19.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +14.9％( +8.3万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 76 件(１年前(2022年)に比べて +2.7％( +2件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 35.0年(昨年 32.5年から +7.5 ％増)。平均土地面積は 75.1 坪 (昨年 63.6 坪から +18.2 ％増)。平均建物面積は 47.2 坪 (昨年 36.9 坪から +28.0 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 47.0 ％ → 2023年 45.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 37.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 12.1 ％ → 2023年 7.6 ％)
菖蒲池駅 76.1 万/坪(昨年同期比 -14.1 ％)
菖蒲池駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 76.1万円/坪(23.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -14.1％( -12.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 49 件(１年前(2022年)に比べて +6.5％( +3件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 23.7年(昨年 18.9年から +25.3 ％増)。平均土地面積は 69.9 坪 (昨年 70.1 坪から -0.3 ％減)。平均建物面積は 36.0 坪 (昨年 35.8 坪から +0.3 ％増)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.7 ％ → 2023年 8.5 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 27.9 ％ → 2023年 19.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 18.9 年 → 2023年 23.7 年、+25.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.0 ％ → 2023年 42.6 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.2 ％ → 2023年 17.0 ％)
生駒駅 53.5 万/坪(昨年同期比 -10.7 ％)
生駒駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 53.5万円/坪(16.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -10.7％( -6.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 90 件(１年前(2022年)に比べて +4.7％( +4件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 35.8年(昨年 31.8年から +12.5 ％増)。平均土地面積は 65.3 坪 (昨年 70.6 坪から -7.4 ％減)。平均建物面積は 32.7 坪 (昨年 35.4 坪から -7.8 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.3 ％ → 2023年 9.7 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 43.4 ％ → 2023年 31.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 31.8 年 → 2023年 35.8 年、+12.5 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.7 ％ → 2023年 53.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示