この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜3月期のつくばエクスプレス線 (守谷駅~つくば駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 94.1万円/坪(28.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +12.8%( +10.6万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 140 件(1年前(2020年)に比べて +16.7%( +20件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 9.9年(昨年 12.4年から -20.3 %減)。平均土地面積は 93.7 坪 (昨年 92.7 坪から +1.0 %増)。平均建物面積は 42.3 坪 (昨年 50.6 坪から -16.6 %減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供が独立した老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が小幅増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。全体的に上昇基調。守谷駅、みどりの駅、つくば駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのはみどりの駅で昨年に比べ +28.4 %、坪単価は 94.2 万円/坪となった。
上位 2 駅(みどりの駅、つくば駅)は +26.3 %(坪単価 +21.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(研究学園駅、万博記念公園駅)は -25.7 %(坪単価 -23.2 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 12.4 年 → 2021年 9.9 年、-20.3 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 57.9 % → 2021年 63.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 24.3 % → 2021年 15.4 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.5 % → 2021年 8.5 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となったつくば駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 109万円/坪(32.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +24.2%( +21.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 41 件(1年前(2020年)に比べて +5.1%( +2件/坪)と堅調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった研究学園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 56.5万円/坪(17.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -36.5%( -32.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 18 件(1年前(2020年)に比べて +12.5%( +2件/坪)と好調に推移しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
守谷駅 | 96.1万/坪 (12.2年/100坪) | 77.9万/坪 (13.0年/55.2坪) | 92.6万/坪 (9.8年/73.4坪) |
みらい平駅 | 101万/坪 (6.7年/72.7坪) | 91.6万/坪 (12.5年/129坪) | 73.8万/坪 (8.4年/83.8坪) |
みどりの駅 | 94.2万/坪 (2.2年/86.7坪) | 73.4万/坪 (9.1年/123坪) | 89.0万/坪 (4.8年/66.7坪) |
万博記念公園駅 | 79.3万/坪 (2.2年/74.4坪) | 93.1万/坪 (0年/59.4坪) | 39.4万/坪 (30.7年/121坪) |
研究学園駅 | 56.5万/坪 (19.2年/103坪) | 89.0万/坪 (13.6年/84.5坪) | 103万/坪 (6.5年/65.4坪) |
つくば駅 | 109万/坪 (13.0年/103坪) | 87.5万/坪 (13.8年/101坪) | 92.9万/坪 (9.6年/110坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
みどりの駅 94.2 万/坪(昨年同期比 +28.4 %)
みどりの駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 94.2万円/坪(28.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +28.4%( +20.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 35 件(1年前(2020年)に比べて +66.7%( +14件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 2.2年(昨年 9.1年から -75.6 %減)。平均土地面積は 86.7 坪 (昨年 123.2 坪から -29.7 %減)。平均建物面積は 35.9 坪 (昨年 47.1 坪から -23.8 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 9.1 年 → 2021年 2.2 年、-75.6 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2020年 26.3 分 → 2021年 21.3 分、-19.1 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 72.2 % → 2021年 89.3 %)
つくば駅 108.7 万/坪(昨年同期比 +24.2 %)
つくば駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 109万円/坪(32.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +24.2%( +21.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 41 件(1年前(2020年)に比べて +5.1%( +2件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 13.0年(昨年 13.8年から -6.1 %減)。平均土地面積は 103.2 坪 (昨年 100.9 坪から +2.2 %増)。平均建物面積は 60.2 坪 (昨年 75.0 坪から -19.8 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 54.1 % → 2021年 61.8 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 27.0 % → 2021年 17.6 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.1 % → 2021年 14.7 %)
研究学園駅 56.5 万/坪(昨年同期比 -36.5 %)
研究学園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 56.5万円/坪(17.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -36.5%( -32.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 18 件(1年前(2020年)に比べて +12.5%( +2件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.2年(昨年 13.6年から +41.0 %増)。平均土地面積は 103.4 坪 (昨年 84.5 坪から +22.3 %増)。平均建物面積は 35.9 坪 (昨年 41.6 坪から -13.6 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 15.4 % → 2021年 13.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 13.6 年 → 2021年 19.2 年、+41.0 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 37.5 分 → 2021年 67.6 分、+80.3 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 15.4 % → 2021年 33.3 %)
万博記念公園駅 79.3 万/坪(昨年同期比 -14.9 %)
万博記念公園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 79.3万円/坪(24.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -14.9%( -13.9万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +50.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均土地面積は 74.4 坪 (昨年 59.4 坪から +25.3 %増)。平均建物面積は 36.0 坪 (昨年 34.8 坪から +3.5 %増)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 19.2 分 → 2021年 35.8 分、+86.1 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 60.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示