手持ち物件を賃貸に出したあと、トラブルが発生することは珍しくありません。主に設備の故障や近隣とのトラブルになります。一般に賃貸管理はそれほど難しいことではないのですが、トラブルが発生したときだけは慌てずに対処することが大切です。
よくあるトラブルの1つが、水漏れなど設備の故障です。迅速に対処してあげることがオーナーとしての信頼を高めることになります。なかなか対処せずに放置すれば、より大きなトラブルに発展しかねません。
迅速に対応するためには、あらかじめ設備の修理業者をリストアップしておきます。不動産会社に管理を委託しているときも、念のために修理業者のリストを持っている方が良いでしょう。
分譲マンションの1室を賃貸に出しているのなら、管理組合や管理会社が利用する修理業者をリストアップしておく必要があります。修理の際に業者から立ち会いを求められたときは、面倒でも出向きましょう。
近隣とのトラブルで最も多いのは騒音です。ピアノの音がうるさいとか、深夜に洗濯機を回したとかでクレームがつき、騒動に発展することもあります。
借り手の行動が問題になっている場合は、オーナーとして注意しなければなりません。分譲マンションの場合、管理規約に従った行動をとるよう指導するのもオーナーの責務です。建物1棟を所有しているときは、同じトラブルが2度と発生しないよう掲示板で注意を促すなどの対応が必要でしょう。
マンションの1室を貸していて、他の部屋が原因のトラブルで借り手が悩んでいるのなら、管理組合や管理会社に速やかに届け出て対処を求めるべきです。借り手には状況を逐一伝え、きちんと対応していることを知らせておきましょう。
いずれのトラブルの場合でも、オーナーとして迅速に状況を把握することが求められます。早急に現場へ出向き、問題を確認する必要があるのです。この場合、必ずオーナー本人が出向く必要はありません。速やかに業者を手配する方が良いこともあります。トラブル内容をよく聞いてその都度判断すれば良いのです。
しかし、借り手がマンションの管理規約に違反してペットを飼っていたり、夜中にパーティーをして大騒ぎしたりするなど、目に余る行動をしているときは毅然とした態度で注意しなければなりません。再三注意しても行動が改まらず、クレームが続くようなら、契約解除も視野に入れる必要があります。
大きなトラブルに発展すると、その物件の評判が下がり、なかなか入居者が入らない事態にもなりかねません。賃貸物件間の競争が激しくなっていますから、トラブルは小さいうちに早期解決するように心がけましょう。