【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜12月期の東急池上線 (五反田駅～蒲田駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は101万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +5.9％( +5.6万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 838 件(１年前(2023年)に比べて +1.1％( +9件/㎡)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 25.0年(昨年 24.8年から +0.7 ％増)。平均専有面積は 47.0 ㎡ (昨年 44.3 ㎡から +6.1 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が減少。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。全体的に上昇基調。大崎広小路駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは大崎広小路駅で昨年に比べ +22.9 ％、単価は 125 万円/㎡となった。
上位 2 駅(大崎広小路駅、旗の台駅)は +21.4 ％(単価 +20.3 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(久が原駅、蓮沼駅)は -8.4 ％(単価 -7.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 0.9 ％ → 2024年 2.4 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 9.7 ％ → 2024年 10.5 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 40.5 ％ → 2024年 37.8 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 17.8 ％ → 2024年 19.9 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった五反田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は140万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +16.4％( +19.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 147 件(１年前(2023年)に比べて -8.7％( -14件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった石川台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は77.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -1.9％( -1.5万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 52 件(１年前(2023年)に比べて +48.6％( +17件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| 東急池上線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 五反田駅 | 140万/㎡ (23.7年/48.3㎡) | 120万/㎡ (26.3年/44.2㎡) | 110万/㎡ (26.6年/44.3㎡) |
| 大崎広小路駅 | 125万/㎡ (21.5年/38.1㎡) | 102万/㎡ (29.7年/38.8㎡) | 101万/㎡ (26.2年/35.5㎡) |
| 戸越銀座駅 | 111万/㎡ (28.3年/32.1㎡) | 93.6万/㎡ (32.3年/37.7㎡) | 97.4万/㎡ (24.0年/38.1㎡) |
| 荏原中延駅 | 111万/㎡ (21.6年/36.9㎡) | 111万/㎡ (17.2年/37.4㎡) | 109万/㎡ (16.6年/48.4㎡) |
| 旗の台駅 | 104万/㎡ (26.6年/45.9㎡) | 86.7万/㎡ (31.2年/38.2㎡) | 85.7万/㎡ (31.5年/46.0㎡) |
| 長原駅 | 84.7万/㎡ (27.1年/50.8㎡) | 88.1万/㎡ (22.1年/45.4㎡) | 80.6万/㎡ (24.9年/42.8㎡) |
| 洗足池駅 | 92.7万/㎡ (21.4年/59.6㎡) | 94.9万/㎡ (19.1年/55.9㎡) | 77.1万/㎡ (23.4年/53.2㎡) |
| 石川台駅 | 77.9万/㎡ (35.2年/55.1㎡) | 79.4万/㎡ (30.8年/50.7㎡) | 80.6万/㎡ (31.0年/54.2㎡) |
| 雪が谷大塚駅 | 100万/㎡ (20.5年/56.8㎡) | 91.5万/㎡ (22.6年/44.8㎡) | 92.0万/㎡ (18.0年/54.8㎡) |
| 御嶽山駅 | 88.7万/㎡ (22.6年/46.8㎡) | 86.1万/㎡ (21.5年/55.6㎡) | 82.4万/㎡ (23.2年/47.5㎡) |
| 久が原駅 | 88.3万/㎡ (23.1年/56.9㎡) | 97.6万/㎡ (17.9年/56.6㎡) | 78.1万/㎡ (22.9年/50.9㎡) |
| 千鳥町駅 | 93.5万/㎡ (22.1年/49.7㎡) | 79.3万/㎡ (26.8年/55.2㎡) | 80.0万/㎡ (23.0年/48.5㎡) |
| 池上駅 | 85.6万/㎡ (23.7年/45.7㎡) | 83.8万/㎡ (22.8年/45.4㎡) | 80.9万/㎡ (22.8年/42.9㎡) |
| 蓮沼駅 | 82.2万/㎡ (27.3年/47.0㎡) | 88.5万/㎡ (24.8年/36.1㎡) | 83.6万/㎡ (23.6年/39.4㎡) |
| 蒲田駅 | 91.3万/㎡ (25.2年/42.1㎡) | 89.2万/㎡ (24.9年/40.1㎡) | 85.4万/㎡ (23.5年/39.8㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
大崎広小路駅 125.1 万/㎡(昨年同期比 +22.9 ％)
大崎広小路駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は125万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +22.9％( +23.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(１年前(2023年)に比べて +23.1％( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.5年(昨年 29.7年から -27.4 ％減)。平均専有面積は 38.1 ㎡ (昨年 38.8 ㎡から -1.9 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 29.7 年 → 2024年 21.5 年、-27.4 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 38.5 ％ → 2024年 25.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2023年 30.8 ％ → 2024年 31.2 ％)
旗の台駅 103.9 万/㎡(昨年同期比 +19.9 ％)
旗の台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は104万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +19.9％( +17.2万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 48 件(１年前(2023年)に比べて +29.7％( +11件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.6年(昨年 31.2年から -14.7 ％減)。平均専有面積は 45.9 ㎡ (昨年 38.2 ㎡から +20.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 31.2 年 → 2024年 26.6 年、-14.7 ％と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 37.1 ％ → 2024年 16.7 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 28.6 ％ → 2024年 62.5 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 70.3 ％ → 2024年 64.6 ％)
久が原駅 88.3 万/㎡(昨年同期比 -9.5 ％)
久が原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -9.5％( -9.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 27 件(１年前(2023年)に比べて -3.6％( -1件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.1年(昨年 17.9年から +28.6 ％増)。平均専有面積は 56.9 ㎡ (昨年 56.6 ㎡から +0.4 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 5.6 分 → 2024年 4.3 分、-23.9 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 57.1 ％ → 2024年 70.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 17.9 年 → 2024年 23.1 年、+28.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 39.3 ％ → 2024年 40.7 ％)
蓮沼駅 82.2 万/㎡(昨年同期比 -7.2 ％)
蓮沼駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は82.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -7.2％( -6.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 32 件(１年前(2023年)に比べて -3.0％( -1件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.3年(昨年 24.8年から +10.1 ％増)。平均専有面積は 47.0 ㎡ (昨年 36.1 ㎡から +30.4 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 24.8 年 → 2024年 27.3 年、+10.1 ％と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 3.7 分 → 2024年 4.4 分、+21.0 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 51.5 ％ → 2024年 59.4 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示