【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2025年1月〜3月期のJR南武線 (川崎駅～稲田堤駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 169万円/坪(51.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて -9.4％( -17.5万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 172 件(１年前(2024年)に比べて -1.1％( -2件/坪)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 12.6年(昨年 19.6年から -35.9 ％減)。平均土地面積は 28.8 坪 (昨年 35.0 坪から -17.9 ％減)。平均建物面積は 37.9 坪 (昨年 40.4 坪から -6.1 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。ほとんどの駅において下落した。尻手駅、宿河原駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは尻手駅で昨年に比べ +49.3 ％、坪単価は 218 万円/坪となった。
上位 2 駅(尻手駅、宿河原駅)は +36.3 ％(坪単価 +53.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(武蔵中原駅、津田山駅)は -27.5 ％(坪単価 -68.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2024年 19.6 年 → 2025年 12.6 年、-35.9 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 3.5 ％ → 2025年 10.1 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 32.7 ％ → 2025年 44.3 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2024年 7.1 ％ → 2025年 6.6 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった武蔵小杉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 249万円/坪(75.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて -11.0％( -30.9万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 8 件(１年前(2024年)に比べて +166.7％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった稲田堤駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 123万円/坪(37.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて -7.9％( -10.6万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 4 件(１年前(2024年)に比べて -33.3％( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
| JR南武線 | 現状(2025) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 川崎駅 | 158万/坪 (10.4年/29.6坪) | 189万/坪 (24.3年/31.3坪) | 149万/坪 (16.4年/24.4坪) |
| 尻手駅 | 218万/坪 (15.3年/36.5坪) | 146万/坪 (24.4年/21.2坪) | 181万/坪 (16.5年/103坪) |
| 矢向駅 | 160万/坪 (14.2年/19.9坪) | 158万/坪 (26.2年/39.8坪) | 178万/坪 (15.0年/39.2坪) |
| 鹿島田駅 | 138万/坪 (13.9年/18.8坪) | 172万/坪 (17.7年/23.3坪) | 140万/坪 (23.1年/20.6坪) |
| 平間駅 | 178万/坪 (16.8年/22.3坪) | 206万/坪 (3.8年/19.4坪) | 202万/坪 (6.0年/16.9坪) |
| 向河原駅 | - | 184万/坪 (15.3年/35.3坪) | 95.5万/坪 (26.0年/56.0坪) |
| 武蔵小杉駅 | 249万/坪 (8.5年/21.9坪) | 280万/坪 (27.7年/68.1坪) | 233万/坪 (18.0年/15.9坪) |
| 武蔵中原駅 | 176万/坪 (16.5年/32.9坪) | 260万/坪 (26.1年/38.4坪) | 160万/坪 (7.7年/25.7坪) |
| 武蔵新城駅 | 167万/坪 (11.1年/28.6坪) | 193万/坪 (4.3年/26.3坪) | 173万/坪 (36.5年/61.4坪) |
| 武蔵溝ノ口駅 | 175万/坪 (35.0年/69.6坪) | - | - |
| 津田山駅 | 181万/坪 (14.0年/19.7坪) | 234万/坪 (29.5年/52.9坪) | - |
| 久地駅 | 143万/坪 (10.8年/20.4坪) | 137万/坪 (13.2年/21.8坪) | 183万/坪 (5.8年/24.2坪) |
| 宿河原駅 | 190万/坪 (28.5年/45.4坪) | 154万/坪 (14.0年/29.4坪) | 162万/坪 (21.0年/62.8坪) |
| 登戸駅 | 210万/坪 (13.0年/36.6坪) | 203万/坪 (16.8年/117坪) | 178万/坪 (16.0年/42.4坪) |
| 中野島駅 | 132万/坪 (10.7年/36.3坪) | 144万/坪 (17.6年/38.1坪) | 196万/坪 (18.0年/46.4坪) |
| 稲田堤駅 | 123万/坪 (23.3年/42.0坪) | 133万/坪 (13.3年/64.8坪) | 162万/坪 (12.5年/31.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
尻手駅 217.7 万/坪(昨年同期比 +49.3 ％)
尻手駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 218万円/坪(65.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて +49.3％( +71.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2024年)に比べて +42.9％( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 15.3年(昨年 24.4年から -37.4 ％減)。平均土地面積は 36.5 坪 (昨年 21.2 坪から +72.1 ％増)。平均建物面積は 31.0 坪 (昨年 26.1 坪から +18.6 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2024年 24.4 年 → 2025年 15.3 年、-37.4 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2024年 11.7 分 → 2025年 9.8 分、-16.3 ％と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 28.6 ％ → 2025年 10.0 ％)
宿河原駅 189.6 万/坪(昨年同期比 +23.3 ％)
宿河原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 190万円/坪(57.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて +23.3％( +35.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2024年)に比べて -54.5％( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.5年(昨年 14.0年から +103.6 ％増)。平均土地面積は 45.4 坪 (昨年 29.4 坪から +54.2 ％増)。平均建物面積は 62.4 坪 (昨年 34.2 坪から +82.2 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 9.1 ％ → 2025年 20.0 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 18.2 ％ → 2025年 25.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2024年 14.0 年 → 2025年 28.5 年、+103.6 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2024年 8.5 分 → 2025年 10.0 分、+17.0 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 9.1 ％ → 2025年 50.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2024年 27.3 ％ → 2025年 25.0 ％)
武蔵中原駅 176.4 万/坪(昨年同期比 -32.2 ％)
武蔵中原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 176万円/坪(53.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて -32.2％( -83.7万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 15 件(１年前(2024年)に比べて -6.2％( -1件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 16.5年(昨年 26.1年から -36.8 ％減)。平均土地面積は 32.9 坪 (昨年 38.4 坪から -14.4 ％減)。平均建物面積は 28.6 坪 (昨年 38.2 坪から -25.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2024年 26.1 年 → 2025年 16.5 年、-36.8 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 25.0 ％ → 2025年 7.1 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2024年 6.7 ％ → 2025年 7.1 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2024年 14.4 分 → 2025年 16.6 分、+15.1 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 25.0 ％ → 2025年 35.7 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2024年 25.0 ％ → 2025年 21.4 ％)
津田山駅 180.9 万/坪(昨年同期比 -22.8 ％)
津田山駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 181万円/坪(54.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2024年)に比べて -22.8％( -53.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2024年)に比べて -50.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.0年(昨年 29.5年から -52.5 ％減)。平均土地面積は 19.7 坪 (昨年 52.9 坪から -62.9 ％減)。平均建物面積は 28.7 坪 (昨年 30.3 坪から -5.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2024年 29.5 年 → 2025年 14.0 年、-52.5 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2024年 3.5 分 → 2025年 10.0 分、+185.7 ％と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示