【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜12月期のJR総武線 (三鷹駅～小岩駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 255万円/坪(77.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +4.2％( +10.4万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 949 件(１年前(2023年)に比べて -8.0％( -83件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 21.2年(昨年 21.1年から +0.4 ％増)。平均土地面積は 34.7 坪 (昨年 37.1 坪から -6.5 ％減)。平均建物面積は 47.0 坪 (昨年 51.0 坪から -7.8 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が減少。
値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。全体的に上昇基調。高円寺駅、千駄ケ谷駅、飯田橋駅、秋葉原駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは秋葉原駅で昨年に比べ +79.3 ％、坪単価は 626 万円/坪となった。
上位 2 駅(秋葉原駅、千駄ケ谷駅)は +60.3 ％(坪単価 +198.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(両国駅、御茶ノ水駅)は -18.3 ％(坪単価 -73.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 4.5 ％ → 2024年 5.6 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.3 ％ → 2024年 2.5 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 11.9 ％ → 2024年 9.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 28.1 ％ → 2024年 26.8 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 626万円/坪(189万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +79.3％( +276.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(１年前(2023年)に比べて +350.0％( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった小岩駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 151万円/坪(45.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -6.2％( -10.1万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 115 件(１年前(2023年)に比べて -22.8％( -34件/坪)と大幅に減少しています。)。
| JR総武線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 三鷹駅 | 248万/坪 (19.5年/44.2坪) | 249万/坪 (20.1年/39.8坪) | 226万/坪 (16.0年/40.2坪) |
| 吉祥寺駅 | 272万/坪 (21.6年/38.1坪) | 291万/坪 (19.7年/49.5坪) | 272万/坪 (20.3年/46.4坪) |
| 西荻窪駅 | 288万/坪 (20.2年/32.2坪) | 318万/坪 (16.2年/41.0坪) | 281万/坪 (11.4年/37.0坪) |
| 荻窪駅 | 291万/坪 (17.2年/34.7坪) | 267万/坪 (18.4年/36.5坪) | 263万/坪 (16.2年/34.7坪) |
| 阿佐ケ谷駅 | 288万/坪 (18.5年/31.6坪) | 265万/坪 (22.3年/39.4坪) | 277万/坪 (14.2年/36.5坪) |
| 高円寺駅 | 296万/坪 (24.5年/37.3坪) | 221万/坪 (27.7年/26.7坪) | 234万/坪 (22.8年/30.7坪) |
| 中野駅 | 318万/坪 (20.7年/37.0坪) | 307万/坪 (25.8年/45.8坪) | 287万/坪 (23.9年/41.7坪) |
| 東中野駅 | 304万/坪 (26.3年/36.3坪) | 305万/坪 (21.2年/32.6坪) | 220万/坪 (28.7年/29.2坪) |
| 大久保駅 | 348万/坪 (26.4年/46.9坪) | 314万/坪 (17.6年/45.1坪) | 362万/坪 (41.3年/48.8坪) |
| 新宿駅 | 611万/坪 (38.1年/33.9坪) | 643万/坪 (35.4年/49.2坪) | 598万/坪 (35.4年/31.5坪) |
| 代々木駅 | 399万/坪 (42.9年/88.3坪) | 361万/坪 (32.5年/22.7坪) | 484万/坪 (28.2年/37.8坪) |
| 千駄ケ谷駅 | 410万/坪 (43.6年/58.1坪) | 290万/坪 (37.3年/53.4坪) | 386万/坪 (23.5年/63.5坪) |
| 信濃町駅 | 301万/坪 (64.9年/18.9坪) | 271万/坪 (46.8年/24.2坪) | 229万/坪 (28.1年/97.6坪) |
| 四ツ谷駅 | 415万/坪 (16.7年/35.3坪) | 413万/坪 (16.4年/39.1坪) | 343万/坪 (47.3年/96.5坪) |
| 市ケ谷駅 | 325万/坪 (36.9年/49.2坪) | 355万/坪 (34.4年/62.0坪) | 451万/坪 (33.0年/58.2坪) |
| 飯田橋駅 | 567万/坪 (32.2年/25.7坪) | 428万/坪 (44.8年/78.7坪) | 514万/坪 (9.9年/59.0坪) |
| 水道橋駅 | 463万/坪 (12.0年/69.6坪) | 411万/坪 (23.3年/35.0坪) | 373万/坪 (45.0年/18.4坪) |
| 御茶ノ水駅 | 423万/坪 (26.8年/70.6坪) | 511万/坪 (32.4年/57.1坪) | 399万/坪 (30.3年/31.8坪) |
| 秋葉原駅 | 626万/坪 (43.0年/40.3坪) | 349万/坪 (57.5年/46.1坪) | 342万/坪 (31.3年/56.7坪) |
| 浅草橋駅 | 255万/坪 (31.4年/33.2坪) | 234万/坪 (37.0年/30.4坪) | 228万/坪 (26.2年/57.1坪) |
| 両国駅 | 245万/坪 (36.5年/35.6坪) | 303万/坪 (33.6年/54.2坪) | 239万/坪 (23.4年/78.0坪) |
| 錦糸町駅 | 280万/坪 (28.0年/37.8坪) | 258万/坪 (33.9年/40.1坪) | 384万/坪 (33.0年/38.0坪) |
| 亀戸駅 | 251万/坪 (18.0年/29.3坪) | 302万/坪 (20.1年/29.2坪) | 220万/坪 (24.9年/28.4坪) |
| 平井駅 | 186万/坪 (17.1年/30.8坪) | 168万/坪 (17.2年/24.5坪) | 165万/坪 (21.8年/27.6坪) |
| 新小岩駅 | 165万/坪 (17.3年/26.5坪) | 152万/坪 (19.2年/28.9坪) | 143万/坪 (21.0年/35.7坪) |
| 小岩駅 | 151万/坪 (21.2年/31.5坪) | 161万/坪 (18.9年/39.3坪) | 180万/坪 (17.8年/31.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
秋葉原駅 626.0 万/坪(昨年同期比 +79.3 ％)
秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 626万円/坪(189万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +79.3％( +276.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(１年前(2023年)に比べて +350.0％( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 43.0年(昨年 57.5年から -25.2 ％減)。平均土地面積は 40.3 坪 (昨年 46.1 坪から -12.6 ％減)。平均建物面積は 105.7 坪 (昨年 65.0 坪から +62.5 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 57.5 年 → 2024年 43.0 年、-25.2 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 ％ → 2024年 37.5 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 4.0 分 → 2024年 5.1 分、+27.8 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 ％ → 2024年 55.6 ％)
千駄ケ谷駅 410.2 万/坪(昨年同期比 +41.3 ％)
千駄ケ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 410万円/坪(124万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +41.3％( +119.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2023年)に比べて +66.7％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 43.6年(昨年 37.3年から +17.0 ％増)。平均土地面積は 58.1 坪 (昨年 53.4 坪から +8.7 ％増)。平均建物面積は 120.1 坪 (昨年 171.9 坪から -30.1 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 66.7 ％ → 2024年 20.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 37.3 年 → 2024年 43.6 年、+17.0 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 ％ → 2024年 60.0 ％)
両国駅 244.8 万/坪(昨年同期比 -19.3 ％)
両国駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 245万円/坪(74.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -19.3％( -58.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 19 件(１年前(2023年)に比べて +18.8％( +3件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 36.5年(昨年 33.6年から +8.6 ％増)。平均土地面積は 35.6 坪 (昨年 54.2 坪から -34.3 ％減)。平均建物面積は 143.7 坪 (昨年 110.7 坪から +29.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 6.7 分 → 2024年 5.3 分、-21.3 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 6.2 ％ → 2024年 26.3 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 36.8 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 35.7 ％ → 2024年 47.1 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 35.7 ％ → 2024年 41.2 ％)
御茶ノ水駅 422.7 万/坪(昨年同期比 -17.3 ％)
御茶ノ水駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 423万円/坪(128万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -17.3％( -88.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて +50.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.8年(昨年 32.4年から -17.2 ％減)。平均土地面積は 70.6 坪 (昨年 57.1 坪から +23.6 ％増)。平均建物面積は 98.3 坪 (昨年 242.0 坪から -59.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 32.4 年 → 2024年 26.8 年、-17.2 ％と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 16.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 3.5 分 → 2024年 6.2 分、+76.2 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 75.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示