【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年10月〜12月期の東京メトロ南北線 (目黒駅～赤羽岩淵駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 350万円/坪(106万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -14.6％( -59.7万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 44 件(１年前(2023年)に比べて -27.9％( -17件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.5年(昨年 24.7年から -8.9 ％減)。平均土地面積は 38.5 坪 (昨年 42.1 坪から -8.6 ％減)。平均建物面積は 51.0 坪 (昨年 75.5 坪から -32.5 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。ほとんどの駅において下落した。目黒駅、駒込駅、西ケ原駅、志茂駅、赤羽岩淵駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは東大前駅で昨年に比べ +113.1 ％、坪単価は 523 万円/坪となった。
上位 2 駅(東大前駅、西ケ原駅)は +97.7 ％(坪単価 +193.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(麻布十番駅、王子駅)は -47.0 ％(坪単価 -1087.1 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 3.3 ％ → 2024年 13.6 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 3.4 ％ → 2024年 7.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 7.3 分 → 2024年 8.2 分、+12.5 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 31.1 ％ → 2024年 15.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 22.0 ％ → 2024年 20.5 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった麻布十番駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 826万円/坪(250万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -72.0％( -2121.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 5 件(１年前(2023年)に比べて +66.7％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった王子神谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 180万円/坪(54.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -6.0％( -11.4万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 9 件(１年前(2023年)に比べて +12.5％( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
| 東京メトロ南北線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 目黒駅 | 444万/坪 (16.5年/66.6坪) | 301万/坪 (31.4年/48.1坪) | 355万/坪 (17.3年/42.4坪) |
| 白金台駅 | 320万/坪 (63.8年/92.3坪) | 366万/坪 (22.8年/53.9坪) | 317万/坪 (32.8年/49.9坪) |
| 白金高輪駅 | - | 496万/坪 (11.8年/32.9坪) | 397万/坪 (20.8年/37.1坪) |
| 麻布十番駅 | 826万/坪 (21.6年/59.0坪) | 2,947万/坪 (42.8年/107坪) | 692万/坪 (10.8年/27.2坪) |
| 六本木一丁目駅 | - | - | - |
| 溜池山王駅 | - | - | - |
| 永田町駅 | - | - | - |
| 四ツ谷駅 | 375万/坪 (13.8年/15.1坪) | 400万/坪 (3.8年/31.3坪) | - |
| 市ケ谷駅 | - | 395万/坪 (36.8年/37.8坪) | 472万/坪 (33.8年/46.9坪) |
| 飯田橋駅 | - | 357万/坪 (48.5年/116坪) | - |
| 後楽園駅 | 231万/坪 (45.8年/45.4坪) | - | 93.2万/坪 (60.8年/27.2坪) |
| 東大前駅 | 523万/坪 (0.8年/22.7坪) | 245万/坪 (15.4年/40.3坪) | 399万/坪 (17.8年/61.3坪) |
| 本駒込駅 | 424万/坪 (0.8年/13.6坪) | 370万/坪 (6.4年/23.7坪) | 315万/坪 (16.4年/30.8坪) |
| 駒込駅 | 289万/坪 (32.5年/37.6坪) | 239万/坪 (37.8年/29.5坪) | 301万/坪 (35.1年/31.3坪) |
| 西ケ原駅 | 241万/坪 (19.8年/18.2坪) | 132万/坪 (37.8年/13.6坪) | 165万/坪 (13.5年/37.1坪) |
| 王子駅 | 187万/坪 (23.4年/26.7坪) | 240万/坪 (20.7年/34.6坪) | 224万/坪 (12.3年/31.0坪) |
| 王子神谷駅 | 180万/坪 (18.2年/20.2坪) | 191万/坪 (29.0年/31.0坪) | 152万/坪 (30.0年/27.2坪) |
| 志茂駅 | 293万/坪 (10.8年/30.3坪) | 179万/坪 (17.8年/21.5坪) | 167万/坪 (9.8年/17.0坪) |
| 赤羽岩淵駅 | 290万/坪 (46.8年/69.6坪) | 190万/坪 (17.3年/44.4坪) | 230万/坪 (0.8年/18.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
東大前駅 523.0 万/坪(昨年同期比 +113.1 ％)
東大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 523万円/坪(158万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +113.1％( +277.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 0.8年(昨年 15.4年から -95.1 ％減)。平均土地面積は 22.7 坪 (昨年 40.3 坪から -43.8 ％減)。平均建物面積は 32.8 坪 (昨年 65.0 坪から -49.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 15.4 年 → 2024年 0.8 年、-95.1 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 6.3 分 → 2024年 5.0 分、-21.1 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 ％ → 2024年 100.0 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 ％ → 2024年 33.3 ％)
西ケ原駅 241.1 万/坪(昨年同期比 +82.4 ％)
西ケ原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 241万円/坪(72.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +82.4％( +108.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 19.8年(昨年 37.8年から -47.7 ％減)。平均土地面積は 18.2 坪 (昨年 13.6 坪から +33.3 ％増)。平均建物面積は 25.7 坪 (昨年 21.2 坪から +21.4 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 37.8 年 → 2024年 19.8 年、-47.7 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 5.0 分 → 2024年 10.0 分、+100.0 ％と大きく増加)
麻布十番駅 825.9 万/坪(昨年同期比 -72.0 ％)
麻布十番駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 826万円/坪(250万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -72.0％( -2121.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 5 件(１年前(2023年)に比べて +66.7％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.6年(昨年 42.8年から -49.6 ％減)。平均土地面積は 59.0 坪 (昨年 106.9 坪から -44.8 ％減)。平均建物面積は 124.6 坪 (昨年 107.9 坪から +15.5 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 42.8 年 → 2024年 21.6 年、-49.6 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2023年 6.0 分 → 2024年 5.2 分、-13.3 ％と減少)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 ％ → 2024年 40.0 ％)
王子駅 187.3 万/坪(昨年同期比 -22.0 ％)
王子駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 187万円/坪(56.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -22.0％( -53.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて -33.3％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.4年(昨年 20.7年から +13.5 ％増)。平均土地面積は 26.7 坪 (昨年 34.6 坪から -22.8 ％減)。平均建物面積は 35.8 坪 (昨年 91.1 坪から -60.7 ％減)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 11.1 ％ → 2024年 16.7 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 22.2 ％ → 2024年 16.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 20.7 年 → 2024年 23.4 年、+13.5 ％と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 6.9 分 → 2024年 12.5 分、+81.5 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 22.2 ％ → 2024年 33.3 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 44.4 ％ → 2024年 16.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示