【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期のJR南武線 (川崎駅～稲田堤駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 169万円/坪(51.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +1.8％( +3.0万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 603 件(１年前(2022年)に比べて -0.7％( -4件/坪)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 17.5年(昨年 15.4年から +13.3 ％増)。平均土地面積は 33.9 坪 (昨年 33.6 坪から +0.7 ％増)。平均建物面積は 41.3 坪 (昨年 41.5 坪から -0.7 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく減少、建物面積 200 平方メートル超の土地面積が非常に広い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 11 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。全体的に上昇基調。武蔵小杉駅、登戸駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは登戸駅で昨年に比べ +37.9 ％、坪単価は 213 万円/坪となった。
上位 2 駅(登戸駅、武蔵小杉駅)は +33.9 ％(坪単価 +58.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(武蔵溝ノ口駅、川崎駅)は -14.1 ％(坪単価 -26.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 0.7 ％ → 2023年 1.7 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.2 ％ → 2023年 6.6 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 15.4 年 → 2023年 17.5 年、+13.3 ％と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.4 ％ → 2023年 31.8 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 10.6 ％ → 2023年 7.8 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった武蔵小杉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 250万円/坪(75.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +29.9％( +57.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 13 件(１年前(2022年)に比べて -27.8％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった稲田堤駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 143万円/坪(43.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +1.7％( +2.3万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 25 件(１年前(2022年)に比べて +47.1％( +8件/坪)と大幅に増加しています。)。
| JR南武線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 川崎駅 | 158万/坪 (19.6年/32.1坪) | 175万/坪 (16.5年/37.3坪) | 154万/坪 (14.5年/30.3坪) |
| 尻手駅 | 189万/坪 (21.4年/50.5坪) | 160万/坪 (12.3年/22.7坪) | 150万/坪 (12.9年/43.8坪) |
| 矢向駅 | 169万/坪 (16.1年/33.3坪) | 156万/坪 (14.1年/24.0坪) | 148万/坪 (17.9年/30.4坪) |
| 鹿島田駅 | 155万/坪 (17.8年/21.8坪) | 149万/坪 (20.0年/28.8坪) | 162万/坪 (8.8年/20.4坪) |
| 平間駅 | 175万/坪 (18.8年/20.2坪) | 175万/坪 (11.1年/23.5坪) | 154万/坪 (13.7年/25.4坪) |
| 向河原駅 | 195万/坪 (18.5年/28.0坪) | 210万/坪 (21.1年/45.6坪) | 184万/坪 (15.2年/24.7坪) |
| 武蔵小杉駅 | 250万/坪 (16.7年/26.4坪) | 193万/坪 (18.5年/34.7坪) | 197万/坪 (22.5年/40.1坪) |
| 武蔵中原駅 | 166万/坪 (12.1年/39.2坪) | 179万/坪 (14.1年/33.5坪) | 151万/坪 (15.0年/32.4坪) |
| 武蔵新城駅 | 188万/坪 (21.4年/38.5坪) | 164万/坪 (13.9年/29.2坪) | 143万/坪 (16.9年/44.8坪) |
| 武蔵溝ノ口駅 | 162万/坪 (19.7年/37.8坪) | 199万/坪 (30.7年/60.8坪) | 150万/坪 (11.5年/60.5坪) |
| 津田山駅 | 164万/坪 (10.5年/27.7坪) | 167万/坪 (15.9年/43.8坪) | 172万/坪 (6.7年/33.4坪) |
| 久地駅 | 169万/坪 (12.6年/37.0坪) | 145万/坪 (14.0年/40.5坪) | 139万/坪 (11.4年/34.5坪) |
| 宿河原駅 | 163万/坪 (14.1年/36.2坪) | 160万/坪 (13.0年/35.5坪) | 153万/坪 (6.1年/26.3坪) |
| 登戸駅 | 213万/坪 (12.1年/41.1坪) | 155万/坪 (16.9年/29.1坪) | 160万/坪 (10.0年/25.0坪) |
| 中野島駅 | 145万/坪 (18.3年/30.2坪) | 143万/坪 (18.6年/52.5坪) | 140万/坪 (10.0年/34.0坪) |
| 稲田堤駅 | 143万/坪 (16.4年/43.3坪) | 141万/坪 (17.2年/31.2坪) | 142万/坪 (10.2年/34.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
登戸駅 213.5 万/坪(昨年同期比 +37.9 ％)
登戸駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 213万円/坪(64.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +37.9％( +58.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 21 件(１年前(2022年)に比べて +75.0％( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 12.1年(昨年 16.9年から -28.5 ％減)。平均土地面積は 41.1 坪 (昨年 29.1 坪から +41.0 ％増)。平均建物面積は 38.6 坪 (昨年 37.9 坪から +1.8 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 16.9 年 → 2023年 12.1 年、-28.5 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 20.8 分 → 2023年 10.8 分、-48.1 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 ％ → 2023年 19.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 41.7 ％ → 2023年 19.0 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 ％ → 2023年 4.8 ％)
武蔵小杉駅 250.3 万/坪(昨年同期比 +29.9 ％)
武蔵小杉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 250万円/坪(75.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +29.9％( +57.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 13 件(１年前(2022年)に比べて -27.8％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.7年(昨年 18.5年から -9.9 ％減)。平均土地面積は 26.4 坪 (昨年 34.7 坪から -23.9 ％減)。平均建物面積は 33.9 坪 (昨年 47.2 坪から -28.3 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 10.9 分 → 2023年 9.2 分、-15.1 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.6 ％ → 2023年 25.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.8 ％ → 2023年 38.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.9 ％ → 2023年 15.4 ％)
武蔵溝ノ口駅 162.2 万/坪(昨年同期比 -18.4 ％)
武蔵溝ノ口駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 162万円/坪(49.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -18.4％( -36.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 19.7年(昨年 30.7年から -36.0 ％減)。平均土地面積は 37.8 坪 (昨年 60.8 坪から -37.8 ％減)。平均建物面積は 31.2 坪 (昨年 65.9 坪から -52.8 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 30.7 年 → 2023年 19.7 年、-36.0 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 9.2 分 → 2023年 16.8 分、+82.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 ％ → 2023年 40.0 ％)
川崎駅 157.6 万/坪(昨年同期比 -9.7 ％)
川崎駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 158万円/坪(47.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -9.7％( -17.0万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 171 件(１年前(2022年)に比べて +17.1％( +25件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.6年(昨年 16.5年から +19.0 ％増)。平均土地面積は 32.1 坪 (昨年 37.3 坪から -14.0 ％減)。平均建物面積は 46.0 坪 (昨年 53.5 坪から -14.0 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 16.5 年 → 2023年 19.6 年、+19.0 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.8 ％ → 2023年 21.6 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.1 ％ → 2023年 32.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示