【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期のJR南武線 (川崎駅～稲田堤駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 152万円/坪(45.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +5.7％( +8.1万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 564 件(１年前(2019年)に比べて +26.5％( +118件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.5年(昨年 16.9年から -32.3 ％減)。平均土地面積は 34.8 坪 (昨年 35.5 坪から -2.0 ％減)。平均建物面積は 40.1 坪 (昨年 41.5 坪から -3.3 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。鹿島田駅、武蔵中原駅、稲田堤駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは向河原駅で昨年に比べ +188.1 ％、坪単価は 397 万円/坪となった。
上位 2 駅(向河原駅、稲田堤駅)は +106.5 ％(坪単価 +144.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(尻手駅、矢向駅)は -13.3 ％(坪単価 -21.4 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 16.9 年 → 2020年 11.5 年、-32.3 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 45.5 ％ → 2020年 55.6 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.5 ％ → 2020年 10.2 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 7.8 ％ → 2020年 6.9 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 1.7 ％ → 2020年 1.7 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった向河原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 397万円/坪(120万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +188.1％( +259.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて +20.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった矢向駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 133万円/坪(40.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -13.2％( -20.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 30 件(１年前(2019年)に比べて -11.8％( -4件/坪)と不調に推移しています。)。
| JR南武線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 川崎駅 | 136万/坪 (15.9年/36.6坪) | 134万/坪 (19.7年/33.7坪) | 140万/坪 (15.3年/35.1坪) |
| 尻手駅 | 145万/坪 (12.0年/35.8坪) | 168万/坪 (6.4年/29.1坪) | 171万/坪 (14.8年/42.7坪) |
| 矢向駅 | 133万/坪 (14.4年/37.3坪) | 153万/坪 (19.6年/35.7坪) | 157万/坪 (15.3年/24.2坪) |
| 鹿島田駅 | 165万/坪 (8.3年/21.5坪) | 137万/坪 (19.7年/24.4坪) | 159万/坪 (9.6年/28.9坪) |
| 平間駅 | 155万/坪 (13.5年/32.1坪) | 163万/坪 (7.7年/25.0坪) | 136万/坪 (15.3年/25.2坪) |
| 向河原駅 | 397万/坪 (12.2年/63.3坪) | 138万/坪 (32.5年/42.0坪) | 144万/坪 (15.0年/33.1坪) |
| 武蔵小杉駅 | 194万/坪 (6.6年/23.2坪) | 213万/坪 (38.1年/74.1坪) | 202万/坪 (14.0年/25.0坪) |
| 武蔵中原駅 | 169万/坪 (9.1年/24.2坪) | 139万/坪 (19.2年/36.9坪) | 159万/坪 (11.7年/32.5坪) |
| 武蔵新城駅 | 153万/坪 (11.5年/34.7坪) | 140万/坪 (16.9年/34.2坪) | 138万/坪 (13.1年/39.6坪) |
| 武蔵溝ノ口駅 | 169万/坪 (0.00年/21.9坪) | 156万/坪 (0年/17.4坪) | 161万/坪 (8.2年/17.1坪) |
| 津田山駅 | 153万/坪 (12.5年/95.7坪) | 175万/坪 (12.3年/46.5坪) | 157万/坪 (8.6年/48.7坪) |
| 久地駅 | 136万/坪 (10.9年/31.5坪) | 130万/坪 (26.0年/43.8坪) | 147万/坪 (11.3年/31.5坪) |
| 宿河原駅 | 148万/坪 (7.3年/29.9坪) | 133万/坪 (15.1年/45.7坪) | 144万/坪 (15.6年/38.6坪) |
| 登戸駅 | 157万/坪 (3.0年/29.0坪) | 170万/坪 (7.9年/47.2坪) | 130万/坪 (17.0年/41.1坪) |
| 中野島駅 | 143万/坪 (13.0年/40.5坪) | 147万/坪 (7.7年/36.8坪) | 148万/坪 (10.6年/45.6坪) |
| 稲田堤駅 | 154万/坪 (7.6年/42.7坪) | 123万/坪 (7.9年/28.1坪) | 127万/坪 (9.3年/42.6坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
向河原駅 396.7 万/坪(昨年同期比 +188.1 ％)
向河原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 397万円/坪(120万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +188.1％( +259.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて +20.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 12.2年(昨年 32.5年から -62.6 ％減)。平均土地面積は 63.3 坪 (昨年 42.0 坪から +50.5 ％増)。平均建物面積は 27.8 坪 (昨年 54.1 坪から -48.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 32.5 年 → 2020年 12.2 年、-62.6 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 80.0 ％)
稲田堤駅 154.0 万/坪(昨年同期比 +24.9 ％)
稲田堤駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 154万円/坪(46.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +24.9％( +30.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 32 件(１年前(2019年)に比べて +255.6％( +23件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 7.6年(昨年 7.9年から -3.6 ％減)。平均土地面積は 42.7 坪 (昨年 28.1 坪から +52.1 ％増)。平均建物面積は 38.5 坪 (昨年 30.8 坪から +24.9 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 ％ → 2020年 20.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 9.4 分 → 2020年 11.6 分、+23.1 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 75.0 ％ → 2020年 73.3 ％)
尻手駅 145.2 万/坪(昨年同期比 -13.4 ％)
尻手駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 145万円/坪(43.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -13.4％( -22.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 25 件(１年前(2019年)に比べて +47.1％( +8件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 12.0年(昨年 6.4年から +89.0 ％増)。平均土地面積は 35.8 坪 (昨年 29.1 坪から +22.9 ％増)。平均建物面積は 51.3 坪 (昨年 31.9 坪から +61.1 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 12.4 分 → 2020年 8.5 分、-31.0 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 17.6 ％ → 2020年 32.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 6.4 年 → 2020年 12.0 年、+89.0 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 58.8 ％ → 2020年 34.8 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 11.8 ％ → 2020年 13.0 ％)
矢向駅 133.0 万/坪(昨年同期比 -13.2 ％)
矢向駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 133万円/坪(40.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -13.2％( -20.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 30 件(１年前(2019年)に比べて -11.8％( -4件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 14.4年(昨年 19.6年から -26.8 ％減)。平均土地面積は 37.3 坪 (昨年 35.7 坪から +4.6 ％増)。平均建物面積は 29.9 坪 (昨年 52.9 坪から -43.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 19.6 年 → 2020年 14.4 年、-26.8 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 46.9 ％ → 2020年 55.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 21.9 ％ → 2020年 7.4 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 10.9 分 → 2020年 15.8 分、+44.9 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 17.6 ％ → 2020年 10.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示