【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期のJR山手線 (品川駅~高輪ゲートウェイ駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 333万円/坪(101万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -10.6%( -39.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 312 件(1年前(2022年)に比べて +10.6%( +30件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 24.2年(昨年 26.6年から -9.0 %減)。平均土地面積は 38.9 坪 (昨年 41.6 坪から -6.4 %減)。平均建物面積は 82.2 坪 (昨年 89.0 坪から -7.7 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 14 駅に対して、値下がりした駅数は 12 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。五反田駅、原宿駅、目白駅、日暮里駅、田町駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは日暮里駅で昨年に比べ +25.4 %、坪単価は 259 万円/坪となった。
上位 2 駅(日暮里駅、五反田駅)は +25.3 %(坪単価 +64.9 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、品川駅)は -54.0 %(坪単価 -574.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.9 % → 2023年 23.1 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.4 % → 2023年 4.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 29.5 % → 2023年 31.4 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 8.2 % → 2023年 5.4 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった原宿駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,006万円/坪(304万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +24.5%( +198.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて +200.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった田端駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 211万円/坪(63.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +5.5%( +10.9万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 14 件(1年前(2022年)に比べて +16.7%( +2件/坪)と好調に推移しています。)。
JR山手線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
品川駅 | 225万/坪 (28.0年/23.4坪) | 428万/坪 (26.1年/44.9坪) | 363万/坪 (22.0年/28.4坪) |
大崎駅 | 277万/坪 (23.2年/27.2坪) | 306万/坪 (29.6年/36.2坪) | 270万/坪 (7.8年/18.2坪) |
五反田駅 | 385万/坪 (31.1年/43.2坪) | 308万/坪 (37.2年/42.5坪) | 352万/坪 (35.2年/81.1坪) |
目黒駅 | 337万/坪 (26.4年/41.0坪) | 370万/坪 (23.2年/27.9坪) | 385万/坪 (19.5年/36.0坪) |
恵比寿駅 | 428万/坪 (24.7年/54.5坪) | 548万/坪 (26.7年/50.2坪) | 431万/坪 (18.0年/43.5坪) |
渋谷駅 | 614万/坪 (19.7年/44.2坪) | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) | 1,341万/坪 (33.0年/65.8坪) |
原宿駅 | 1,006万/坪 (22.4年/130坪) | 808万/坪 (20.3年/99.8坪) | 836万/坪 (22.1年/96.8坪) |
代々木駅 | 361万/坪 (32.5年/22.7坪) | 484万/坪 (28.2年/37.8坪) | 456万/坪 (38.8年/17.8坪) |
新宿駅 | 672万/坪 (34.4年/48.6坪) | 598万/坪 (35.4年/31.5坪) | 1,991万/坪 (31.2年/24.7坪) |
新大久保駅 | 297万/坪 (26.3年/50.1坪) | 292万/坪 (19.9年/30.3坪) | 261万/坪 (29.8年/48.4坪) |
高田馬場駅 | 292万/坪 (26.0年/32.5坪) | 267万/坪 (27.0年/54.5坪) | 266万/坪 (21.7年/37.2坪) |
目白駅 | 454万/坪 (8.2年/68.1坪) | 374万/坪 (27.3年/56.4坪) | 361万/坪 (22.3年/51.4坪) |
池袋駅 | 304万/坪 (26.3年/27.9坪) | 285万/坪 (25.5年/38.5坪) | 230万/坪 (24.6年/39.3坪) |
大塚駅 | 286万/坪 (13.6年/30.8坪) | 269万/坪 (20.6年/35.8坪) | 266万/坪 (24.5年/34.3坪) |
巣鴨駅 | 258万/坪 (24.4年/27.3坪) | 311万/坪 (14.3年/76.5坪) | 277万/坪 (19.2年/31.2坪) |
駒込駅 | 256万/坪 (29.0年/35.0坪) | 276万/坪 (27.2年/44.1坪) | 330万/坪 (21.2年/26.7坪) |
田端駅 | 211万/坪 (20.7年/32.4坪) | 200万/坪 (29.4年/31.8坪) | 175万/坪 (26.7年/38.9坪) |
西日暮里駅 | 241万/坪 (28.6年/26.5坪) | 210万/坪 (27.4年/24.6坪) | 176万/坪 (25.7年/53.3坪) |
日暮里駅 | 259万/坪 (23.9年/45.7坪) | 207万/坪 (43.0年/48.8坪) | 170万/坪 (26.8年/40.3坪) |
鶯谷駅 | 222万/坪 (23.6年/34.4坪) | 282万/坪 (27.8年/35.4坪) | 236万/坪 (26.1年/33.0坪) |
上野駅 | 284万/坪 (50.5年/22.7坪) | 282万/坪 (15.5年/12.9坪) | 395万/坪 (37.3年/23.3坪) |
御徒町駅 | 137万/坪 (54.5年/31.8坪) | - | 270万/坪 (19.8年/43.1坪) |
秋葉原駅 | 349万/坪 (57.5年/46.1坪) | 342万/坪 (31.3年/56.7坪) | 485万/坪 (30.1年/44.1坪) |
神田駅 | 252万/坪 (10.5年/66.9坪) | 363万/坪 (39.6年/33.6坪) | 278万/坪 (41.9年/56.7坪) |
東京駅 | - | 614万/坪 (56.8年/27.2坪) | - |
有楽町駅 | - | - | - |
新橋駅 | 575万/坪 (34.3年/33.1坪) | 842万/坪 (21.4年/28.0坪) | 436万/坪 (44.5年/18.9坪) |
浜松町駅 | 534万/坪 (33.0年/69.6坪) | 722万/坪 (31.3年/28.7坪) | 278万/坪 (34.8年/26.5坪) |
田町駅 | 301万/坪 (34.0年/66.6坪) | 244万/坪 (34.0年/28.7坪) | 418万/坪 (23.0年/18.2坪) |
高輪ゲートウェイ駅 | - | - | 347万/坪 (22.3年/15.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
日暮里駅 259.4 万/坪(昨年同期比 +25.4 %)
日暮里駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 259万円/坪(78.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +25.4%( +52.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(1年前(2022年)に比べて +175.0%( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 23.9年(昨年 43.0年から -44.5 %減)。平均土地面積は 45.7 坪 (昨年 48.8 坪から -6.4 %減)。平均建物面積は 76.5 坪 (昨年 173.2 坪から -55.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 43.0 年 → 2023年 23.9 年、-44.5 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 20.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 30.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 6.8 分 → 2023年 7.5 分、+10.4 %と増加)
五反田駅 385.1 万/坪(昨年同期比 +25.1 %)
五反田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 385万円/坪(116万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +25.1%( +77.3万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 31.1年(昨年 37.2年から -16.4 %減)。平均土地面積は 43.2 坪 (昨年 42.5 坪から +1.6 %増)。平均建物面積は 88.0 坪 (昨年 123.0 坪から -28.5 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 37.2 年 → 2023年 31.1 年、-16.4 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 6.0 分 → 2023年 4.4 分、-25.9 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 25.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 44.4 % → 2023年 50.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 66.7 %)
渋谷駅 613.8 万/坪(昨年同期比 -60.7 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 614万円/坪(186万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -60.7%( -946.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.7年(昨年 31.7年から -37.8 %減)。平均土地面積は 44.2 坪 (昨年 85.0 坪から -48.0 %減)。平均建物面積は 130.7 坪 (昨年 197.1 坪から -33.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 31.7 年 → 2023年 19.7 年、-37.8 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 33.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 8.2 分 → 2023年 10.8 分、+32.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 33.3 %)
品川駅 225.0 万/坪(昨年同期比 -47.4 %)
品川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 225万円/坪(68.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -47.4%( -203.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて -33.3%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.0年(昨年 26.1年から +7.4 %増)。平均土地面積は 23.4 坪 (昨年 44.9 坪から -47.8 %減)。平均建物面積は 95.3 坪 (昨年 47.9 坪から +98.9 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 % → 2023年 100.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示