【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年10月〜12月期のJR南武線 (川崎駅~稲田堤駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 172万円/坪(52.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -0.3%( -0.5万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 167 件(1年前(2022年)に比べて -8.2%( -15件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 16.4年(昨年 15.6年から +5.3 %増)。平均土地面積は 29.2 坪 (昨年 30.7 坪から -4.8 %減)。平均建物面積は 41.6 坪 (昨年 38.2 坪から +8.9 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく増加、建物面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供が独立した老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。鹿島田駅、武蔵新城駅、久地駅、稲田堤駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは稲田堤駅で昨年に比べ +75.2 %、坪単価は 198 万円/坪となった。
上位 2 駅(稲田堤駅、久地駅)は +55.1 %(坪単価 +66.1 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(武蔵小杉駅、川崎駅)は -22.3 %(坪単価 -49.2 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 % → 2023年 13.3 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 23.2 % → 2023年 20.3 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.8 % → 2023年 23.4 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 13.4 % → 2023年 8.1 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった武蔵新城駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 221万円/坪(67.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +28.6%( +49.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 23 件(1年前(2022年)に比べて +35.3%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった中野島駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 117万円/坪(35.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -11.5%( -15.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -54.5%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
JR南武線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
川崎駅 | 157万/坪 (16.8年/32.0坪) | 192万/坪 (16.7年/28.9坪) | 140万/坪 (16.5年/27.9坪) |
尻手駅 | 173万/坪 (14.9年/21.2坪) | 145万/坪 (32.4年/37.8坪) | 173万/坪 (0.8年/18.2坪) |
矢向駅 | 159万/坪 (18.7年/30.1坪) | 150万/坪 (15.9年/23.4坪) | 143万/坪 (21.4年/41.4坪) |
鹿島田駅 | 162万/坪 (13.3年/24.6坪) | 131万/坪 (25.3年/23.1坪) | 159万/坪 (13.0年/20.3坪) |
平間駅 | 136万/坪 (26.3年/14.1坪) | 157万/坪 (10.1年/20.1坪) | 184万/坪 (10.8年/21.2坪) |
向河原駅 | 210万/坪 (29.9年/29.2坪) | 203万/坪 (26.1年/33.0坪) | 187万/坪 (20.8年/25.7坪) |
武蔵小杉駅 | 177万/坪 (19.1年/32.8坪) | 241万/坪 (13.8年/22.7坪) | 215万/坪 (20.5年/29.1坪) |
武蔵中原駅 | 155万/坪 (14.2年/29.6坪) | 175万/坪 (12.6年/25.9坪) | 135万/坪 (18.6年/39.2坪) |
武蔵新城駅 | 221万/坪 (17.3年/25.8坪) | 172万/坪 (7.3年/32.3坪) | 141万/坪 (16.5年/37.4坪) |
武蔵溝ノ口駅 | 126万/坪 (18.8年/30.3坪) | - | - |
津田山駅 | 196万/坪 (14.6年/27.2坪) | 190万/坪 (11.1年/62.9坪) | 205万/坪 (-0.05年/36.3坪) |
久地駅 | 182万/坪 (14.4年/79.7坪) | 135万/坪 (15.4年/35.3坪) | 175万/坪 (12.8年/41.6坪) |
宿河原駅 | 182万/坪 (4.2年/23.5坪) | 179万/坪 (2.7年/27.1坪) | 161万/坪 (3.3年/21.9坪) |
登戸駅 | 182万/坪 (19.8年/20.8坪) | 198万/坪 (20.6年/31.2坪) | 158万/坪 (6.8年/30.3坪) |
中野島駅 | 117万/坪 (26.8年/28.7坪) | 132万/坪 (20.0年/67.0坪) | 151万/坪 (4.1年/38.0坪) |
稲田堤駅 | 198万/坪 (0.8年/37.8坪) | 113万/坪 (29.0年/30.6坪) | 91.2万/坪 (32.8年/21.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
稲田堤駅 198.3 万/坪(昨年同期比 +75.2 %)
稲田堤駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 198万円/坪(60.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +75.2%( +85.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -80.0%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 0.8年(昨年 29.0年から -97.4 %減)。平均土地面積は 37.8 坪 (昨年 30.6 坪から +23.8 %増)。平均建物面積は 43.9 坪 (昨年 43.6 坪から +0.7 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 29.0 年 → 2023年 0.8 年、-97.4 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 10.2 分 → 2023年 14.0 分、+37.3 %と大きく増加)
久地駅 181.6 万/坪(昨年同期比 +34.9 %)
久地駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 182万円/坪(54.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +34.9%( +47.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 14.4年(昨年 15.4年から -6.5 %減)。平均土地面積は 79.7 坪 (昨年 35.3 坪から +125.7 %増)。平均建物面積は 38.8 坪 (昨年 28.7 坪から +35.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 12.0 分 → 2023年 8.0 分、-33.3 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 33.3 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 33.3 %)
武蔵小杉駅 177.2 万/坪(昨年同期比 -26.4 %)
武蔵小杉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 177万円/坪(53.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -26.4%( -63.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて -66.7%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.1年(昨年 13.8年から +38.8 %増)。平均土地面積は 32.8 坪 (昨年 22.7 坪から +44.4 %増)。平均建物面積は 26.7 坪 (昨年 35.6 坪から -25.0 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.2 % → 2023年 33.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 13.8 年 → 2023年 19.1 年、+38.8 %と大きく増加)
川崎駅 157.4 万/坪(昨年同期比 -18.1 %)
川崎駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 157万円/坪(47.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -18.1%( -34.8万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 52 件(1年前(2022年)に比べて +4.0%( +2件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 16.7年から +0.4 %増)。平均土地面積は 32.0 坪 (昨年 28.9 坪から +10.6 %増)。平均建物面積は 54.4 坪 (昨年 37.6 坪から +44.7 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.8 % → 2023年 15.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.8 % → 2023年 17.4 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 6.5 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 31.1 % → 2023年 28.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示