【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年10月〜12月期のJR南武線 (川崎駅~稲田堤駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 175万円/坪(52.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +13.8%( +21.2万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 142 件(1年前(2021年)に比べて -10.7%( -17件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 16.0年(昨年 14.8年から +8.0 %増)。平均土地面積は 32.9 坪 (昨年 33.7 坪から -2.2 %減)。平均建物面積は 40.8 坪 (昨年 44.4 坪から -8.0 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。川崎駅、武蔵中原駅、武蔵新城駅、登戸駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは川崎駅で昨年に比べ +43.5 %、坪単価は 205 万円/坪となった。
上位 2 駅(川崎駅、武蔵中原駅)は +35.1 %(坪単価 +48.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(尻手駅、久地駅)は -19.3 %(坪単価 -33.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 9.3 % → 2022年 12.8 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 28.7 % → 2022年 31.8 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2021年 15.4 分 → 2022年 17.3 分、+12.5 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 10.0 % → 2022年 13.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 22.0 % → 2022年 23.3 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった武蔵小杉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 234万円/坪(70.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +5.9%( +13.1万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 7 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった稲田堤駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 107万円/坪(32.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +17.9%( +16.3万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2021年)に比べて +300.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
JR南武線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
川崎駅 | 205万/坪 (16.6年/30.5坪) | 143万/坪 (16.2年/29.0坪) | 135万/坪 (16.8年/43.5坪) |
尻手駅 | 137万/坪 (38.3年/41.6坪) | 173万/坪 (0.8年/18.2坪) | 152万/坪 (14.3年/29.3坪) |
矢向駅 | 141万/坪 (17.3年/23.2坪) | 145万/坪 (19.6年/44.5坪) | 148万/坪 (9.5年/62.8坪) |
鹿島田駅 | 129万/坪 (26.7年/24.2坪) | 157万/坪 (14.8年/21.1坪) | 153万/坪 (1.6年/16.3坪) |
平間駅 | 156万/坪 (10.1年/19.9坪) | 183万/坪 (11.6年/21.0坪) | 136万/坪 (12.3年/41.6坪) |
向河原駅 | 215万/坪 (25.0年/40.5坪) | 187万/坪 (20.8年/25.7坪) | 225万/坪 (0.8年/120坪) |
武蔵小杉駅 | 234万/坪 (14.9年/23.3坪) | 221万/坪 (22.5年/31.1坪) | 181万/坪 (3.8年/17.1坪) |
武蔵中原駅 | 169万/坪 (13.5年/26.8坪) | 133万/坪 (18.6年/42.3坪) | 150万/坪 (7.6年/23.1坪) |
武蔵新城駅 | 177万/坪 (7.8年/35.1坪) | 142万/坪 (17.1年/40.0坪) | 156万/坪 (8.9年/28.5坪) |
武蔵溝ノ口駅 | - | - | 181万/坪 (-0.25年/22.7坪) |
津田山駅 | 179万/坪 (13.8年/72.2坪) | 200万/坪 (0.09年/35.3坪) | 62.2万/坪 (29.8年/28.7坪) |
久地駅 | 146万/坪 (11.8年/31.8坪) | 178万/坪 (13.8年/44.5坪) | 130万/坪 (11.6年/29.1坪) |
宿河原駅 | 182万/坪 (2.0年/28.0坪) | 161万/坪 (3.3年/21.9坪) | 144万/坪 (3.8年/30.5坪) |
登戸駅 | 196万/坪 (17.1年/30.3坪) | 158万/坪 (6.8年/30.3坪) | 173万/坪 (1.3年/39.1坪) |
中野島駅 | 129万/坪 (18.9年/83.0坪) | 150万/坪 (4.1年/40.2坪) | 142万/坪 (9.4年/40.8坪) |
稲田堤駅 | 107万/坪 (30.3年/33.7坪) | 91.2万/坪 (32.8年/21.2坪) | 204万/坪 (9.5年/39.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
川崎駅 204.5 万/坪(昨年同期比 +43.5 %)
川崎駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 205万円/坪(61.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +43.5%( +62.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 42 件(1年前(2021年)に比べて +2.4%( +1件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 16.6年(昨年 16.2年から +2.4 %増)。平均土地面積は 30.5 坪 (昨年 29.0 坪から +5.2 %増)。平均建物面積は 39.0 坪 (昨年 47.1 坪から -17.3 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 28.9 % → 2022年 16.2 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2021年 24.9 分 → 2022年 28.5 分、+14.4 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 10.5 % → 2022年 18.9 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 36.8 % → 2022年 32.4 %)
武蔵中原駅 168.7 万/坪(昨年同期比 +26.7 %)
武蔵中原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 169万円/坪(51.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +26.7%( +35.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2021年)に比べて -40.0%( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.5年(昨年 18.6年から -27.5 %減)。平均土地面積は 26.8 坪 (昨年 42.3 坪から -36.5 %減)。平均建物面積は 35.8 坪 (昨年 57.6 坪から -37.8 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 18.6 年 → 2022年 13.5 年、-27.5 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 % → 2022年 54.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 5.6 % → 2022年 8.3 %)
尻手駅 136.7 万/坪(昨年同期比 -20.8 %)
尻手駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 137万円/坪(41.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -20.8%( -35.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて +100.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 38.3年(昨年 0.8年から +4980.7 %増)。平均土地面積は 41.6 坪 (昨年 18.2 坪から +129.2 %増)。平均建物面積は 25.0 坪 (昨年 27.2 坪から -8.3 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 0.8 年 → 2022年 38.3 年、+4980.7 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 10.0 分 → 2022年 11.5 分、+15.0 %と増加)
久地駅 146.2 万/坪(昨年同期比 -17.7 %)
久地駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 146万円/坪(44.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -17.7%( -31.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて -77.8%( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 11.8年(昨年 13.8年から -14.6 %減)。平均土地面積は 31.8 坪 (昨年 44.5 坪から -28.7 %減)。平均建物面積は 28.7 坪 (昨年 42.5 坪から -32.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2021年 13.8 年 → 2022年 11.8 年、-14.6 %と減少)
- 駅からの平均距離が減少(2021年 12.9 分 → 2022年 10.5 分、-18.5 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 % → 2022年 50.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 % → 2022年 50.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示