【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年4月〜6月期のJR南武線 (川崎駅~稲田堤駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 154万円/坪(46.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +5.0%( +7.4万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 203 件(1年前(2020年)に比べて +79.6%( +90件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 12.1年(昨年 14.6年から -16.9 %減)。平均土地面積は 28.2 坪 (昨年 31.9 坪から -11.6 %減)。平均建物面積は 33.6 坪 (昨年 35.6 坪から -5.6 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。ほとんどの駅において下落した。川崎駅、尻手駅、矢向駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは向河原駅で昨年に比べ +113.8 %、坪単価は 177 万円/坪となった。
上位 2 駅(向河原駅、矢向駅)は +94.3 %(坪単価 +77.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(津田山駅、武蔵新城駅)は -18.7 %(坪単価 -33.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 14.6 年 → 2021年 12.1 年、-16.9 %と減少)
- 駅からの平均距離が減少(2020年 16.4 分 → 2021年 14.7 分、-10.4 %と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 1.9 % → 2021年 7.3 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 18.9 % → 2021年 9.9 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.3 % → 2021年 18.2 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.9 % → 2021年 47.9 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった川崎駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 182万円/坪(55.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +40.8%( +52.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 42 件(1年前(2020年)に比べて +31.2%( +10件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった久地駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 131万円/坪(39.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -13.0%( -19.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 11 件(1年前(2020年)に比べて +175.0%( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
JR南武線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
川崎駅 | 182万/坪 (12.1年/31.3坪) | 129万/坪 (19.9年/35.7坪) | 143万/坪 (20.4年/29.5坪) |
尻手駅 | 167万/坪 (6.6年/38.3坪) | 117万/坪 (15.5年/19.4坪) | 151万/坪 (7.8年/25.7坪) |
矢向駅 | 142万/坪 (25.7年/34.0坪) | 81.0万/坪 (51.0年/30.3坪) | 154万/坪 (25.9年/34.8坪) |
鹿島田駅 | 164万/坪 (2.4年/19.7坪) | 171万/坪 (16.0年/33.0坪) | 166万/坪 (2.8年/25.7坪) |
平間駅 | 146万/坪 (14.5年/23.4坪) | 132万/坪 (26.5年/56.9坪) | 145万/坪 (11.3年/24.5坪) |
向河原駅 | 177万/坪 (7.3年/16.6坪) | 82.6万/坪 (58.3年/18.2坪) | - |
武蔵小杉駅 | 166万/坪 (19.3年/54.8坪) | - | 290万/坪 (0年/13.6坪) |
武蔵中原駅 | 149万/坪 (11.4年/22.7坪) | 159万/坪 (9.0年/21.3坪) | 145万/坪 (19.8年/25.7坪) |
武蔵新城駅 | 136万/坪 (11.8年/27.6坪) | 166万/坪 (8.8年/24.8坪) | 141万/坪 (15.1年/33.5坪) |
武蔵溝ノ口駅 | - | 157万/坪 (0.25年/21.2坪) | 157万/坪 (0年/13.6坪) |
津田山駅 | 157万/坪 (6.3年/26.2坪) | 195万/坪 (1.8年/37.8坪) | 160万/坪 (4.3年/18.2坪) |
久地駅 | 131万/坪 (7.2年/27.8坪) | 151万/坪 (10.3年/31.8坪) | 133万/坪 (21.9年/24.5坪) |
宿河原駅 | 150万/坪 (5.4年/27.8坪) | 155万/坪 (11.0年/34.8坪) | 123万/坪 (9.7年/43.9坪) |
登戸駅 | 163万/坪 (10.3年/21.8坪) | 175万/坪 (0.25年/29.7坪) | 199万/坪 (12.3年/61.7坪) |
中野島駅 | 142万/坪 (13.3年/25.2坪) | 147万/坪 (21.8年/37.1坪) | 147万/坪 (4.8年/27.7坪) |
稲田堤駅 | 135万/坪 (11.1年/35.6坪) | 148万/坪 (0.4年/34.0坪) | 138万/坪 (0.25年/27.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
向河原駅 176.7 万/坪(昨年同期比 +113.8 %)
向河原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 177万円/坪(53.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +113.8%( +94.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2020年)に比べて +300.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 7.3年(昨年 58.3年から -87.6 %減)。平均土地面積は 16.6 坪 (昨年 18.2 坪から -8.3 %減)。平均建物面積は 24.2 坪 (昨年 18.2 坪から +33.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 58.3 年 → 2021年 7.3 年、-87.6 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 4.0 分 → 2021年 7.8 分、+93.8 %と大きく増加)
矢向駅 141.5 万/坪(昨年同期比 +74.8 %)
矢向駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 142万円/坪(42.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +74.8%( +60.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 19 件(1年前(2020年)に比べて +533.3%( +16件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.7年(昨年 51.0年から -49.5 %減)。平均土地面積は 34.0 坪 (昨年 30.3 坪から +12.4 %増)。平均建物面積は 40.0 坪 (昨年 47.4 坪から -15.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 51.0 年 → 2021年 25.7 年、-49.5 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 27.8 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 10.7 分 → 2021年 14.6 分、+37.2 %と大きく増加)
津田山駅 157.2 万/坪(昨年同期比 -19.2 %)
津田山駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 157万円/坪(47.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -19.2%( -37.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 3 件(1年前(2020年)に比べて +50.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 6.3年(昨年 1.8年から +256.5 %増)。平均土地面積は 26.2 坪 (昨年 37.8 坪から -30.7 %減)。平均建物面積は 29.2 坪 (昨年 29.5 坪から -0.9 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 1.8 年 → 2021年 6.3 年、+256.5 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 7.5 分 → 2021年 11.0 分、+46.7 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 33.3 %)
武蔵新城駅 136.2 万/坪(昨年同期比 -18.1 %)
武蔵新城駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 136万円/坪(41.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -18.1%( -30.1万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 23 件(1年前(2020年)に比べて +35.3%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.8年(昨年 8.8年から +33.8 %増)。平均土地面積は 27.6 坪 (昨年 24.8 坪から +11.3 %増)。平均建物面積は 34.1 坪 (昨年 26.6 坪から +28.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 18.2 分 → 2021年 15.2 分、-16.3 %と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.9 % → 2021年 9.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 8.8 年 → 2021年 11.8 年、+33.8 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 11.8 % → 2021年 36.4 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 58.8 % → 2021年 40.9 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示