【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年7月〜9月期の小田急小田原線 (登戸駅～小田原駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 112万円/坪(33.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +8.6％( +8.9万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 472 件(１年前(2022年)に比べて +3.5％( +16件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.0年(昨年 18.2年から -1.2 ％減)。平均土地面積は 52.7 坪 (昨年 57.6 坪から -8.4 ％減)。平均建物面積は 39.8 坪 (昨年 43.1 坪から -7.8 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が減少。
値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。登戸駅、向ケ丘遊園駅、伊勢原駅、開成駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは栢山駅で昨年に比べ +160.8 ％、坪単価は 157 万円/坪となった。
上位 2 駅(栢山駅、伊勢原駅)は +128.8 ％(坪単価 +84.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(足柄駅、秦野駅)は -42.8 ％(坪単価 -43.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.3 ％ → 2023年 4.6 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 35.1 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2022年 29.2 ％ → 2023年 30.0 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 3.1 ％ → 2023年 3.0 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった登戸駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 240万円/坪(72.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +85.2％( +110.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(１年前(2022年)に比べて +200.0％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった足柄駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 42.3万円/坪(12.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -61.7％( -67.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
| 小田急小田原線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 登戸駅 | 240万/坪 (13.6年/56.6坪) | 130万/坪 (21.5年/33.3坪) | 159万/坪 (6.5年/30.5坪) |
| 向ケ丘遊園駅 | 188万/坪 (13.5年/40.7坪) | 117万/坪 (17.2年/53.4坪) | 136万/坪 (7.9年/36.0坪) |
| 生田駅 | 123万/坪 (21.7年/46.8坪) | 125万/坪 (17.2年/39.6坪) | 106万/坪 (19.9年/38.7坪) |
| 読売ランド前駅 | 136万/坪 (17.8年/58.6坪) | 131万/坪 (16.0年/59.1坪) | 107万/坪 (24.0年/49.1坪) |
| 百合ケ丘駅 | 148万/坪 (11.0年/39.0坪) | 128万/坪 (19.9年/44.3坪) | 127万/坪 (18.9年/40.3坪) |
| 新百合ケ丘駅 | 181万/坪 (19.0年/49.0坪) | 181万/坪 (19.8年/76.1坪) | 162万/坪 (14.3年/49.8坪) |
| 柿生駅 | 122万/坪 (21.4年/88.3坪) | 102万/坪 (19.9年/40.0坪) | 149万/坪 (10.6年/43.2坪) |
| 相模大野駅 | 137万/坪 (9.9年/37.3坪) | 149万/坪 (18.9年/60.3坪) | 125万/坪 (16.5年/38.3坪) |
| 小田急相模原駅 | 116万/坪 (17.4年/37.0坪) | 115万/坪 (16.4年/56.1坪) | 119万/坪 (11.9年/40.2坪) |
| 相武台前駅 | 102万/坪 (16.4年/30.9坪) | 101万/坪 (18.4年/51.0坪) | 123万/坪 (11.0年/39.2坪) |
| 座間駅 | 117万/坪 (7.8年/32.6坪) | 106万/坪 (12.3年/32.8坪) | 92.1万/坪 (23.6年/45.8坪) |
| 海老名駅 | 112万/坪 (17.3年/47.6坪) | 123万/坪 (11.1年/44.8坪) | 94.2万/坪 (15.4年/41.1坪) |
| 厚木駅 | 141万/坪 (13.8年/30.3坪) | 144万/坪 (0.5年/24.2坪) | 124万/坪 (16.8年/43.4坪) |
| 本厚木駅 | 88.3万/坪 (21.1年/59.7坪) | 82.2万/坪 (22.7年/65.9坪) | 74.7万/坪 (21.6年/53.0坪) |
| 愛甲石田駅 | 89.2万/坪 (15.7年/82.9坪) | 82.1万/坪 (16.5年/52.7坪) | 84.0万/坪 (22.0年/48.1坪) |
| 伊勢原駅 | 146万/坪 (16.7年/62.1坪) | 74.3万/坪 (24.5年/77.3坪) | 65.7万/坪 (28.6年/78.3坪) |
| 鶴巻温泉駅 | 74.6万/坪 (22.9年/58.6坪) | 83.7万/坪 (15.5年/44.1坪) | 59.7万/坪 (16.7年/58.3坪) |
| 東海大学前駅 | 76.7万/坪 (28.8年/75.3坪) | 70.9万/坪 (27.1年/59.3坪) | 58.9万/坪 (20.8年/68.3坪) |
| 秦野駅 | 62.0万/坪 (23.0年/50.3坪) | 81.5万/坪 (16.1年/65.8坪) | 66.8万/坪 (19.9年/86.3坪) |
| 渋沢駅 | 77.4万/坪 (13.2年/52.0坪) | 74.4万/坪 (17.7年/68.1坪) | 73.1万/坪 (18.5年/52.7坪) |
| 新松田駅 | 53.7万/坪 (19.5年/77.5坪) | 67.1万/坪 (16.0年/40.8坪) | 66.9万/坪 (10.8年/64.2坪) |
| 開成駅 | 151万/坪 (14.8年/99.8坪) | 111万/坪 (13.4年/49.3坪) | 117万/坪 (14.5年/56.0坪) |
| 栢山駅 | 157万/坪 (2.5年/48.4坪) | 60.2万/坪 (23.7年/49.5坪) | 132万/坪 (1.5年/190坪) |
| 富水駅 | 92.1万/坪 (0.5年/41.1坪) | 82.2万/坪 (1.0年/54.8坪) | 77.1万/坪 (10.8年/38.6坪) |
| 螢田駅 | 51.8万/坪 (47.9年/98.3坪) | 57.6万/坪 (32.5年/73.4坪) | 40.1万/坪 (22.5年/62.0坪) |
| 足柄駅 | 42.3万/坪 (34.5年/83.9坪) | 110万/坪 (1.5年/48.4坪) | 66.3万/坪 (18.9年/42.4坪) |
| 小田原駅 | 87.9万/坪 (16.6年/38.0坪) | 109万/坪 (9.5年/55.4坪) | 89.0万/坪 (29.4年/65.5坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
栢山駅 157.0 万/坪(昨年同期比 +160.8 ％)
栢山駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 157万円/坪(47.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +160.8％( +96.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(１年前(2022年)に比べて -85.7％( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 2.5年(昨年 23.7年から -89.4 ％減)。平均土地面積は 48.4 坪 (昨年 49.5 坪から -2.2 ％減)。平均建物面積は 36.3 坪 (昨年 39.3 坪から -7.7 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 23.7 年 → 2023年 2.5 年、-89.4 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 42.9 ％ → 2023年 100.0 ％)
伊勢原駅 146.3 万/坪(昨年同期比 +96.9 ％)
伊勢原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 146万円/坪(44.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +96.9％( +72.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 24 件(１年前(2022年)に比べて +20.0％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.7年(昨年 24.5年から -31.9 ％減)。平均土地面積は 62.1 坪 (昨年 77.3 坪から -19.6 ％減)。平均建物面積は 48.3 坪 (昨年 68.3 坪から -29.3 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 24.5 年 → 2023年 16.7 年、-31.9 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.0 ％ → 2023年 34.8 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 45.0 ％ → 2023年 17.4 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 15.5 分 → 2023年 22.0 分、+42.2 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.0 ％ → 2023年 17.4 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 5.0 ％ → 2023年 4.3 ％)
足柄駅 42.3 万/坪(昨年同期比 -61.7 ％)
足柄駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 42.3万円/坪(12.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -61.7％( -67.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 34.5年(昨年 1.5年から +2195.4 ％増)。平均土地面積は 83.9 坪 (昨年 48.4 坪から +73.4 ％増)。平均建物面積は 56.7 坪 (昨年 31.8 坪から +78.6 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 1.5 年 → 2023年 34.5 年、+2195.4 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 12.5 分 → 2023年 24.5 分、+96.0 ％と大きく増加)
秦野駅 62.0 万/坪(昨年同期比 -23.9 ％)
秦野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 62.0万円/坪(18.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -23.9％( -19.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 13 件(１年前(2022年)に比べて -63.9％( -23件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.0年(昨年 16.1年から +42.9 ％増)。平均土地面積は 50.3 坪 (昨年 65.8 坪から -23.6 ％減)。平均建物面積は 31.0 坪 (昨年 34.6 坪から -10.4 ％減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 34.4 ％ → 2023年 36.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 16.1 年 → 2023年 23.0 年、+42.9 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 21.0 分 → 2023年 27.6 分、+31.8 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.1 ％ → 2023年 45.5 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示