【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜3月期の小田急小田原線 (登戸駅～小田原駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 107万円/坪(32.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +7.0％( +7.0万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 429 件(１年前(2022年)に比べて -10.1％( -48件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 19.9年(昨年 18.2年から +9.2 ％増)。平均土地面積は 53.1 坪 (昨年 56.0 坪から -5.3 ％減)。平均建物面積は 38.4 坪 (昨年 41.2 坪から -6.8 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 13 駅に対して、値下がりした駅数は 13 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。登戸駅、新百合ケ丘駅、愛甲石田駅、新松田駅、開成駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは新松田駅で昨年に比べ +76.5 ％、坪単価は 70.3 万円/坪となった。
上位 2 駅(新松田駅、開成駅)は +61.0 ％(坪単価 +31.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(向ケ丘遊園駅、伊勢原駅)は -21.3 ％(坪単価 -33.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 35.7 ％ → 2023年 26.4 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 0.5 ％ → 2023年 0.6 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 21.6 分 → 2023年 23.8 分、+10.6 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.0 ％ → 2023年 19.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 31.9 ％ → 2023年 31.3 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった新百合ケ丘駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 179万円/坪(54.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +20.7％( +30.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(１年前(2022年)に比べて -31.2％( -10件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった足柄駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 54.4万円/坪(16.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -14.8％( -9.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 2 件(１年前(2022年)に比べて -60.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 小田急小田原線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 登戸駅 | 178万/坪 (16.0年/42.4坪) | 139万/坪 (18.0年/31.0坪) | 160万/坪 (12.9年/22.4坪) |
| 向ケ丘遊園駅 | 159万/坪 (16.2年/24.8坪) | 211万/坪 (27.4年/49.9坪) | 120万/坪 (13.2年/31.8坪) |
| 生田駅 | 113万/坪 (28.5年/58.7坪) | 114万/坪 (23.5年/51.7坪) | 124万/坪 (9.1年/62.2坪) |
| 読売ランド前駅 | 114万/坪 (30.9年/50.8坪) | 126万/坪 (17.3年/71.8坪) | 113万/坪 (15.0年/44.2坪) |
| 百合ケ丘駅 | 150万/坪 (18.1年/43.1坪) | 135万/坪 (11.7年/63.2坪) | 126万/坪 (9.0年/48.2坪) |
| 新百合ケ丘駅 | 179万/坪 (17.9年/56.7坪) | 148万/坪 (16.2年/50.2坪) | 155万/坪 (15.3年/63.7坪) |
| 柿生駅 | 160万/坪 (22.5年/102坪) | 134万/坪 (11.8年/40.8坪) | 121万/坪 (19.2年/41.6坪) |
| 相模大野駅 | 132万/坪 (16.2年/40.1坪) | 142万/坪 (15.9年/35.8坪) | 131万/坪 (9.6年/47.4坪) |
| 小田急相模原駅 | 110万/坪 (22.1年/42.0坪) | 118万/坪 (12.1年/44.4坪) | 104万/坪 (13.2年/38.0坪) |
| 相武台前駅 | 117万/坪 (16.5年/51.0坪) | 99.9万/坪 (19.4年/61.9坪) | 98.4万/坪 (10.3年/61.3坪) |
| 座間駅 | 91.5万/坪 (23.4年/34.8坪) | 98.2万/坪 (12.9年/34.4坪) | 96.7万/坪 (16.2年/48.4坪) |
| 海老名駅 | 120万/坪 (15.7年/48.9坪) | 112万/坪 (12.1年/41.3坪) | 87.6万/坪 (22.2年/47.2坪) |
| 厚木駅 | 114万/坪 (7.3年/69.1坪) | 117万/坪 (25.5年/50.7坪) | - |
| 本厚木駅 | 95.2万/坪 (13.8年/46.4坪) | 83.4万/坪 (20.9年/67.8坪) | 73.4万/坪 (25.1年/59.1坪) |
| 愛甲石田駅 | 133万/坪 (28.1年/74.9坪) | 97.0万/坪 (19.3年/49.0坪) | 75.8万/坪 (22.2年/66.7坪) |
| 伊勢原駅 | 66.9万/坪 (26.0年/72.8坪) | 81.4万/坪 (19.8年/65.5坪) | 69.3万/坪 (17.2年/92.6坪) |
| 鶴巻温泉駅 | 77.2万/坪 (14.3年/47.3坪) | 80.0万/坪 (18.3年/48.5坪) | 78.4万/坪 (16.4年/43.6坪) |
| 東海大学前駅 | 59.0万/坪 (28.0年/74.3坪) | 64.8万/坪 (30.1年/69.0坪) | 49.4万/坪 (26.0年/47.5坪) |
| 秦野駅 | 65.2万/坪 (24.4年/62.9坪) | 73.1万/坪 (14.1年/79.0坪) | 61.8万/坪 (20.2年/62.2坪) |
| 渋沢駅 | 68.4万/坪 (25.6年/56.9坪) | 57.8万/坪 (24.4年/59.9坪) | 67.3万/坪 (21.7年/68.8坪) |
| 新松田駅 | 70.3万/坪 (23.8年/55.7坪) | 39.8万/坪 (25.0年/52.4坪) | 85.3万/坪 (3.5年/39.3坪) |
| 開成駅 | 101万/坪 (20.3年/78.7坪) | 69.3万/坪 (15.0年/54.5坪) | 129万/坪 (2.9年/51.6坪) |
| 栢山駅 | 84.0万/坪 (16.5年/59.5坪) | - | 70.8万/坪 (16.3年/61.1坪) |
| 富水駅 | 83.7万/坪 (18.0年/52.4坪) | 85.0万/坪 (6.1年/66.0坪) | 40.8万/坪 (22.5年/43.1坪) |
| 螢田駅 | 74.8万/坪 (11.0年/42.9坪) | 66.6万/坪 (19.5年/48.4坪) | - |
| 足柄駅 | 54.4万/坪 (37.0年/57.5坪) | 63.8万/坪 (12.4年/53.2坪) | 83.6万/坪 (9.3年/44.4坪) |
| 小田原駅 | 76.4万/坪 (26.0年/36.9坪) | 73.5万/坪 (32.3年/58.7坪) | 59.5万/坪 (37.0年/56.0坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
新松田駅 70.3 万/坪(昨年同期比 +76.5 ％)
新松田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 70.3万円/坪(21.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +76.5％( +30.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2022年)に比べて -16.7％( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 23.8年(昨年 25.0年から -5.0 ％減)。平均土地面積は 55.7 坪 (昨年 52.4 坪から +6.2 ％増)。平均建物面積は 29.0 坪 (昨年 32.3 坪から -10.0 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 60.8 分 → 2023年 22.5 分、-63.0 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 ％ → 2023年 25.0 ％)
開成駅 100.8 万/坪(昨年同期比 +45.5 ％)
開成駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 101万円/坪(30.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +45.5％( +31.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2022年)に比べて +100.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.3年(昨年 15.0年から +35.0 ％増)。平均土地面積は 78.7 坪 (昨年 54.5 坪から +44.4 ％増)。平均建物面積は 47.3 坪 (昨年 29.5 坪から +60.3 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 24.5 分 → 2023年 19.2 分、-21.4 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 25.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 15.0 年 → 2023年 20.3 年、+35.0 ％と大きく増加)
向ケ丘遊園駅 158.6 万/坪(昨年同期比 -24.8 ％)
向ケ丘遊園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 159万円/坪(48.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -24.8％( -52.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(１年前(2022年)に比べて +133.3％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.2年(昨年 27.4年から -40.9 ％減)。平均土地面積は 24.8 坪 (昨年 49.9 坪から -50.2 ％減)。平均建物面積は 26.6 坪 (昨年 32.3 坪から -17.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 27.4 年 → 2023年 16.2 年、-40.9 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 17.7 分 → 2023年 14.4 分、-18.3 ％と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 28.6 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 28.6 ％)
伊勢原駅 66.9 万/坪(昨年同期比 -17.8 ％)
伊勢原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 66.9万円/坪(20.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -17.8％( -14.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 20 件(１年前(2022年)に比べて -9.1％( -2件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 26.0年(昨年 19.8年から +31.6 ％増)。平均土地面積は 72.8 坪 (昨年 65.5 坪から +11.3 ％増)。平均建物面積は 49.4 坪 (昨年 43.0 坪から +14.9 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 19.8 年 → 2023年 26.0 年、+31.6 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 17.0 分 → 2023年 22.0 分、+29.1 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.5 ％ → 2023年 20.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 42.9 ％ → 2023年 55.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示