【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年7月〜9月期の東京メトロ東西線 (中野駅～葛西駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 270万円/坪(81.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +19.2％( +43.5万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 69 件(１年前(2022年)に比べて -16.9％( -14件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 25.7年(昨年 25.0年から +2.5 ％増)。平均土地面積は 47.6 坪 (昨年 49.7 坪から -4.3 ％減)。平均建物面積は 77.9 坪 (昨年 79.1 坪から -1.6 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加、建物面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供が独立した老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。落合駅、高田馬場駅、早稲田駅、東陽町駅、南砂町駅、西葛西駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは木場駅で昨年に比べ +136.1 ％、坪単価は 291 万円/坪となった。
上位 2 駅(木場駅、神楽坂駅)は +122.1 ％(坪単価 +138.1 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(葛西駅、中野駅)は -11.7 ％(坪単価 -30.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.5 ％ → 2023年 21.7 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.8 ％ → 2023年 7.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 34.6 ％ → 2023年 40.3 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.6 ％ → 2023年 20.9 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった東陽町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 399万円/坪(121万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +89.9％( +188.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(１年前(2022年)に比べて +50.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった西葛西駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 177万円/坪(53.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +31.9％( +42.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 13 件(１年前(2022年)に比べて +225.0％( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
| 東京メトロ東西線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 中野駅 | 294万/坪 (21.8年/43.0坪) | 326万/坪 (29.9年/68.3坪) | 218万/坪 (23.9年/36.1坪) |
| 落合駅 | 312万/坪 (32.3年/51.0坪) | 256万/坪 (23.3年/33.3坪) | 246万/坪 (20.3年/24.6坪) |
| 高田馬場駅 | 288万/坪 (45.9年/46.4坪) | 194万/坪 (39.0年/84.2坪) | 307万/坪 (4.5年/23.9坪) |
| 早稲田駅 | 265万/坪 (30.7年/44.5坪) | 164万/坪 (37.0年/29.1坪) | 581万/坪 (17.5年/28.0坪) |
| 神楽坂駅 | 209万/坪 (36.5年/32.5坪) | 101万/坪 (48.5年/24.2坪) | 972万/坪 (0年/84.7坪) |
| 飯田橋駅 | - | 478万/坪 (0.00年/28.0坪) | - |
| 九段下駅 | 361万/坪 (4.5年/84.7坪) | - | - |
| 竹橋駅 | - | - | - |
| 大手町駅 | - | - | - |
| 日本橋駅 | 1,102万/坪 (45.5年/15.1坪) | - | 1,181万/坪 (0.5年/24.2坪) |
| 茅場町駅 | 661万/坪 (37.5年/54.5坪) | - | 1,298万/坪 (27.0年/22.7坪) |
| 門前仲町駅 | 349万/坪 (39.9年/28.0坪) | 321万/坪 (12.3年/35.0坪) | 192万/坪 (26.2年/44.9坪) |
| 木場駅 | 291万/坪 (22.5年/41.6坪) | 123万/坪 (40.0年/51.4坪) | 261万/坪 (18.0年/33.3坪) |
| 東陽町駅 | 399万/坪 (27.9年/40.8坪) | 210万/坪 (45.0年/39.3坪) | - |
| 南砂町駅 | 212万/坪 (0.5年/18.2坪) | 158万/坪 (20.4年/22.1坪) | 154万/坪 (18.1年/24.0坪) |
| 西葛西駅 | 177万/坪 (22.0年/59.2坪) | 134万/坪 (33.3年/54.5坪) | 127万/坪 (21.5年/19.7坪) |
| 葛西駅 | 186万/坪 (19.5年/53.7坪) | 215万/坪 (20.9年/58.4坪) | 180万/坪 (11.4年/40.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
木場駅 290.5 万/坪(昨年同期比 +136.1 ％)
木場駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 291万円/坪(87.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +136.1％( +167.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2022年)に比べて +100.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.5年(昨年 40.0年から -43.7 ％減)。平均土地面積は 41.6 坪 (昨年 51.4 坪から -19.1 ％減)。平均建物面積は 74.5 坪 (昨年 122.5 坪から -39.2 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 40.0 年 → 2023年 22.5 年、-43.7 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 25.0 ％)
神楽坂駅 209.3 万/坪(昨年同期比 +108.0 ％)
神楽坂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 209万円/坪(63.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +108.0％( +108.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2022年)に比べて +300.0％( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 36.5年(昨年 48.5年から -24.7 ％減)。平均土地面積は 32.5 坪 (昨年 24.2 坪から +34.4 ％増)。平均建物面積は 66.9 坪 (昨年 34.8 坪から +92.4 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 48.5 年 → 2023年 36.5 年、-24.7 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 7.0 分 → 2023年 5.2 分、-25.0 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 ％ → 2023年 25.0 ％)
葛西駅 185.8 万/坪(昨年同期比 -13.7 ％)
葛西駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 186万円/坪(56.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -13.7％( -29.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 16 件(１年前(2022年)に比べて -40.7％( -11件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.5年(昨年 20.9年から -6.5 ％減)。平均土地面積は 53.7 坪 (昨年 58.4 坪から -8.1 ％減)。平均建物面積は 70.0 坪 (昨年 107.2 坪から -34.7 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 ％ → 2023年 12.5 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.0 ％ → 2023年 31.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 36.0 ％ → 2023年 37.5 ％)
中野駅 294.1 万/坪(昨年同期比 -9.7 ％)
中野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 294万円/坪(89.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -9.7％( -31.5万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 9 件(１年前(2022年)に比べて -25.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.8年(昨年 29.9年から -27.1 ％減)。平均土地面積は 43.0 坪 (昨年 68.3 坪から -37.0 ％減)。平均建物面積は 78.0 坪 (昨年 30.3 坪から +157.8 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 29.9 年 → 2023年 21.8 年、-27.1 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 11.8 分 → 2023年 10.4 分、-11.7 ％と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 25.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 37.5 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示