【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期の東京メトロ東西線 (中野駅~葛西駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 210万円/坪(63.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -4.1%( -9.0万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 215 件(1年前(2019年)に比べて +2.9%( +6件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 15.5年(昨年 21.6年から -28.1 %減)。平均土地面積は 44.3 坪 (昨年 44.5 坪から -0.5 %減)。平均建物面積は 65.2 坪 (昨年 73.5 坪から -11.3 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。早稲田駅、木場駅、東陽町駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは早稲田駅で昨年に比べ +51.0 %、坪単価は 327 万円/坪となった。
上位 2 駅(早稲田駅、東陽町駅)は +45.8 %(坪単価 +92.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(南砂町駅、葛西駅)は -13.5 %(坪単価 -24.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 21.6 年 → 2020年 15.5 年、-28.1 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 27.3 % → 2020年 39.4 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.2 % → 2020年 11.1 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 9.2 分 → 2020年 11.0 分、+19.5 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 22.1 % → 2020年 14.4 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 6.7 % → 2020年 4.2 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった九段下駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 614万円/坪(186万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +7.9%( +44.8万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 3 件(1年前(2019年)に比べて +50.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南砂町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 150万円/坪(45.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -16.8%( -30.3万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 30 件(1年前(2019年)に比べて +7.1%( +2件/坪)と堅調に推移しています。)。
東京メトロ東西線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
中野駅 | 249万/坪 (21.5年/38.6坪) | 253万/坪 (26.7年/46.0坪) | 296万/坪 (20.8年/40.0坪) |
落合駅 | 231万/坪 (9.6年/26.3坪) | 246万/坪 (21.1年/55.1坪) | 210万/坪 (27.5年/35.2坪) |
高田馬場駅 | 225万/坪 (24.4年/33.5坪) | 240万/坪 (38.3年/32.0坪) | 420万/坪 (20.6年/48.8坪) |
早稲田駅 | 327万/坪 (18.5年/52.0坪) | 217万/坪 (21.4年/43.6坪) | 238万/坪 (15.3年/36.5坪) |
神楽坂駅 | 298万/坪 (13.2年/31.5坪) | 271万/坪 (29.8年/32.7坪) | 209万/坪 (46.3年/69.8坪) |
飯田橋駅 | 377万/坪 (33.5年/41.7坪) | 347万/坪 (29.8年/67.0坪) | 491万/坪 (47.2年/47.6坪) |
九段下駅 | 614万/坪 (30.0年/76.1坪) | 570万/坪 (30.4年/37.1坪) | 279万/坪 (33.1年/80.7坪) |
竹橋駅 | - | - | - |
大手町駅 | - | 299万/坪 (44.9年/27.5坪) | 182万/坪 (33.5年/46.4坪) |
日本橋駅 | - | 708万/坪 (26.3年/36.3坪) | - |
茅場町駅 | 296万/坪 (44.0年/70.3坪) | 249万/坪 (43.8年/39.3坪) | 357万/坪 (28.1年/34.2坪) |
門前仲町駅 | 229万/坪 (33.2年/64.0坪) | 212万/坪 (25.7年/49.3坪) | 294万/坪 (27.8年/56.1坪) |
木場駅 | 259万/坪 (17.2年/31.3坪) | 186万/坪 (16.3年/27.5坪) | 190万/坪 (24.8年/34.6坪) |
東陽町駅 | 260万/坪 (23.0年/34.5坪) | 185万/坪 (9.1年/29.2坪) | 291万/坪 (18.3年/95.3坪) |
南砂町駅 | 150万/坪 (10.2年/23.7坪) | 180万/坪 (5.3年/20.9坪) | 157万/坪 (15.0年/35.2坪) |
西葛西駅 | 171万/坪 (11.3年/68.7坪) | 158万/坪 (20.2年/73.0坪) | 121万/坪 (19.5年/66.1坪) |
葛西駅 | 156万/坪 (8.9年/43.9坪) | 174万/坪 (17.5年/57.9坪) | 211万/坪 (16.9年/50.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
早稲田駅 327.3 万/坪(昨年同期比 +51.0 %)
早稲田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 327万円/坪(99.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +51.0%( +110.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(1年前(2019年)に比べて +27.3%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.5年(昨年 21.4年から -13.7 %減)。平均土地面積は 52.0 坪 (昨年 43.6 坪から +19.2 %増)。平均建物面積は 48.3 坪 (昨年 77.4 坪から -37.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 21.4 年 → 2020年 18.5 年、-13.7 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 % → 2020年 28.6 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 % → 2020年 14.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 9.1 % → 2020年 7.1 %)
東陽町駅 260.3 万/坪(昨年同期比 +40.5 %)
東陽町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 260万円/坪(78.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +40.5%( +75.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2019年)に比べて -33.3%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.0年(昨年 9.1年から +153.3 %増)。平均土地面積は 34.5 坪 (昨年 29.2 坪から +17.9 %増)。平均建物面積は 48.1 坪 (昨年 49.7 坪から -3.3 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2019年 14.3 分 → 2020年 12.5 分、-12.8 %と減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 9.1 年 → 2020年 23.0 年、+153.3 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 50.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 % → 2020年 16.7 %)
南砂町駅 150.0 万/坪(昨年同期比 -16.8 %)
南砂町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 150万円/坪(45.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -16.8%( -30.3万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 30 件(1年前(2019年)に比べて +7.1%( +2件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 10.2年(昨年 5.3年から +93.0 %増)。平均土地面積は 23.7 坪 (昨年 20.9 坪から +13.4 %増)。平均建物面積は 48.1 坪 (昨年 28.8 坪から +67.0 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 3.8 % → 2020年 3.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 5.3 年 → 2020年 10.2 年、+93.0 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 13.0 分 → 2020年 15.7 分、+21.1 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 7.7 % → 2020年 27.6 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 65.4 % → 2020年 58.6 %)
葛西駅 156.4 万/坪(昨年同期比 -10.1 %)
葛西駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 156万円/坪(47.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -10.1%( -17.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 62 件(1年前(2019年)に比べて +82.4%( +28件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 8.9年(昨年 17.5年から -48.8 %減)。平均土地面積は 43.9 坪 (昨年 57.9 坪から -24.2 %減)。平均建物面積は 60.9 坪 (昨年 73.3 坪から -16.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 17.5 年 → 2020年 8.9 年、-48.8 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 39.4 % → 2020年 54.1 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 36.4 % → 2020年 23.0 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 5.9 % → 2020年 4.8 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示