【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期のJR東北本線 (油島駅～盛岡駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 50.4万円/坪(15.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +0.2％( +0.1万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 564 件(１年前(2022年)に比べて -12.6％( -81件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 27.6年(昨年 26.4年から +4.6 ％増)。平均土地面積は 105.3 坪 (昨年 100.1 坪から +5.2 ％増)。平均建物面積は 56.0 坪 (昨年 49.0 坪から +14.3 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 200 平方メートル超の土地面積が非常に広い物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が小幅減少。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。ほとんどの駅において下落した。一ノ関駅、水沢駅、北上駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは六原駅で昨年に比べ +251.9 ％、坪単価は 34.3 万円/坪となった。
上位 2 駅(六原駅、水沢駅)は +139.3 ％(坪単価 +16.7 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(花巻空港駅、陸中折居駅)は -67.6 ％(坪単価 -18.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 0.3 ％ → 2023年 0.7 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.9 ％ → 2023年 2.3 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 22.3 ％ → 2023年 18.8 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.5 ％ → 2023年 32.2 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった仙北町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 78.3万円/坪(23.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -8.0％( -6.8万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 34 件(１年前(2022年)に比べて -22.7％( -10件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった花巻空港駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 6.7万円/坪(2.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -77.2％( -22.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2022年)に比べて -75.0％( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
| JR東北本線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 油島駅 | - | 10.8万/坪 (20.5年/296坪) | - |
| 花泉駅 | 6.9万/坪 (38.1年/213坪) | - | 16.8万/坪 (35.8年/94.9坪) |
| 清水原駅 | - | - | 29.5万/坪 (18.3年/78.7坪) |
| 一ノ関駅 | 52.6万/坪 (19.4年/135坪) | 42.6万/坪 (27.8年/102坪) | 44.7万/坪 (24.1年/103坪) |
| 山ノ目駅 | - | - | - |
| 平泉駅 | - | 71.6万/坪 (15.4年/68.1坪) | 11.6万/坪 (21.3年/60.5坪) |
| 前沢駅 | 30.0万/坪 (30.7年/154坪) | 66.1万/坪 (7.3年/78.4坪) | 46.2万/坪 (25.9年/121坪) |
| 陸中折居駅 | 10.4万/坪 (47.0年/163坪) | 24.7万/坪 (45.5年/303坪) | 33.1万/坪 (21.8年/188坪) |
| 水沢駅 | 41.9万/坪 (26.5年/111坪) | 33.1万/坪 (31.1年/129坪) | 36.2万/坪 (26.4年/105坪) |
| 金ケ崎駅 | 42.5万/坪 (22.3年/153坪) | 36.8万/坪 (28.1年/211坪) | 44.0万/坪 (20.4年/85.6坪) |
| 六原駅 | 34.3万/坪 (26.9年/170坪) | 9.8万/坪 (25.3年/200坪) | 29.9万/坪 (31.3年/131坪) |
| 北上駅 | 56.4万/坪 (20.2年/94.5坪) | 45.4万/坪 (24.9年/96.9坪) | 58.6万/坪 (20.4年/99.2坪) |
| 村崎野駅 | 59.6万/坪 (22.3年/98.5坪) | 49.9万/坪 (19.9年/152坪) | 75.9万/坪 (19.8年/81.3坪) |
| 花巻駅 | 33.9万/坪 (32.2年/126坪) | 44.4万/坪 (25.4年/95.4坪) | 46.7万/坪 (18.6年/95.6坪) |
| 花巻空港駅 | 6.7万/坪 (58.8年/40.8坪) | 29.6万/坪 (30.9年/109坪) | 70.4万/坪 (6.2年/86.9坪) |
| 石鳥谷駅 | 24.8万/坪 (30.7年/156坪) | 34.5万/坪 (30.8年/168坪) | 23.1万/坪 (32.5年/144坪) |
| 日詰駅 | 76.9万/坪 (16.4年/74.1坪) | 86.2万/坪 (9.9年/77.0坪) | 52.6万/坪 (11.4年/124坪) |
| 紫波中央駅 | 63.6万/坪 (32.8年/128坪) | 62.1万/坪 (21.0年/159坪) | 48.0万/坪 (20.9年/177坪) |
| 古館駅 | 36.9万/坪 (32.3年/72.4坪) | 54.5万/坪 (25.4年/63.1坪) | 76.2万/坪 (25.2年/67.0坪) |
| 矢幅駅 | 54.5万/坪 (25.5年/102坪) | 62.4万/坪 (23.9年/92.9坪) | 54.7万/坪 (21.1年/76.8坪) |
| 岩手飯岡駅 | 56.6万/坪 (31.6年/100.0坪) | 60.4万/坪 (22.6年/91.0坪) | 78.3万/坪 (17.3年/74.1坪) |
| 仙北町駅 | 78.3万/坪 (19.6年/81.8坪) | 85.1万/坪 (15.7年/67.2坪) | 95.6万/坪 (11.4年/68.9坪) |
| 盛岡駅 | 53.4万/坪 (31.4年/84.8坪) | 52.5万/坪 (30.4年/81.7坪) | 53.0万/坪 (29.3年/83.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
六原駅 34.3 万/坪(昨年同期比 +251.9 ％)
六原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 34.3万円/坪(10.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +251.9％( +24.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(１年前(2022年)に比べて +200.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.9年(昨年 25.3年から +6.4 ％増)。平均土地面積は 170.4 坪 (昨年 199.7 坪から -14.6 ％減)。平均建物面積は 38.6 坪 (昨年 60.5 坪から -36.2 ％減)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 20.0 分 → 2023年 56.7 分、+183.3 ％と大きく増加)
水沢駅 41.9 万/坪(昨年同期比 +26.6 ％)
水沢駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 41.9万円/坪(12.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +26.6％( +8.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 69 件(１年前(2022年)に比べて -31.7％( -32件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.5年(昨年 31.1年から -14.5 ％減)。平均土地面積は 111.0 坪 (昨年 128.5 坪から -13.6 ％減)。平均建物面積は 49.8 坪 (昨年 54.5 坪から -8.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 31.1 年 → 2023年 26.5 年、-14.5 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 ％ → 2023年 23.8 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.4 ％ → 2023年 23.8 ％)
花巻空港駅 6.7 万/坪(昨年同期比 -77.2 ％)
花巻空港駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 6.7万円/坪(2.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -77.2％( -22.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2022年)に比べて -75.0％( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 58.8年(昨年 30.9年から +90.2 ％増)。平均土地面積は 40.8 坪 (昨年 109.1 坪から -62.6 ％減)。平均建物面積は 28.0 坪 (昨年 33.7 坪から -17.0 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 30.9 年 → 2023年 58.8 年、+90.2 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 28.0 分 → 2023年 46.5 分、+66.1 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.6 ％ → 2023年 100.0 ％)
陸中折居駅 10.4 万/坪(昨年同期比 -58.0 ％)
陸中折居駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 10.4万円/坪(3.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -58.0％( -14.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2022年)に比べて -50.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 47.0年(昨年 45.5年から +3.3 ％増)。平均土地面積は 163.4 坪 (昨年 302.5 坪から -46.0 ％減)。平均建物面積は 45.4 坪 (昨年 71.8 坪から -36.8 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 ％ → 2023年 100.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 27.0 分 → 2023年 30.0 分、+11.1 ％と増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示