【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜3月期の阪神本線 (元町駅~杭瀬駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 124万円/坪(37.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +5.1%( +6.0万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 185 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 24.3年(昨年 20.2年から +19.9 %増)。平均土地面積は 39.6 坪 (昨年 40.6 坪から -2.4 %減)。平均建物面積は 42.0 坪 (昨年 44.2 坪から -4.8 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、建物面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供が独立した老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 15 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。元町駅、春日野道駅、岩屋駅、住吉駅、魚崎駅、打出駅、西宮駅、今津駅、出屋敷駅、大物駅、杭瀬駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは深江駅で昨年に比べ +136.4 %、坪単価は 152 万円/坪となった。
上位 2 駅(深江駅、杭瀬駅)は +117.1 %(坪単価 +63.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(大石駅、鳴尾・武庫川女子大前駅)は -39.4 %(坪単価 -50.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.6 % → 2023年 2.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 31.9 % → 2023年 29.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 20.2 年 → 2023年 24.3 年、+19.9 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.9 % → 2023年 26.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 26.9 % → 2023年 24.6 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった西宮駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 215万円/坪(65.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +52.4%( +74.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(1年前(2022年)に比べて +37.5%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった尼崎センタープール前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 70.4万円/坪(21.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -32.0%( -33.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて +16.7%( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
阪神本線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
元町駅 | 86.0万/坪 (25.0年/93.8坪) | 52.3万/坪 (62.0年/16.6坪) | 80.6万/坪 (33.0年/133坪) |
神戸三宮駅 | - | - | - |
春日野道駅 | 141万/坪 (13.7年/22.2坪) | 108万/坪 (23.2年/30.6坪) | 103万/坪 (18.7年/37.9坪) |
岩屋駅 | 93.7万/坪 (14.5年/10.6坪) | 65.3万/坪 (39.0年/62.0坪) | - |
西灘駅 | - | 143万/坪 (0年/16.6坪) | - |
大石駅 | 79.0万/坪 (29.4年/23.8坪) | 139万/坪 (14.0年/14.6坪) | 127万/坪 (10.7年/14.0坪) |
新在家駅 | 124万/坪 (0年/13.6坪) | 118万/坪 (15.3年/28.7坪) | 70.2万/坪 (18.0年/17.4坪) |
石屋川駅 | 137万/坪 (12.3年/38.9坪) | 129万/坪 (19.0年/23.7坪) | 178万/坪 (5.4年/24.2坪) |
御影駅 | 138万/坪 (29.1年/30.7坪) | 199万/坪 (31.2年/64.1坪) | 124万/坪 (17.4年/49.6坪) |
住吉駅 | 199万/坪 (24.1年/53.2坪) | 164万/坪 (9.3年/26.4坪) | 166万/坪 (10.5年/37.1坪) |
魚崎駅 | 128万/坪 (11.3年/41.7坪) | 98.0万/坪 (31.0年/52.3坪) | 146万/坪 (3.7年/28.7坪) |
青木駅 | 112万/坪 (29.2年/39.9坪) | 157万/坪 (0年/213坪) | 86.6万/坪 (26.5年/55.2坪) |
深江駅 | 152万/坪 (26.0年/83.7坪) | 64.4万/坪 (35.8年/40.5坪) | 82.0万/坪 (27.6年/28.0坪) |
芦屋駅 | 162万/坪 (18.4年/61.7坪) | 160万/坪 (11.5年/56.4坪) | 158万/坪 (20.2年/59.0坪) |
打出駅 | 134万/坪 (25.3年/32.9坪) | 110万/坪 (23.8年/55.5坪) | 116万/坪 (17.2年/37.3坪) |
香櫨園駅 | 110万/坪 (29.7年/60.5坪) | 151万/坪 (12.3年/105坪) | 126万/坪 (26.2年/30.9坪) |
西宮駅 | 215万/坪 (39.3年/59.3坪) | 141万/坪 (22.9年/29.7坪) | 125万/坪 (17.9年/27.2坪) |
今津駅 | 133万/坪 (15.3年/20.7坪) | 111万/坪 (16.5年/51.0坪) | 95.9万/坪 (25.0年/19.7坪) |
久寿川駅 | 121万/坪 (24.7年/32.8坪) | - | 233万/坪 (30.5年/53.7坪) |
甲子園駅 | 139万/坪 (8.8年/31.2坪) | 148万/坪 (11.0年/37.9坪) | 133万/坪 (16.7年/39.7坪) |
鳴尾・武庫川女子大前駅 | 73.6万/坪 (28.8年/29.7坪) | 114万/坪 (20.2年/34.2坪) | 127万/坪 (11.4年/28.5坪) |
武庫川駅 | 80.4万/坪 (28.3年/24.6坪) | 88.8万/坪 (19.4年/24.2坪) | 75.2万/坪 (35.2年/57.2坪) |
尼崎センタープール前駅 | 70.4万/坪 (33.8年/25.3坪) | 104万/坪 (1.0年/28.0坪) | 117万/坪 (6.8年/26.5坪) |
出屋敷駅 | 79.6万/坪 (23.8年/32.8坪) | 62.8万/坪 (15.6年/25.3坪) | 53.8万/坪 (30.0年/30.0坪) |
尼崎駅 | 75.5万/坪 (24.9年/29.6坪) | 86.8万/坪 (25.5年/34.3坪) | 99.0万/坪 (25.0年/51.0坪) |
大物駅 | 123万/坪 (29.8年/35.5坪) | 73.0万/坪 (20.2年/31.5坪) | 69.1万/坪 (13.5年/24.2坪) |
杭瀬駅 | 78.3万/坪 (26.4年/29.2坪) | 39.6万/坪 (35.0年/27.2坪) | 41.4万/坪 (39.2年/18.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
深江駅 152.2 万/坪(昨年同期比 +136.4 %)
深江駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 152万円/坪(46.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +136.4%( +87.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.0年(昨年 35.8年から -27.3 %減)。平均土地面積は 83.7 坪 (昨年 40.5 坪から +106.9 %増)。平均建物面積は 25.1 坪 (昨年 48.4 坪から -48.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 35.8 年 → 2023年 26.0 年、-27.3 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 9.2 分 → 2023年 7.7 分、-17.1 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 50.0 %)
杭瀬駅 78.3 万/坪(昨年同期比 +97.8 %)
杭瀬駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 78.3万円/坪(23.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +97.8%( +38.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて +20.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.4年(昨年 35.0年から -24.6 %減)。平均土地面積は 29.2 坪 (昨年 27.2 坪から +7.4 %増)。平均建物面積は 45.9 坪 (昨年 29.0 坪から +58.0 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 35.0 年 → 2023年 26.4 年、-24.6 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 7.6 分 → 2023年 6.3 分、-16.7 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 50.0 %)
大石駅 79.0 万/坪(昨年同期比 -43.3 %)
大石駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 79.0万円/坪(23.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -43.3%( -60.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて +33.3%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 29.4年(昨年 14.0年から +109.5 %増)。平均土地面積は 23.8 坪 (昨年 14.6 坪から +62.9 %増)。平均建物面積は 30.3 坪 (昨年 25.0 坪から +21.2 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 33.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 14.0 年 → 2023年 29.4 年、+109.5 %と大きく増加)
鳴尾・武庫川女子大前駅 73.6 万/坪(昨年同期比 -35.5 %)
鳴尾・武庫川女子大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 73.6万円/坪(22.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -35.5%( -40.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +80.0%( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.8年(昨年 20.2年から +42.5 %増)。平均土地面積は 29.7 坪 (昨年 34.2 坪から -13.0 %減)。平均建物面積は 50.6 坪 (昨年 59.9 坪から -15.5 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 % → 2023年 11.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.2 年 → 2023年 28.8 年、+42.5 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 9.2 分 → 2023年 11.3 分、+23.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 66.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 % → 2023年 11.1 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示