【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期の阪神本線 (元町駅~杭瀬駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 114万円/坪(34.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -3.6%( -4.2万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 850 件(1年前(2020年)に比べて +64.4%( +333件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.0年(昨年 18.8年から +6.7 %増)。平均土地面積は 37.4 坪 (昨年 44.4 坪から -15.9 %減)。平均建物面積は 43.9 坪 (昨年 49.3 坪から -10.8 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 16 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。新在家駅、石屋川駅、今津駅、久寿川駅、武庫川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは久寿川駅で昨年に比べ +53.0 %、坪単価は 135 万円/坪となった。
上位 2 駅(久寿川駅、新在家駅)は +45.8 %(坪単価 +35.9 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(元町駅、尼崎駅)は -54.4 %(坪単価 -88.3 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 20.0 % → 2021年 18.7 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 2.5 % → 2021年 3.3 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 36.5 % → 2021年 31.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 24.7 % → 2021年 28.4 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった芦屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 164万円/坪(49.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +6.5%( +9.9万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 83 件(1年前(2020年)に比べて +112.8%( +44件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった元町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 49.5万円/坪(15.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -71.7%( -125.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +50.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
阪神本線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
元町駅 | 49.5万/坪 (42.2年/96.3坪) | 175万/坪 (19.9年/20.0坪) | 206万/坪 (26.3年/28.0坪) |
神戸三宮駅 | 88.2万/坪 (0年/63.5坪) | - | - |
春日野道駅 | 104万/坪 (21.5年/30.5坪) | 98.0万/坪 (21.2年/27.6坪) | 93.6万/坪 (27.7年/32.3坪) |
岩屋駅 | 128万/坪 (10.3年/25.7坪) | 198万/坪 (0.8年/28.7坪) | 133万/坪 (3.1年/28.7坪) |
西灘駅 | - | 142万/坪 (0.25年/21.5坪) | 82.0万/坪 (15.5年/26.5坪) |
大石駅 | 122万/坪 (15.3年/23.3坪) | 112万/坪 (19.3年/25.3坪) | 131万/坪 (17.2年/27.1坪) |
新在家駅 | 89.8万/坪 (20.9年/18.6坪) | 64.7万/坪 (37.8年/49.9坪) | 146万/坪 (12.0年/23.7坪) |
石屋川駅 | 153万/坪 (9.0年/23.4坪) | 127万/坪 (10.7年/20.4坪) | 110万/坪 (28.7年/26.0坪) |
御影駅 | 121万/坪 (21.9年/37.9坪) | 151万/坪 (16.5年/64.1坪) | 182万/坪 (23.8年/64.8坪) |
住吉駅 | 157万/坪 (16.6年/45.3坪) | 155万/坪 (11.8年/33.9坪) | 151万/坪 (15.8年/49.6坪) |
魚崎駅 | 129万/坪 (13.4年/24.8坪) | 129万/坪 (10.2年/38.9坪) | 122万/坪 (11.9年/29.8坪) |
青木駅 | 113万/坪 (16.1年/33.0坪) | 106万/坪 (14.2年/28.3坪) | 103万/坪 (21.5年/31.9坪) |
深江駅 | 102万/坪 (17.4年/27.4坪) | 129万/坪 (12.5年/40.5坪) | 98.6万/坪 (21.8年/36.9坪) |
芦屋駅 | 164万/坪 (21.1年/57.8坪) | 154万/坪 (17.1年/77.2坪) | 176万/坪 (14.5年/69.7坪) |
打出駅 | 127万/坪 (21.3年/47.0坪) | 117万/坪 (22.2年/43.5坪) | 121万/坪 (28.3年/38.3坪) |
香櫨園駅 | 138万/坪 (17.5年/36.2坪) | 120万/坪 (17.5年/48.9坪) | 140万/坪 (19.3年/58.0坪) |
西宮駅 | 121万/坪 (23.0年/29.9坪) | 130万/坪 (13.0年/53.9坪) | 166万/坪 (20.5年/97.1坪) |
今津駅 | 129万/坪 (19.7年/56.4坪) | 106万/坪 (19.0年/28.6坪) | 122万/坪 (29.7年/45.5坪) |
久寿川駅 | 135万/坪 (22.7年/32.4坪) | 88.4万/坪 (34.9年/18.7坪) | 113万/坪 (25.9年/25.7坪) |
甲子園駅 | 132万/坪 (15.6年/36.0坪) | 139万/坪 (14.2年/46.8坪) | 200万/坪 (13.1年/40.9坪) |
鳴尾・武庫川女子大前駅 | 124万/坪 (12.3年/34.9坪) | 113万/坪 (19.4年/32.6坪) | 102万/坪 (26.3年/32.9坪) |
武庫川駅 | 90.0万/坪 (22.1年/35.8坪) | 69.5万/坪 (30.9年/49.8坪) | 74.9万/坪 (22.3年/22.2坪) |
尼崎センタープール前駅 | 84.7万/坪 (22.6年/25.5坪) | 95.6万/坪 (17.0年/35.7坪) | 82.4万/坪 (26.2年/35.0坪) |
出屋敷駅 | 71.5万/坪 (18.2年/26.0坪) | 103万/坪 (23.6年/47.5坪) | 62.9万/坪 (27.2年/55.0坪) |
尼崎駅 | 87.1万/坪 (24.5年/42.0坪) | 138万/坪 (20.4年/51.0坪) | 220万/坪 (27.7年/54.2坪) |
大物駅 | 82.2万/坪 (16.4年/29.6坪) | 80.9万/坪 (18.7年/31.6坪) | 58.1万/坪 (24.3年/31.8坪) |
杭瀬駅 | 67.7万/坪 (29.3年/23.9坪) | 67.2万/坪 (23.6年/33.1坪) | 76.7万/坪 (18.4年/24.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
久寿川駅 135.2 万/坪(昨年同期比 +53.0 %)
久寿川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 135万円/坪(40.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +53.0%( +46.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2020年)に比べて +233.3%( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.7年(昨年 34.9年から -34.8 %減)。平均土地面積は 32.4 坪 (昨年 18.7 坪から +73.5 %増)。平均建物面積は 31.0 坪 (昨年 24.2 坪から +28.1 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 34.9 年 → 2021年 22.7 年、-34.8 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 50.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 5.0 分 → 2021年 8.3 分、+66.0 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 66.7 % → 2021年 20.0 %)
新在家駅 89.8 万/坪(昨年同期比 +38.7 %)
新在家駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 89.8万円/坪(27.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +38.7%( +25.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2020年)に比べて +250.0%( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.9年(昨年 37.8年から -44.6 %減)。平均土地面積は 18.6 坪 (昨年 49.9 坪から -62.8 %減)。平均建物面積は 32.8 坪 (昨年 105.9 坪から -69.0 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 37.8 年 → 2021年 20.9 年、-44.6 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 14.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 2.5 分 → 2021年 5.1 分、+105.7 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 14.3 %)
元町駅 49.5 万/坪(昨年同期比 -71.7 %)
元町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 49.5万円/坪(15.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -71.7%( -125.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +50.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 42.2年(昨年 19.9年から +111.9 %増)。平均土地面積は 96.3 坪 (昨年 20.0 坪から +380.5 %増)。平均建物面積は 155.4 坪 (昨年 42.4 坪から +267.0 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 19.9 年 → 2021年 42.2 年、+111.9 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 5.0 分 → 2021年 6.8 分、+36.7 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 60.0 %)
尼崎駅 87.1 万/坪(昨年同期比 -37.0 %)
尼崎駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 87.1万円/坪(26.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -37.0%( -51.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 114 件(1年前(2020年)に比べて +78.1%( +50件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 24.5年(昨年 20.4年から +20.1 %増)。平均土地面積は 42.0 坪 (昨年 51.0 坪から -17.7 %減)。平均建物面積は 52.0 坪 (昨年 58.1 坪から -10.5 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 1.6 % → 2021年 2.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 20.4 年 → 2021年 24.5 年、+20.1 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 36.7 % → 2021年 22.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 23.3 % → 2021年 27.9 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示