【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の神戸市海岸線 (新長田駅～中央市場前駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 93.8万円/坪(28.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -8.5％( -8.7万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 66 件(１年前(2022年)に比べて -12.0％( -9件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 19.0年(昨年 18.1年から +4.8 ％増)。平均土地面積は 26.3 坪 (昨年 35.6 坪から -26.0 ％減)。平均建物面積は 33.7 坪 (昨年 51.4 坪から -34.4 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。苅藻駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは苅藻駅で昨年に比べ +24.3 ％、坪単価は 90.5 万円/坪となった。
上位 2 駅(苅藻駅、駒ケ林駅)は +16.6 ％(坪単価 +12.1 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(新長田駅、和田岬駅)は -21.0 ％(坪単価 -23.3 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.5 ％ → 2023年 3.2 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.7 ％ → 2023年 9.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.6 ％ → 2023年 19.4 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.5 ％ → 2023年 24.2 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった御崎公園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 109万円/坪(33.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +1.5％( +1.6万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 13 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった和田岬駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 66.4万円/坪(20.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -20.6％( -17.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(前年比変わらず)。
| 神戸市海岸線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 新長田駅 | 109万/坪 (21.6年/29.5坪) | 138万/坪 (15.2年/46.4坪) | 72.6万/坪 (15.5年/26.9坪) |
| 駒ケ林駅 | 79.7万/坪 (11.7年/22.1坪) | 73.1万/坪 (31.0年/34.7坪) | 50.5万/坪 (33.6年/43.6坪) |
| 苅藻駅 | 90.5万/坪 (10.1年/26.8坪) | 72.8万/坪 (22.4年/31.5坪) | 61.0万/坪 (24.2年/21.8坪) |
| 御崎公園駅 | 109万/坪 (10.5年/17.9坪) | 107万/坪 (6.7年/20.9坪) | 107万/坪 (8.0年/55.5坪) |
| 和田岬駅 | 66.4万/坪 (42.4年/35.2坪) | 83.7万/坪 (21.1年/24.7坪) | 60.3万/坪 (29.9年/20.2坪) |
| 中央市場前駅 | 94.0万/坪 (12.8年/25.7坪) | 113万/坪 (14.2年/59.9坪) | 62.1万/坪 (0.25年/16.6坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
苅藻駅 90.5 万/坪(昨年同期比 +24.3 ％)
苅藻駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 90.5万円/坪(27.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +24.3％( +17.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(１年前(2022年)に比べて +16.7％( +2件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 10.1年(昨年 22.4年から -54.9 ％減)。平均土地面積は 26.8 坪 (昨年 31.5 坪から -15.0 ％減)。平均建物面積は 33.3 坪 (昨年 31.6 坪から +5.2 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 22.4 年 → 2023年 10.1 年、-54.9 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.0 ％ → 2023年 63.6 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 71.4 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 5.4 分 → 2023年 6.0 分、+10.8 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 ％ → 2023年 18.2 ％)
駒ケ林駅 79.7 万/坪(昨年同期比 +8.9 ％)
駒ケ林駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 79.7万円/坪(24.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +8.9％( +6.5万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 10 件(１年前(2022年)に比べて -23.1％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 11.7年(昨年 31.0年から -62.3 ％減)。平均土地面積は 22.1 坪 (昨年 34.7 坪から -36.3 ％減)。平均建物面積は 29.5 坪 (昨年 57.8 坪から -49.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 31.0 年 → 2023年 11.7 年、-62.3 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.1 ％ → 2023年 55.6 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.8 ％ → 2023年 40.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.3 ％ → 2023年 44.4 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 ％ → 2023年 10.0 ％)
新長田駅 108.7 万/坪(昨年同期比 -21.3 ％)
新長田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 109万円/坪(32.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -21.3％( -29.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 18 件(１年前(2022年)に比べて -18.2％( -4件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 21.6年(昨年 15.2年から +42.3 ％増)。平均土地面積は 29.5 坪 (昨年 46.4 坪から -36.4 ％減)。平均建物面積は 39.4 坪 (昨年 62.8 坪から -37.3 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 15.2 年 → 2023年 21.6 年、+42.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.7 ％ → 2023年 38.9 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.1 ％ → 2023年 16.7 ％)
和田岬駅 66.4 万/坪(昨年同期比 -20.6 ％)
和田岬駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 66.4万円/坪(20.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -20.6％( -17.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 42.4年(昨年 21.1年から +100.7 ％増)。平均土地面積は 35.2 坪 (昨年 24.7 坪から +42.9 ％増)。平均建物面積は 36.5 坪 (昨年 52.8 坪から -30.9 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 ％ → 2023年 30.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 22.2 ％ → 2023年 20.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 21.1 年 → 2023年 42.4 年、+100.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.2 ％ → 2023年 60.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 70.0 ％ → 2023年 40.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示