【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年1月〜3月期のJR東海道本線 (川崎駅～湯河原駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は57.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +9.3％( +4.9万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 539 件(１年前(2022年)に比べて +3.1％( +16件/㎡)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.8年(昨年 23.3年から -6.2 ％減)。平均専有面積は 63.5 ㎡ (昨年 66.2 ㎡から -4.1 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が増加、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。戸塚駅、大船駅、藤沢駅、辻堂駅、茅ケ崎駅は、昨年から 10 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは鴨宮駅で昨年に比べ +157.8 ％、単価は 28.6 万円/㎡となった。
上位 2 駅(鴨宮駅、辻堂駅)は +88.7 ％(単価 +13.2 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(二宮駅、大磯駅)は -32.7 ％(単価 -5.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.6 ％ → 2023年 7.1 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 14.5 ％ → 2023年 11.8 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.9 ％ → 2023年 10.1 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 3.2 ％ → 2023年 1.1 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった川崎駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は78.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +1.3％( +1.0万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 133 件(１年前(2022年)に比べて +27.9％( +29件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった二宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は5.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -47.1％( -4.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(１年前(2022年)に比べて +50.0％( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| JR東海道本線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 川崎駅 | 78.5万/㎡ (19.5年/52.7㎡) | 77.5万/㎡ (18.4年/60.9㎡) | 70.1万/㎡ (17.2年/50.4㎡) |
| 横浜駅 | 75.0万/㎡ (22.1年/47.3㎡) | 81.0万/㎡ (21.6年/51.2㎡) | 80.6万/㎡ (21.3年/53.4㎡) |
| 戸塚駅 | 44.0万/㎡ (23.7年/68.4㎡) | 39.1万/㎡ (26.3年/69.3㎡) | 36.7万/㎡ (25.1年/69.0㎡) |
| 大船駅 | 51.4万/㎡ (20.0年/82.0㎡) | 43.5万/㎡ (28.4年/77.2㎡) | 40.8万/㎡ (25.4年/77.6㎡) |
| 藤沢駅 | 63.4万/㎡ (19.9年/69.8㎡) | 55.4万/㎡ (21.4年/65.2㎡) | 50.7万/㎡ (18.8年/62.6㎡) |
| 辻堂駅 | 54.0万/㎡ (20.1年/75.3㎡) | 45.1万/㎡ (24.2年/74.4㎡) | 48.5万/㎡ (20.0年/70.4㎡) |
| 茅ケ崎駅 | 47.8万/㎡ (23.3年/75.5㎡) | 41.3万/㎡ (23.0年/76.0㎡) | 39.3万/㎡ (19.5年/73.9㎡) |
| 平塚駅 | 33.5万/㎡ (26.3年/62.9㎡) | 31.6万/㎡ (26.9年/62.7㎡) | 28.0万/㎡ (26.7年/67.4㎡) |
| 大磯駅 | 30.7万/㎡ (22.3年/72.5㎡) | 37.5万/㎡ (27.5年/102㎡) | 41.5万/㎡ (13.2年/86.0㎡) |
| 二宮駅 | 5.2万/㎡ (46.7年/58.3㎡) | 9.8万/㎡ (45.0年/60.0㎡) | 5.8万/㎡ (39.0年/72.5㎡) |
| 国府津駅 | 31.6万/㎡ (16.0年/60.0㎡) | 33.8万/㎡ (15.2年/70.7㎡) | 24.2万/㎡ (14.0年/57.5㎡) |
| 鴨宮駅 | 28.6万/㎡ (20.6年/68.0㎡) | 11.1万/㎡ (31.5年/67.5㎡) | 22.9万/㎡ (21.7年/66.7㎡) |
| 小田原駅 | 53.1万/㎡ (18.5年/70.0㎡) | 52.3万/㎡ (21.7年/76.4㎡) | 32.0万/㎡ (18.2年/64.0㎡) |
| 早川駅 | - | - | - |
| 真鶴駅 | 77.0万/㎡ (14.0年/100㎡) | - | 37.2万/㎡ (16.3年/92.5㎡) |
| 湯河原駅 | 21.7万/㎡ (27.0年/65.0㎡) | 21.7万/㎡ (26.0年/60.7㎡) | 28.2万/㎡ (23.8年/70.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
鴨宮駅 28.6 万/㎡(昨年同期比 +157.8 ％)
鴨宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は28.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +157.8％( +17.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2022年)に比べて +150.0％( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.6年(昨年 31.5年から -34.6 ％減)。平均専有面積は 68.0 ㎡ (昨年 67.5 ㎡から +0.7 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 31.5 年 → 2023年 20.6 年、-34.6 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 20.5 分 → 2023年 12.5 分、-39.0 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 ％ → 2023年 40.0 ％)
辻堂駅 54.0 万/㎡(昨年同期比 +19.6 ％)
辻堂駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +19.6％( +8.8万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 48 件(１年前(2022年)に比べて -9.4％( -5件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 20.1年(昨年 24.2年から -17.0 ％減)。平均専有面積は 75.3 ㎡ (昨年 74.4 ㎡から +1.2 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 24.2 年 → 2023年 20.1 年、-17.0 ％と減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 16.9 分 → 2023年 15.1 分、-10.2 ％と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.8 ％ → 2023年 17.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.8 ％ → 2023年 8.5 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 32.1 ％ → 2023年 38.3 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 ％ → 2023年 2.7 ％)
二宮駅 5.2 万/㎡(昨年同期比 -47.1 ％)
二宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は5.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -47.1％( -4.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(１年前(2022年)に比べて +50.0％( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 46.7年(昨年 45.0年から +3.7 ％増)。平均専有面積は 58.3 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -2.8 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 ％ → 2023年 100.0 ％)
大磯駅 30.7 万/㎡(昨年同期比 -18.3 ％)
大磯駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は30.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -18.3％( -6.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 6 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 22.3年(昨年 27.5年から -18.8 ％減)。平均専有面積は 72.5 ㎡ (昨年 102.5 ㎡から -29.3 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 27.5 年 → 2023年 22.3 年、-18.8 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 ％ → 2023年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 10.0 分 → 2023年 18.7 分、+86.7 ％と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示