【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年7月〜9月期のJR南武線 (川崎駅~稲田堤駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は77.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +11.5%( +8.0万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 371 件(1年前(2021年)に比べて -5.8%( -23件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 18.0年(昨年 18.4年から -1.9 %減)。平均専有面積は 55.4 ㎡ (昨年 60.8 ㎡から -8.9 %減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が減少。
値上がりした駅数は 11 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。尻手駅、向河原駅、宿河原駅、登戸駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは登戸駅で昨年に比べ +43.8 %、単価は 63.6 万円/㎡となった。
上位 2 駅(登戸駅、宿河原駅)は +37.0 %(単価 +16.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(鹿島田駅、津田山駅)は -9.0 %(単価 -6.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.1 % → 2022年 5.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 5.6 % → 2022年 4.9 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 7.9 % → 2022年 4.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 7.7 % → 2022年 5.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった向河原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は110万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +25.7%( +22.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2021年)に比べて +66.7%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった中野島駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は40.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -0.0%( -0.0万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 7 件(1年前(2021年)に比べて +16.7%( +1件/㎡)と好調に推移しています。)。
JR南武線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
川崎駅 | 76.2万/㎡ (18.6年/47.7㎡) | 69.4万/㎡ (18.7年/55.5㎡) | 77.4万/㎡ (17.1年/40.4㎡) |
尻手駅 | 68.1万/㎡ (15.5年/60.0㎡) | 53.5万/㎡ (18.9年/59.6㎡) | 62.4万/㎡ (18.7年/53.9㎡) |
矢向駅 | 67.6万/㎡ (16.7年/67.1㎡) | 63.8万/㎡ (13.2年/71.6㎡) | 62.4万/㎡ (12.6年/67.3㎡) |
鹿島田駅 | 70.9万/㎡ (20.4年/54.2㎡) | 80.3万/㎡ (19.7年/56.2㎡) | 58.9万/㎡ (19.7年/62.3㎡) |
平間駅 | 56.2万/㎡ (20.1年/46.1㎡) | 58.8万/㎡ (23.9年/45.7㎡) | 45.2万/㎡ (25.9年/43.0㎡) |
向河原駅 | 110万/㎡ (4.5年/39.0㎡) | 87.7万/㎡ (9.8年/31.7㎡) | 57.4万/㎡ (20.2年/61.7㎡) |
武蔵小杉駅 | 104万/㎡ (13.9年/57.8㎡) | 92.4万/㎡ (13.8年/68.7㎡) | 90.9万/㎡ (12.0年/61.3㎡) |
武蔵中原駅 | 63.6万/㎡ (22.3年/60.8㎡) | 63.4万/㎡ (19.5年/55.9㎡) | 61.6万/㎡ (20.0年/55.0㎡) |
武蔵新城駅 | 66.9万/㎡ (19.6年/59.7㎡) | 62.8万/㎡ (19.5年/64.2㎡) | 59.2万/㎡ (22.5年/52.0㎡) |
武蔵溝ノ口駅 | 66.7万/㎡ (23.4年/46.7㎡) | 56.6万/㎡ (23.1年/55.0㎡) | 59.8万/㎡ (24.7年/60.0㎡) |
津田山駅 | 45.7万/㎡ (24.5年/70.0㎡) | 48.8万/㎡ (11.5年/80.0㎡) | 46.7万/㎡ (7.5年/75.0㎡) |
久地駅 | 55.0万/㎡ (19.5年/67.2㎡) | 46.4万/㎡ (26.9年/64.1㎡) | 54.2万/㎡ (21.3年/67.5㎡) |
宿河原駅 | 55.5万/㎡ (29.9年/36.7㎡) | 42.7万/㎡ (30.5年/60.0㎡) | 41.1万/㎡ (27.0年/45.0㎡) |
登戸駅 | 63.6万/㎡ (20.3年/66.0㎡) | 44.2万/㎡ (33.3年/65.0㎡) | 75.8万/㎡ (28.0年/42.5㎡) |
中野島駅 | 40.9万/㎡ (33.1年/66.4㎡) | 40.9万/㎡ (30.0年/70.8㎡) | 39.6万/㎡ (24.9年/71.0㎡) |
稲田堤駅 | - | - | 31.8万/㎡ (28.5年/67.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
登戸駅 63.6 万/㎡(昨年同期比 +43.8 %)
登戸駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は63.6万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +43.8%( +19.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2021年)に比べて +25.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.3年(昨年 33.3年から -38.9 %減)。平均専有面積は 66.0 ㎡ (昨年 65.0 ㎡から +1.5 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 33.3 年 → 2022年 20.3 年、-38.9 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 7.0 分 → 2022年 9.2 分、+31.4 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 25.0 % → 2022年 60.0 %)
宿河原駅 55.5 万/㎡(昨年同期比 +30.1 %)
宿河原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は55.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +30.1%( +12.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2021年)に比べて -57.1%( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 29.9年(昨年 30.5年から -2.2 %減)。平均専有面積は 36.7 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -38.9 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 11.4 分 → 2022年 5.3 分、-53.3 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 28.6 % → 2022年 33.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 85.7 % → 2022年 100.0 %)
鹿島田駅 70.9 万/㎡(昨年同期比 -11.7 %)
鹿島田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は70.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -11.7%( -9.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 13 件(1年前(2021年)に比べて -35.0%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 19.7年から +3.5 %増)。平均専有面積は 54.2 ㎡ (昨年 56.2 ㎡から -3.6 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 25.0 % → 2022年 38.5 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2021年 7.8 分 → 2022年 8.5 分、+10.2 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 45.0 % → 2022年 53.8 %)
津田山駅 45.7 万/㎡(昨年同期比 -6.2 %)
津田山駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は45.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -6.2%( -3.0万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 24.5年(昨年 11.5年から +113.0 %増)。平均専有面積は 70.0 ㎡ (昨年 80.0 ㎡から -12.5 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 19.0 分 → 2022年 9.0 分、-52.6 %と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 11.5 年 → 2022年 24.5 年、+113.0 %と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示