【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2025年4月〜6月期のJR総武線 (三鷹駅～小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は108万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +4.0％( +4.2万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 715 件(１年前(2024年)に比べて -4.3％( -32件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.8年(昨年 23.5年から +9.6 ％増)。平均専有面積は 52.7 ㎡ (昨年 51.3 ㎡から +2.8 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加。
値上がりした駅数は 14 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。中野駅、新宿駅、市ケ谷駅、水道橋駅、小岩駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは市ケ谷駅で昨年に比べ +71.4 ％、単価は 239 万円/㎡となった。
上位 2 駅(市ケ谷駅、水道橋駅)は +54.3 ％(単価 +75.7 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(信濃町駅、浅草橋駅)は -28.3 ％(単価 -52.0 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2024年 27.2 ％ → 2025年 32.2 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2024年 33.7 ％ → 2025年 30.7 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 19.5 ％ → 2025年 25.9 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2024年 7.6 ％ → 2025年 6.3 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は239万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +71.4％( +99.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 19 件(１年前(2024年)に比べて -5.0％( -1件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は68.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +6.1％( +3.9万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 50 件(１年前(2024年)に比べて -12.3％( -7件/㎡)と不調に推移しています。)。
| JR総武線 | 現状(2025) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 三鷹駅 | 85.2万/㎡ (28.4年/58.1㎡) | 87.5万/㎡ (25.9年/60.4㎡) | 83.5万/㎡ (25.5年/59.4㎡) |
| 吉祥寺駅 | 89.7万/㎡ (28.4年/64.1㎡) | 102万/㎡ (23.8年/62.3㎡) | 94.3万/㎡ (23.8年/59.5㎡) |
| 西荻窪駅 | 88.9万/㎡ (32.3年/53.9㎡) | 97.2万/㎡ (29.9年/54.2㎡) | 78.7万/㎡ (31.6年/49.4㎡) |
| 荻窪駅 | 106万/㎡ (25.1年/52.4㎡) | 108万/㎡ (22.1年/46.0㎡) | 91.3万/㎡ (25.3年/54.4㎡) |
| 阿佐ケ谷駅 | 95.4万/㎡ (31.9年/48.8㎡) | 84.8万/㎡ (32.8年/42.8㎡) | 85.8万/㎡ (25.0年/38.9㎡) |
| 高円寺駅 | 90.2万/㎡ (31.3年/42.6㎡) | 94.1万/㎡ (28.8年/35.9㎡) | 89.4万/㎡ (28.7年/50.8㎡) |
| 中野駅 | 123万/㎡ (30.4年/49.3㎡) | 102万/㎡ (29.1年/39.5㎡) | 110万/㎡ (24.9年/50.5㎡) |
| 東中野駅 | 124万/㎡ (23.3年/57.6㎡) | 112万/㎡ (23.8年/43.9㎡) | 117万/㎡ (18.3年/56.2㎡) |
| 大久保駅 | 98.2万/㎡ (31.2年/41.5㎡) | 110万/㎡ (27.4年/50.7㎡) | 117万/㎡ (28.9年/36.6㎡) |
| 新宿駅 | 152万/㎡ (38.3年/35.0㎡) | 118万/㎡ (32.7年/33.9㎡) | 111万/㎡ (30.4年/36.7㎡) |
| 代々木駅 | 129万/㎡ (32.3年/41.4㎡) | 136万/㎡ (29.3年/46.0㎡) | 119万/㎡ (28.5年/42.5㎡) |
| 千駄ケ谷駅 | 116万/㎡ (29.3年/55.0㎡) | - | 128万/㎡ (31.7年/48.0㎡) |
| 信濃町駅 | 137万/㎡ (22.9年/43.0㎡) | 217万/㎡ (10.9年/68.9㎡) | 117万/㎡ (25.0年/61.4㎡) |
| 四ツ谷駅 | 166万/㎡ (20.8年/58.1㎡) | 169万/㎡ (17.8年/59.4㎡) | 147万/㎡ (11.8年/58.5㎡) |
| 市ケ谷駅 | 239万/㎡ (23.4年/66.1㎡) | 139万/㎡ (28.2年/49.0㎡) | 146万/㎡ (23.1年/52.5㎡) |
| 飯田橋駅 | 169万/㎡ (30.7年/51.1㎡) | 162万/㎡ (19.2年/47.1㎡) | 134万/㎡ (27.4年/44.4㎡) |
| 水道橋駅 | 192万/㎡ (13.8年/56.0㎡) | 140万/㎡ (23.1年/62.0㎡) | 146万/㎡ (14.8年/44.2㎡) |
| 御茶ノ水駅 | 145万/㎡ (28.1年/35.0㎡) | 135万/㎡ (19.2年/37.1㎡) | 135万/㎡ (14.0年/38.8㎡) |
| 秋葉原駅 | 161万/㎡ (20.0年/46.9㎡) | 146万/㎡ (20.3年/52.9㎡) | 126万/㎡ (13.6年/46.2㎡) |
| 浅草橋駅 | 98.6万/㎡ (26.8年/42.5㎡) | 123万/㎡ (14.6年/49.8㎡) | 99.4万/㎡ (16.2年/40.9㎡) |
| 両国駅 | 101万/㎡ (24.9年/40.9㎡) | 96.1万/㎡ (19.1年/40.3㎡) | 95.7万/㎡ (16.2年/37.4㎡) |
| 錦糸町駅 | 106万/㎡ (24.4年/44.9㎡) | 101万/㎡ (20.6年/47.8㎡) | 91.5万/㎡ (24.6年/48.2㎡) |
| 亀戸駅 | 103万/㎡ (20.7年/49.9㎡) | 95.1万/㎡ (21.9年/50.8㎡) | 94.6万/㎡ (17.5年/46.9㎡) |
| 平井駅 | 73.6万/㎡ (24.1年/65.9㎡) | 73.8万/㎡ (20.9年/63.1㎡) | 61.6万/㎡ (21.6年/66.1㎡) |
| 新小岩駅 | 68.9万/㎡ (24.7年/64.1㎡) | 65.0万/㎡ (23.9年/63.2㎡) | 59.2万/㎡ (26.8年/56.6㎡) |
| 小岩駅 | 77.1万/㎡ (21.5年/62.9㎡) | 56.6万/㎡ (28.0年/59.7㎡) | 60.2万/㎡ (26.3年/58.9㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
市ケ谷駅 238.9 万/㎡(昨年同期比 +71.4 ％)
市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は239万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +71.4％( +99.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 19 件(１年前(2024年)に比べて -5.0％( -1件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 23.4年(昨年 28.2年から -16.8 ％減)。平均専有面積は 66.1 ㎡ (昨年 49.0 ㎡から +34.8 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2024年 28.2 年 → 2025年 23.4 年、-16.8 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2024年 65.0 ％ → 2025年 73.7 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 40.0 ％ → 2025年 31.6 ％)
水道橋駅 191.6 万/㎡(昨年同期比 +37.2 ％)
水道橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は192万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +37.2％( +52.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 13.8年(昨年 23.1年から -40.3 ％減)。平均専有面積は 56.0 ㎡ (昨年 62.0 ㎡から -9.7 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2024年 23.1 年 → 2025年 13.8 年、-40.3 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2024年 20.0 ％ → 2025年 20.0 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 90.0 ％ → 2025年 60.0 ％)
信濃町駅 137.2 万/㎡(昨年同期比 -36.7 ％)
信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は137万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて -36.7％( -79.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 5 件(１年前(2024年)に比べて -44.4％( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.9年(昨年 10.9年から +109.3 ％増)。平均専有面積は 43.0 ㎡ (昨年 68.9 ㎡から -37.6 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2024年 8.8 分 → 2025年 7.4 分、-15.7 ％と減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2024年 10.9 年 → 2025年 22.9 年、+109.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 11.1 ％ → 2025年 40.0 ％)
浅草橋駅 98.6 万/㎡(昨年同期比 -19.8 ％)
浅草橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は98.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて -19.8％( -24.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 12 件(１年前(2024年)に比べて -45.5％( -10件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.8年(昨年 14.6年から +83.0 ％増)。平均専有面積は 42.5 ㎡ (昨年 49.8 ㎡から -14.6 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 31.8 ％ → 2025年 16.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2024年 14.6 年 → 2025年 26.8 年、+83.0 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2024年 59.1 ％ → 2025年 58.3 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示