【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜12月期の福岡市七隈線 (橋本駅～博多駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は47.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +7.8％( +3.5万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 1148 件(１年前(2023年)に比べて +2.4％( +27件/㎡)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 25.4年(昨年 25.3年から +0.6 ％増)。平均専有面積は 53.3 ㎡ (昨年 50.5 ㎡から +5.6 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 10 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。橋本駅、野芥駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは野芥駅で昨年に比べ +28.2 ％、単価は 35.6 万円/㎡となった。
上位 2 駅(野芥駅、橋本駅)は +26.7 ％(単価 +7.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(福大前駅、金山駅)は -15.5 ％(単価 -3.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.1 ％ → 2024年 3.2 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 5.0 ％ → 2024年 6.2 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 27.2 ％ → 2024年 25.5 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2023年 47.2 ％ → 2024年 48.6 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった薬院大通駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +19.1％( +9.5万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 111 件(１年前(2023年)に比べて -9.8％( -12件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった福大前駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は15.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -22.4％( -4.4万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 20 件(１年前(2023年)に比べて -4.8％( -1件/㎡)と小幅に減少しています。)。
| 福岡市七隈線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 橋本駅 | 30.2万/㎡ (23.1年/75.6㎡) | 24.1万/㎡ (34.8年/73.8㎡) | 24.2万/㎡ (34.4年/72.0㎡) |
| 次郎丸駅 | 21.3万/㎡ (39.4年/66.5㎡) | 21.9万/㎡ (39.0年/64.8㎡) | 29.9万/㎡ (28.6年/75.0㎡) |
| 賀茂駅 | 20.1万/㎡ (34.6年/66.4㎡) | 20.7万/㎡ (38.9年/66.9㎡) | 23.3万/㎡ (27.5年/71.8㎡) |
| 野芥駅 | 35.6万/㎡ (19.6年/76.0㎡) | 27.8万/㎡ (26.0年/72.5㎡) | 31.3万/㎡ (23.9年/77.3㎡) |
| 梅林駅 | - | - | 48.0万/㎡ (4.3年/75.0㎡) |
| 福大前駅 | 15.2万/㎡ (42.0年/47.8㎡) | 19.5万/㎡ (32.1年/58.1㎡) | 16.4万/㎡ (38.1年/61.2㎡) |
| 七隈駅 | 32.6万/㎡ (25.2年/67.9㎡) | 29.6万/㎡ (25.9年/68.0㎡) | 28.3万/㎡ (24.3年/70.7㎡) |
| 金山駅 | 19.2万/㎡ (38.0年/69.5㎡) | 21.0万/㎡ (40.1年/61.0㎡) | 25.9万/㎡ (29.4年/73.5㎡) |
| 茶山駅 | 35.9万/㎡ (26.8年/73.8㎡) | 37.4万/㎡ (22.7年/76.9㎡) | 30.7万/㎡ (25.8年/70.9㎡) |
| 別府駅 | 44.8万/㎡ (24.1年/62.5㎡) | 42.3万/㎡ (25.3年/62.8㎡) | 42.0万/㎡ (23.7年/62.2㎡) |
| 六本松駅 | 53.2万/㎡ (23.2年/69.1㎡) | 48.3万/㎡ (24.1年/65.0㎡) | 44.2万/㎡ (24.3年/68.3㎡) |
| 桜坂駅 | 45.8万/㎡ (27.1年/67.7㎡) | 38.7万/㎡ (27.8年/71.2㎡) | 37.1万/㎡ (27.6年/73.8㎡) |
| 薬院大通駅 | 59.3万/㎡ (26.4年/69.0㎡) | 49.8万/㎡ (26.5年/59.3㎡) | 45.3万/㎡ (26.7年/61.3㎡) |
| 薬院駅 | 57.1万/㎡ (23.2年/45.6㎡) | 48.8万/㎡ (25.2年/42.4㎡) | 49.2万/㎡ (21.4年/41.7㎡) |
| 渡辺通駅 | 47.2万/㎡ (23.9年/32.8㎡) | 51.2万/㎡ (20.7年/29.1㎡) | 45.5万/㎡ (21.2年/32.7㎡) |
| 天神南駅 | 49.4万/㎡ (25.1年/27.5㎡) | 48.8万/㎡ (28.1年/32.3㎡) | 51.2万/㎡ (27.9年/36.8㎡) |
| 櫛田神社前駅 | 48.6万/㎡ (32.2年/38.6㎡) | 48.9万/㎡ (30.7年/31.8㎡) | - |
| 博多駅 | 46.4万/㎡ (24.8年/36.3㎡) | 44.3万/㎡ (23.3年/35.1㎡) | 44.4万/㎡ (22.0年/35.6㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
野芥駅 35.6 万/㎡(昨年同期比 +28.2 ％)
野芥駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は35.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +28.2％( +7.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(１年前(2023年)に比べて +66.7％( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.6年(昨年 26.0年から -24.8 ％減)。平均専有面積は 76.0 ㎡ (昨年 72.5 ㎡から +4.8 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 26.0 年 → 2024年 19.6 年、-24.8 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2023年 16.5 分 → 2024年 13.8 分、-16.4 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 40.0 ％)
橋本駅 30.2 万/㎡(昨年同期比 +25.3 ％)
橋本駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は30.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +25.3％( +6.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(１年前(2023年)に比べて +125.0％( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 23.1年(昨年 34.8年から -33.8 ％減)。平均専有面積は 75.6 ㎡ (昨年 73.8 ㎡から +2.4 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 34.8 年 → 2024年 23.1 年、-33.8 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 22.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 33.3 ％)
福大前駅 15.2 万/㎡(昨年同期比 -22.4 ％)
福大前駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は15.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -22.4％( -4.4万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 20 件(１年前(2023年)に比べて -4.8％( -1件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 42.0年(昨年 32.1年から +30.6 ％増)。平均専有面積は 47.8 ㎡ (昨年 58.1 ㎡から -17.8 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2023年 26.9 分 → 2024年 23.5 分、-12.5 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 80.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 32.1 年 → 2024年 42.0 年、+30.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 15.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
金山駅 19.2 万/㎡(昨年同期比 -8.7 ％)
金山駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は19.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -8.7％( -1.8万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 10 件(１年前(2023年)に比べて -33.3％( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 38.0年(昨年 40.1年から -5.5 ％減)。平均専有面積は 69.5 ㎡ (昨年 61.0 ㎡から +13.9 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 60.0 ％ → 2024年 40.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 11.1 分 → 2024年 12.3 分、+10.5 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 26.7 ％ → 2024年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示