【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2025年4月〜6月期のJR大阪環状線 (大阪駅～天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は77.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +9.1％( +6.4万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 287 件(１年前(2024年)に比べて -12.8％( -42件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 20.1年(昨年 20.6年から -2.5 ％減)。平均専有面積は 56.2 ㎡ (昨年 56.1 ㎡から +0.1 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 13 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。大阪駅、西九条駅、天王寺駅、寺田町駅、鶴橋駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは寺田町駅で昨年に比べ +82.9 ％、単価は 72.4 万円/㎡となった。
上位 2 駅(寺田町駅、天王寺駅)は +60.8 ％(単価 +29.9 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(桃谷駅、今宮駅)は -25.1 ％(単価 -19.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2024年 29.0 ％ → 2025年 24.5 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2024年 33.4 ％ → 2025年 35.0 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 14.7 ％ → 2025年 9.3 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 6.7 ％ → 2025年 4.5 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は219万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +26.6％( +46.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(１年前(2024年)に比べて -70.0％( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は38.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて -14.8％( -6.7万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 15 件(１年前(2024年)に比べて -42.3％( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| JR大阪環状線 | 現状(2025) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大阪駅 | 219万/㎡ (8.6年/68.3㎡) | 173万/㎡ (12.7年/57.5㎡) | 101万/㎡ (19.4年/50.0㎡) |
| 福島駅 | 112万/㎡ (17.4年/59.9㎡) | 99.5万/㎡ (14.6年/53.2㎡) | 77.6万/㎡ (19.4年/46.7㎡) |
| 野田駅 | 74.6万/㎡ (19.3年/53.0㎡) | 78.8万/㎡ (15.1年/46.8㎡) | 76.3万/㎡ (10.8年/53.6㎡) |
| 西九条駅 | 54.9万/㎡ (17.1年/64.3㎡) | 40.3万/㎡ (30.0年/61.2㎡) | 52.5万/㎡ (19.9年/68.0㎡) |
| 弁天町駅 | 62.8万/㎡ (20.2年/65.2㎡) | 60.4万/㎡ (19.2年/65.4㎡) | 56.4万/㎡ (20.8年/56.7㎡) |
| 大正駅 | 38.5万/㎡ (29.6年/61.3㎡) | 45.1万/㎡ (24.1年/52.3㎡) | 34.4万/㎡ (32.2年/56.5㎡) |
| 芦原橋駅 | 86.6万/㎡ (7.1年/30.0㎡) | - | 82.4万/㎡ (4.0年/22.3㎡) |
| 今宮駅 | 74.3万/㎡ (6.9年/23.3㎡) | 92.5万/㎡ (5.3年/20.0㎡) | 85.3万/㎡ (5.3年/21.7㎡) |
| 新今宮駅 | - | 33.7万/㎡ (35.8年/47.5㎡) | 23.8万/㎡ (42.3年/40.0㎡) |
| 天王寺駅 | 96.6万/㎡ (29.6年/68.9㎡) | 69.6万/㎡ (23.5年/58.6㎡) | 72.8万/㎡ (19.0年/60.4㎡) |
| 寺田町駅 | 72.4万/㎡ (17.7年/43.1㎡) | 39.6万/㎡ (35.3年/56.1㎡) | 65.9万/㎡ (16.9年/37.8㎡) |
| 桃谷駅 | 48.1万/㎡ (26.4年/55.0㎡) | 69.2万/㎡ (17.0年/68.0㎡) | 51.3万/㎡ (25.2年/65.5㎡) |
| 鶴橋駅 | 79.7万/㎡ (15.0年/49.0㎡) | 60.6万/㎡ (20.9年/63.9㎡) | 48.8万/㎡ (33.7年/47.1㎡) |
| 玉造駅 | 82.0万/㎡ (15.3年/53.0㎡) | 79.2万/㎡ (11.9年/45.0㎡) | 64.9万/㎡ (19.2年/53.7㎡) |
| 森ノ宮駅 | 81.6万/㎡ (13.9年/42.7㎡) | 71.6万/㎡ (18.9年/56.5㎡) | 57.7万/㎡ (20.4年/50.0㎡) |
| 大阪城公園駅 | 48.6万/㎡ (41.8年/70.0㎡) | 44.6万/㎡ (40.3年/65.0㎡) | 48.7万/㎡ (31.6年/60.0㎡) |
| 京橋駅 | 62.1万/㎡ (24.3年/51.8㎡) | 58.2万/㎡ (24.9年/54.5㎡) | 55.6万/㎡ (23.8年/47.1㎡) |
| 桜ノ宮駅 | 60.7万/㎡ (27.5年/70.9㎡) | 57.9万/㎡ (24.5年/69.1㎡) | 58.1万/㎡ (22.8年/58.9㎡) |
| 天満駅 | 60.6万/㎡ (34.3年/62.1㎡) | 56.8万/㎡ (32.8年/58.3㎡) | 52.1万/㎡ (34.0年/67.9㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
寺田町駅 72.4 万/㎡(昨年同期比 +82.9 ％)
寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は72.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +82.9％( +32.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 18 件(１年前(2024年)に比べて +28.6％( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.7年(昨年 35.3年から -50.1 ％減)。平均専有面積は 43.1 ㎡ (昨年 56.1 ㎡から -23.2 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2024年 35.3 年 → 2025年 17.7 年、-50.1 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 64.3 ％ → 2025年 11.1 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2024年 4.6 分 → 2025年 6.9 分、+48.1 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 50.0 ％ → 2025年 18.8 ％)
天王寺駅 96.6 万/㎡(昨年同期比 +38.8 ％)
天王寺駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は96.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて +38.8％( +27.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(１年前(2024年)に比べて -50.0％( -9件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 29.6年(昨年 23.5年から +25.7 ％増)。平均専有面積は 68.9 ㎡ (昨年 58.6 ㎡から +17.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 44.4 ％ → 2025年 55.6 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2024年 23.5 年 → 2025年 29.6 年、+25.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 16.7 ％ → 2025年 44.4 ％)
桃谷駅 48.1 万/㎡(昨年同期比 -30.6 ％)
桃谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.1万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて -30.6％( -21.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(１年前(2024年)に比べて +40.0％( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.4年(昨年 17.0年から +55.2 ％増)。平均専有面積は 55.0 ㎡ (昨年 68.0 ㎡から -19.1 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2024年 40.0 ％ → 2025年 42.9 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2024年 17.0 年 → 2025年 26.4 年、+55.2 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2024年 6.0 分 → 2025年 8.0 分、+33.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2024年 50.0 ％ → 2025年 71.4 ％)
今宮駅 74.3 万/㎡(昨年同期比 -19.6 ％)
今宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は74.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2024年)に比べて -19.6％( -18.2万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 3 件(１年前(2024年)に比べて +50.0％( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 6.9年(昨年 5.3年から +31.7 ％増)。平均専有面積は 23.3 ㎡ (昨年 20.0 ㎡から +16.7 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2024年 5.3 年 → 2025年 6.9 年、+31.7 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2024年 3.5 分 → 2025年 4.3 分、+23.8 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2024年 100.0 ％ → 2025年 66.7 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示