【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年7月〜9月期のJR京浜東北線 (大宮駅～川口駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は63.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +4.2％( +2.5万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 354 件(１年前(2023年)に比べて -10.2％( -40件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 24.5年(昨年 22.8年から +7.9 ％増)。平均専有面積は 61.5 ㎡ (昨年 61.9 ㎡から -0.6 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。さいたま新都心駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのはさいたま新都心駅で昨年に比べ +41.7 ％、単価は 88.3 万円/㎡となった。
上位 2 駅(さいたま新都心駅、浦和駅)は +28.1 ％(単価 +18.6 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(南浦和駅、北浦和駅)は -9.0 ％(単価 -5.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 23.5 ％ → 2024年 26.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.3 ％ → 2024年 3.1 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 36.0 ％ → 2024年 40.7 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 15.6 ％ → 2024年 17.1 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +14.5％( +11.2万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 51 件(１年前(2023年)に比べて -20.3％( -13件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった蕨駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -2.3％( -1.1万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 25 件(１年前(2023年)に比べて -16.7％( -5件/㎡)と不調に推移しています。)。
| JR京浜東北線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大宮駅 | 53.4万/㎡ (27.4年/60.2㎡) | 55.9万/㎡ (23.5年/66.0㎡) | 61.1万/㎡ (21.4年/68.0㎡) |
| さいたま新都心駅 | 88.3万/㎡ (14.5年/70.9㎡) | 62.3万/㎡ (13.8年/70.4㎡) | 72.0万/㎡ (14.5年/69.4㎡) |
| 与野駅 | 56.9万/㎡ (26.3年/66.5㎡) | 57.5万/㎡ (21.6年/70.5㎡) | 60.7万/㎡ (15.2年/70.0㎡) |
| 北浦和駅 | 58.9万/㎡ (23.9年/63.0㎡) | 61.7万/㎡ (21.8年/68.2㎡) | 66.4万/㎡ (16.8年/63.5㎡) |
| 浦和駅 | 88.7万/㎡ (16.2年/67.6㎡) | 77.5万/㎡ (15.5年/71.2㎡) | 67.6万/㎡ (20.8年/63.2㎡) |
| 南浦和駅 | 54.9万/㎡ (27.7年/71.8㎡) | 63.4万/㎡ (18.8年/66.4㎡) | 44.7万/㎡ (27.8年/61.6㎡) |
| 蕨駅 | 48.9万/㎡ (31.0年/51.2㎡) | 50.0万/㎡ (29.1年/49.3㎡) | 50.6万/㎡ (26.7年/55.6㎡) |
| 西川口駅 | 52.1万/㎡ (29.4年/51.6㎡) | 50.1万/㎡ (29.0年/46.8㎡) | 49.7万/㎡ (26.3年/45.6㎡) |
| 川口駅 | 65.4万/㎡ (24.5年/61.8㎡) | 60.8万/㎡ (24.6年/60.7㎡) | 61.7万/㎡ (23.2年/59.6㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
さいたま新都心駅 88.3 万/㎡(昨年同期比 +41.7 ％)
さいたま新都心駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +41.7％( +26.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 23 件(１年前(2023年)に比べて +64.3％( +9件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.5年(昨年 13.8年から +4.9 ％増)。平均専有面積は 70.9 ㎡ (昨年 70.4 ㎡から +0.7 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 12.1 分 → 2024年 7.5 分、-38.1 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 7.7 ％ → 2024年 39.1 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 7.1 ％ → 2024年 13.0 ％)
浦和駅 88.7 万/㎡(昨年同期比 +14.5 ％)
浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて +14.5％( +11.2万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 51 件(１年前(2023年)に比べて -20.3％( -13件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.2年(昨年 15.5年から +4.0 ％増)。平均専有面積は 67.6 ㎡ (昨年 71.2 ㎡から -5.0 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 10.6 分 → 2024年 8.2 分、-22.3 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 16.4 ％ → 2024年 33.3 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 4.8 ％ → 2024年 12.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 20.6 ％ → 2024年 30.0 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 15.9 ％ → 2024年 12.0 ％)
南浦和駅 54.9 万/㎡(昨年同期比 -13.4 ％)
南浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -13.4％( -8.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 20 件(１年前(2023年)に比べて -48.7％( -19件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.7年(昨年 18.8年から +47.3 ％増)。平均専有面積は 71.8 ㎡ (昨年 66.4 ㎡から +8.0 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 12.8 ％ → 2024年 20.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 18.8 年 → 2024年 27.7 年、+47.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 38.5 ％ → 2024年 65.0 ％)
北浦和駅 58.9 万/㎡(昨年同期比 -4.6 ％)
北浦和駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2023年)に比べて -4.6％( -2.8万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 47 件(１年前(2023年)に比べて +17.5％( +7件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 23.9年(昨年 21.8年から +9.9 ％増)。平均専有面積は 63.0 ㎡ (昨年 68.2 ㎡から -7.7 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 46.8 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 8.8 分 → 2024年 9.7 分、+11.2 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 32.5 ％ → 2024年 22.2 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 10.0 ％ → 2024年 12.8 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示