【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜12月期の京王井の頭線 (渋谷駅～吉祥寺駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 313万円/坪(94.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +2.0％( +6.0万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 302 件(１年前(2023年)に比べて -18.8％( -70件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 19.4年(昨年 19.1年から +1.7 ％増)。平均土地面積は 39.8 坪 (昨年 45.9 坪から -13.3 ％減)。平均建物面積は 41.9 坪 (昨年 49.4 坪から -15.1 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。明大前駅、永福町駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは明大前駅で昨年に比べ +34.1 ％、坪単価は 318 万円/坪となった。
上位 2 駅(明大前駅、永福町駅)は +29.4 ％(坪単価 +70.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(駒場東大前駅、神泉駅)は -38.9 ％(坪単価 -175.9 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.3 ％ → 2024年 4.8 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 17.5 ％ → 2024年 18.8 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 3.0 ％ → 2024年 2.4 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2023年 26.2 ％ → 2024年 26.1 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 706万円/坪(213万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +15.0％( +92.1万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 11 件(１年前(2023年)に比べて +10.0％( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった三鷹台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 247万円/坪(74.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -5.6％( -14.6万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 32 件(１年前(2023年)に比べて -13.5％( -5件/坪)と不調に推移しています。)。
| 京王井の頭線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 渋谷駅 | 706万/坪 (24.0年/47.0坪) | 613万/坪 (20.2年/47.6坪) | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) |
| 神泉駅 | 305万/坪 (25.5年/22.7坪) | 494万/坪 (28.1年/52.3坪) | 704万/坪 (22.6年/58.2坪) |
| 駒場東大前駅 | 250万/坪 (33.3年/24.2坪) | 413万/坪 (30.7年/30.6坪) | 242万/坪 (40.7年/46.9坪) |
| 池ノ上駅 | 426万/坪 (21.6年/37.7坪) | 358万/坪 (27.2年/79.9坪) | 342万/坪 (14.8年/38.6坪) |
| 下北沢駅 | 436万/坪 (24.5年/49.9坪) | 399万/坪 (22.1年/44.8坪) | 351万/坪 (14.8年/36.5坪) |
| 新代田駅 | 305万/坪 (20.1年/52.6坪) | 336万/坪 (11.6年/45.4坪) | 354万/坪 (15.7年/46.9坪) |
| 東松原駅 | 282万/坪 (21.1年/29.7坪) | 326万/坪 (12.9年/31.5坪) | 303万/坪 (19.5年/34.3坪) |
| 明大前駅 | 318万/坪 (15.8年/42.4坪) | 237万/坪 (19.3年/36.0坪) | 287万/坪 (16.7年/34.8坪) |
| 永福町駅 | 306万/坪 (18.6年/51.9坪) | 245万/坪 (23.9年/60.0坪) | 271万/坪 (12.2年/37.5坪) |
| 西永福駅 | 301万/坪 (17.2年/41.8坪) | 370万/坪 (27.0年/47.7坪) | 256万/坪 (22.7年/46.1坪) |
| 浜田山駅 | 290万/坪 (16.6年/33.8坪) | 309万/坪 (15.4年/46.9坪) | 284万/坪 (18.4年/38.4坪) |
| 高井戸駅 | 288万/坪 (13.0年/39.8坪) | 258万/坪 (14.5年/45.8坪) | 270万/坪 (11.1年/33.4坪) |
| 富士見ケ丘駅 | 258万/坪 (16.3年/29.1坪) | 292万/坪 (11.2年/39.4坪) | 262万/坪 (15.3年/32.0坪) |
| 久我山駅 | 275万/坪 (20.5年/37.5坪) | 259万/坪 (19.7年/42.5坪) | 285万/坪 (15.3年/38.0坪) |
| 三鷹台駅 | 247万/坪 (23.4年/42.1坪) | 261万/坪 (14.2年/37.6坪) | 229万/坪 (13.7年/37.2坪) |
| 井の頭公園駅 | 282万/坪 (19.2年/60.7坪) | 304万/坪 (16.0年/50.0坪) | 311万/坪 (25.3年/57.5坪) |
| 吉祥寺駅 | 275万/坪 (18.9年/33.2坪) | 291万/坪 (19.7年/49.5坪) | 272万/坪 (20.3年/46.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
明大前駅 318.2 万/坪(昨年同期比 +34.1 ％)
明大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 318万円/坪(96.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +34.1％( +81.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(１年前(2023年)に比べて -8.3％( -1件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 15.8年(昨年 19.3年から -18.2 ％減)。平均土地面積は 42.4 坪 (昨年 36.0 坪から +17.5 ％増)。平均建物面積は 44.7 坪 (昨年 58.2 坪から -23.3 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 19.3 年 → 2024年 15.8 年、-18.2 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 9.1 ％ → 2024年 36.4 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 36.4 ％ → 2024年 27.3 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 7.8 分 → 2024年 10.5 分、+33.5 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 41.7 ％ → 2024年 9.1 ％)
永福町駅 305.7 万/坪(昨年同期比 +24.7 ％)
永福町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 306万円/坪(92.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +24.7％( +60.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 26 件(１年前(2023年)に比べて -7.1％( -2件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 18.6年(昨年 23.9年から -22.2 ％減)。平均土地面積は 51.9 坪 (昨年 60.0 坪から -13.5 ％減)。平均建物面積は 51.8 坪 (昨年 64.8 坪から -20.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 23.9 年 → 2024年 18.6 年、-22.2 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 21.4 ％ → 2024年 30.8 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 46.4 ％ → 2024年 30.8 ％)
駒場東大前駅 249.7 万/坪(昨年同期比 -39.5 ％)
駒場東大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 250万円/坪(75.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -39.5％( -162.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて -53.8％( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 33.3年(昨年 30.7年から +8.4 ％増)。平均土地面積は 24.2 坪 (昨年 30.6 坪から -20.9 ％減)。平均建物面積は 26.3 坪 (昨年 37.3 坪から -29.5 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 69.2 ％ → 2024年 25.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 15.4 ％ → 2024年 50.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 38.5 ％ → 2024年 16.7 ％)
神泉駅 304.9 万/坪(昨年同期比 -38.3 ％)
神泉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 305万円/坪(92.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -38.3％( -188.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(１年前(2023年)に比べて -70.0％( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.5年(昨年 28.1年から -9.3 ％減)。平均土地面積は 22.7 坪 (昨年 52.3 坪から -56.6 ％減)。平均建物面積は 36.3 坪 (昨年 100.6 坪から -63.9 ％減)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 3.8 分 → 2024年 10.3 分、+171.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 100.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示