この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅～南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 310万円/坪(93.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +3.5％( +10.6万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 335 件(１年前(2023年)に比べて +18.0％( +51件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 21.1年(昨年 20.8年から +1.6 ％増)。平均土地面積は 45.9 坪 (昨年 44.2 坪から +4.0 ％増)。平均建物面積は 55.6 坪 (昨年 50.1 坪から +10.9 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。池尻大橋駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは池尻大橋駅で昨年に比べ +31.8 ％、坪単価は 409 万円/坪となった。
上位 2 駅(池尻大橋駅、二子玉川駅)は +22.2 ％(坪単価 +68.6 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(用賀駅、駒沢大学駅)は -3.3 ％(坪単価 -10.9 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.9 ％ → 2024年 5.8 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 18.5 ％ → 2024年 15.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.1 ％ → 2024年 34.4 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 687万円/坪(208万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +12.1％( +73.9万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 14 件(１年前(2023年)に比べて +40.0％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 149万円/坪(45.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +11.6％( +15.5万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 21 件(１年前(2023年)に比べて +5.0％( +1件/坪)と堅調に推移しています。)。
| 東急田園都市線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 渋谷駅 | 687万/坪 (25.8年/51.9坪) | 613万/坪 (20.2年/47.6坪) | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) |
| 池尻大橋駅 | 409万/坪 (22.3年/55.6坪) | 311万/坪 (27.1年/32.5坪) | 299万/坪 (25.0年/73.1坪) |
| 三軒茶屋駅 | 339万/坪 (22.0年/43.7坪) | 340万/坪 (22.8年/37.5坪) | 427万/坪 (23.8年/38.3坪) |
| 駒沢大学駅 | 332万/坪 (23.2年/40.8坪) | 340万/坪 (19.7年/46.9坪) | 342万/坪 (17.8年/38.2坪) |
| 桜新町駅 | 333万/坪 (23.3年/62.8坪) | 315万/坪 (23.6年/44.9坪) | 291万/坪 (18.1年/54.5坪) |
| 用賀駅 | 311万/坪 (21.4年/37.7坪) | 325万/坪 (18.4年/38.7坪) | 300万/坪 (12.4年/38.4坪) |
| 二子玉川駅 | 346万/坪 (15.2年/46.2坪) | 308万/坪 (12.8年/38.0坪) | 278万/坪 (16.4年/53.7坪) |
| つくし野駅 | 149万/坪 (24.7年/56.1坪) | 134万/坪 (26.4年/64.2坪) | 123万/坪 (28.0年/63.1坪) |
| すずかけ台駅 | 155万/坪 (15.8年/44.1坪) | 143万/坪 (23.7年/64.4坪) | 157万/坪 (13.9年/53.0坪) |
| 南町田グランベリーパーク駅 | 153万/坪 (16.0年/42.8坪) | 146万/坪 (20.3年/45.5坪) | 122万/坪 (17.3年/47.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
池尻大橋駅 409.3 万/坪(昨年同期比 +31.8 ％)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 409万円/坪(124万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +31.8％( +98.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 17 件(１年前(2023年)に比べて -15.0％( -3件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.3年(昨年 27.1年から -17.7 ％減)。平均土地面積は 55.6 坪 (昨年 32.5 坪から +71.0 ％増)。平均建物面積は 134.5 坪 (昨年 46.7 坪から +188.3 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 27.1 年 → 2024年 22.3 年、-17.7 ％と減少)
- 駅からの平均距離が減少(2023年 9.2 分 → 2024年 7.6 分、-17.5 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 47.4 ％ → 2024年 31.2 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 5.3 ％ → 2024年 6.2 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 30.0 ％ → 2024年 23.5 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 15.8 ％ → 2024年 18.8 ％)
二子玉川駅 346.3 万/坪(昨年同期比 +12.5 ％)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 346万円/坪(105万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +12.5％( +38.6万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 33 件(１年前(2023年)に比べて +17.9％( +5件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 15.2年(昨年 12.8年から +18.1 ％増)。平均土地面積は 46.2 坪 (昨年 38.0 坪から +21.7 ％増)。平均建物面積は 51.7 坪 (昨年 44.0 坪から +17.6 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 8.0 ％ → 2024年 10.7 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 10.7 ％ → 2024年 9.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 12.8 年 → 2024年 15.2 年、+18.1 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 10.7 ％ → 2024年 21.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 53.6 ％ → 2024年 25.0 ％)
用賀駅 311.3 万/坪(昨年同期比 -4.3 ％)
用賀駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 311万円/坪(94.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -4.3％( -14.0万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 59 件(１年前(2023年)に比べて +13.5％( +7件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 21.4年(昨年 18.4年から +16.6 ％増)。平均土地面積は 37.7 坪 (昨年 38.7 坪から -2.6 ％減)。平均建物面積は 40.6 坪 (昨年 40.2 坪から +0.9 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 1.9 ％ → 2024年 8.5 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 3.8 ％ → 2024年 10.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 18.4 年 → 2024年 21.4 年、+16.6 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 26.9 ％ → 2024年 32.8 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 9.6 ％ → 2024年 13.8 ％)
駒沢大学駅 332.1 万/坪(昨年同期比 -2.3 ％)
駒沢大学駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 332万円/坪(100万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -2.3％( -7.8万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 72 件(１年前(2023年)に比べて +38.5％( +20件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 23.2年(昨年 19.7年から +17.8 ％増)。平均土地面積は 40.8 坪 (昨年 46.9 坪から -13.0 ％減)。平均建物面積は 42.4 坪 (昨年 62.6 坪から -32.2 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2023年 9.6 ％ → 2024年 9.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 19.7 年 → 2024年 23.2 年、+17.8 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 8.2 ％ → 2024年 14.9 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 34.7 ％ → 2024年 43.3 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示