この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年7月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅～南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 300万円/坪(90.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +4.1％( +11.7万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 79 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 20.6年(昨年 20.5年から +0.6 ％増)。平均土地面積は 48.4 坪 (昨年 42.4 坪から +14.3 ％増)。平均建物面積は 62.0 坪 (昨年 50.4 坪から +22.9 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。池尻大橋駅、駒沢大学駅、つくし野駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは池尻大橋駅で昨年に比べ +66.8 ％、坪単価は 519 万円/坪となった。
上位 2 駅(池尻大橋駅、つくし野駅)は +53.2 ％(坪単価 +124.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(桜新町駅、用賀駅)は -19.0 ％(坪単価 -73.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 6.4 ％ → 2024年 15.8 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.6 ％ → 2024年 5.3 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 18.4 ％ → 2024年 14.7 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 10.5 ％ → 2024年 12.0 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 519万円/坪(157万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +66.8％( +207.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(１年前(2023年)に比べて -30.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 141万円/坪(42.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -6.7％( -10.1万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 3 件(１年前(2023年)に比べて -40.0％( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 東急田園都市線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 渋谷駅 | - | 555万/坪 (31.5年/50.7坪) | 1,366万/坪 (29.0年/64.3坪) |
| 池尻大橋駅 | 519万/坪 (19.0年/57.3坪) | 311万/坪 (24.5年/34.2坪) | 270万/坪 (20.5年/39.8坪) |
| 三軒茶屋駅 | 325万/坪 (24.2年/38.1坪) | 336万/坪 (19.4年/35.7坪) | 934万/坪 (32.2年/62.7坪) |
| 駒沢大学駅 | 361万/坪 (24.2年/35.2坪) | 296万/坪 (16.3年/45.4坪) | 404万/坪 (15.1年/32.0坪) |
| 桜新町駅 | 298万/坪 (23.7年/100坪) | 413万/坪 (44.5年/127坪) | 313万/坪 (23.4年/67.9坪) |
| 用賀駅 | 284万/坪 (23.1年/42.2坪) | 316万/坪 (18.2年/38.6坪) | 317万/坪 (16.1年/60.3坪) |
| 二子玉川駅 | 293万/坪 (13.4年/57.8坪) | 303万/坪 (11.4年/34.0坪) | 200万/坪 (12.6年/46.6坪) |
| つくし野駅 | 147万/坪 (34.8年/59.0坪) | 105万/坪 (43.7年/60.2坪) | 118万/坪 (30.5年/82.3坪) |
| すずかけ台駅 | 150万/坪 (8.8年/36.7坪) | 132万/坪 (19.0年/42.7坪) | 178万/坪 (0.5年/50.7坪) |
| 南町田グランベリーパーク駅 | 141万/坪 (12.2年/22.7坪) | 151万/坪 (20.1年/43.9坪) | 166万/坪 (4.2年/37.3坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
池尻大橋駅 518.8 万/坪(昨年同期比 +66.8 ％)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 519万円/坪(157万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +66.8％( +207.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(１年前(2023年)に比べて -30.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.0年(昨年 24.5年から -22.4 ％減)。平均土地面積は 57.3 坪 (昨年 34.2 坪から +67.5 ％増)。平均建物面積は 106.5 坪 (昨年 52.2 坪から +104.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 24.5 年 → 2024年 19.0 年、-22.4 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 11.6 分 → 2024年 7.3 分、-37.2 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 10.0 ％ → 2024年 42.9 ％)
つくし野駅 147.2 万/坪(昨年同期比 +39.6 ％)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 147万円/坪(44.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +39.6％( +41.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2023年)に比べて -20.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 34.8年(昨年 43.7年から -20.5 ％減)。平均土地面積は 59.0 坪 (昨年 60.2 坪から -2.0 ％減)。平均建物面積は 38.6 坪 (昨年 42.7 坪から -9.6 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 43.7 年 → 2024年 34.8 年、-20.5 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 80.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 5.4 分 → 2024年 8.0 分、+48.1 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 20.0 ％ → 2024年 25.0 ％)
桜新町駅 298.2 万/坪(昨年同期比 -27.8 ％)
桜新町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 298万円/坪(90.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -27.8％( -115.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(１年前(2023年)に比べて +250.0％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 23.7年(昨年 44.5年から -46.9 ％減)。平均土地面積は 100.5 坪 (昨年 127.1 坪から -20.9 ％減)。平均建物面積は 116.5 坪 (昨年 36.3 坪から +220.8 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 44.5 年 → 2024年 23.7 年、-46.9 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 ％ → 2024年 14.3 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 4.0 分 → 2024年 12.7 分、+217.9 ％と大きく増加)
用賀駅 283.7 万/坪(昨年同期比 -10.2 ％)
用賀駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 284万円/坪(85.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -10.2％( -32.3万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 12 件(１年前(2023年)に比べて -14.3％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 23.1年(昨年 18.2年から +27.0 ％増)。平均土地面積は 42.2 坪 (昨年 38.6 坪から +9.5 ％増)。平均建物面積は 33.6 坪 (昨年 36.5 坪から -8.1 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 35.7 ％ → 2024年 9.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 18.2 年 → 2024年 23.1 年、+27.0 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2023年 13.2 分 → 2024年 14.9 分、+12.9 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 7.1 ％ → 2024年 27.3 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示