【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の東急多摩川線 (多摩川駅～蒲田駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 236万円/坪(71.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +6.5％( +14.4万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 106 件(１年前(2022年)に比べて -16.5％( -21件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.2年(昨年 19.7年から +12.7 ％増)。平均土地面積は 36.3 坪 (昨年 31.9 坪から +14.0 ％増)。平均建物面積は 47.7 坪 (昨年 43.6 坪から +9.2 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 2 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。ほとんどの駅において下落した。蒲田駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは蒲田駅で昨年に比べ +31.9 ％、坪単価は 260 万円/坪となった。
上位 2 駅(蒲田駅、多摩川駅)は +20.1 ％(坪単価 +42.5 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(下丸子駅、沼部駅)は -11.2 ％(坪単価 -29.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.9 ％ → 2023年 6.6 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.1 ％ → 2023年 4.8 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 19.7 年 → 2023年 22.2 年、+12.7 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.9 ％ → 2023年 23.6 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.4 ％ → 2023年 22.1 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった多摩川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 289万円/坪(87.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +8.3％( +22.1万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 12 件(１年前(2022年)に比べて -14.3％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった矢口渡駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 191万円/坪(57.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -0.5％( -0.9万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 15 件(１年前(2022年)に比べて -34.8％( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 東急多摩川線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 多摩川駅 | 289万/坪 (22.9年/56.5坪) | 267万/坪 (21.3年/40.2坪) | 302万/坪 (11.0年/45.5坪) |
| 沼部駅 | 265万/坪 (26.4年/27.4坪) | 291万/坪 (20.2年/46.0坪) | 199万/坪 (15.9年/26.9坪) |
| 鵜の木駅 | 205万/坪 (24.5年/48.1坪) | 215万/坪 (25.1年/29.9坪) | 186万/坪 (17.2年/42.5坪) |
| 下丸子駅 | 213万/坪 (22.5年/57.9坪) | 245万/坪 (4.0年/27.0坪) | 206万/坪 (13.6年/19.7坪) |
| 武蔵新田駅 | 208万/坪 (14.1年/27.2坪) | 216万/坪 (17.8年/28.7坪) | 182万/坪 (18.4年/24.5坪) |
| 矢口渡駅 | 191万/坪 (16.5年/22.3坪) | 192万/坪 (19.6年/23.0坪) | 188万/坪 (12.5年/22.0坪) |
| 蒲田駅 | 260万/坪 (26.0年/32.6坪) | 197万/坪 (20.5年/32.0坪) | 178万/坪 (20.6年/32.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
蒲田駅 260.0 万/坪(昨年同期比 +31.9 ％)
蒲田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 260万円/坪(78.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +31.9％( +62.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 33 件(１年前(2022年)に比べて +3.1％( +1件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.0年(昨年 20.5年から +27.0 ％増)。平均土地面積は 32.6 坪 (昨年 32.0 坪から +2.0 ％増)。平均建物面積は 42.9 坪 (昨年 59.8 坪から -28.2 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 12.0 分 → 2023年 10.6 分、-11.4 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.8 ％ → 2023年 24.2 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.5 年 → 2023年 26.0 年、+27.0 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 19.4 ％ → 2023年 33.3 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 22.6 ％ → 2023年 15.2 ％)
多摩川駅 288.9 万/坪(昨年同期比 +8.3 ％)
多摩川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 289万円/坪(87.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +8.3％( +22.1万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 12 件(１年前(2022年)に比べて -14.3％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.9年(昨年 21.3年から +7.3 ％増)。平均土地面積は 56.5 坪 (昨年 40.2 坪から +40.5 ％増)。平均建物面積は 59.6 坪 (昨年 43.0 坪から +38.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 ％ → 2023年 25.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 ％ → 2023年 16.7 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.1 ％ → 2023年 33.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 ％ → 2023年 16.7 ％)
下丸子駅 212.6 万/坪(昨年同期比 -13.3 ％)
下丸子駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 213万円/坪(64.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -13.3％( -32.7万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 7 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 22.5年(昨年 4.0年から +468.1 ％増)。平均土地面積は 57.9 坪 (昨年 27.0 坪から +114.4 ％増)。平均建物面積は 122.9 坪 (昨年 28.7 坪から +327.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 ％ → 2023年 28.6 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 4.0 年 → 2023年 22.5 年、+468.1 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 ％ → 2023年 28.6 ％)
沼部駅 265.0 万/坪(昨年同期比 -9.1 ％)
沼部駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 265万円/坪(80.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -9.1％( -26.4万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 8 件(１年前(2022年)に比べて -46.7％( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.4年(昨年 20.2年から +30.7 ％増)。平均土地面積は 27.4 坪 (昨年 46.0 坪から -40.4 ％減)。平均建物面積は 26.5 坪 (昨年 40.4 坪から -34.4 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.2 年 → 2023年 26.4 年、+30.7 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 4.4 分 → 2023年 8.0 分、+81.8 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 25.0 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.6 ％ → 2023年 37.5 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示