【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の京王井の頭線 (渋谷駅~吉祥寺駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 306万円/坪(92.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -1.6%( -5.0万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 370 件(1年前(2022年)に比べて +17.1%( +54件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.1年(昨年 17.3年から +10.4 %増)。平均土地面積は 45.9 坪 (昨年 40.9 坪から +12.1 %増)。平均建物面積は 49.4 坪 (昨年 42.1 坪から +17.4 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、建物面積 200 平方メートル超の土地面積が非常に広い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 8 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。駒場東大前駅、西永福駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは駒場東大前駅で昨年に比べ +70.8 %、坪単価は 413 万円/坪となった。
上位 2 駅(駒場東大前駅、西永福駅)は +57.8 %(坪単価 +142.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、神泉駅)は -45.3 %(坪単価 -578.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.0 % → 2023年 26.4 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.3 % → 2023年 3.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 17.3 年 → 2023年 19.1 年、+10.4 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 24.6 % → 2023年 29.9 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.1 % → 2023年 14.8 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 614万円/坪(186万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -60.7%( -946.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった明大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 237万円/坪(71.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -17.3%( -49.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 12 件(1年前(2022年)に比べて +20.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
京王井の頭線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 614万/坪 (19.7年/44.2坪) | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) | 1,341万/坪 (33.0年/65.8坪) |
神泉駅 | 494万/坪 (28.1年/52.3坪) | 704万/坪 (22.6年/58.2坪) | 882万/坪 (19.2年/89.0坪) |
駒場東大前駅 | 413万/坪 (30.7年/30.6坪) | 242万/坪 (40.7年/46.9坪) | 359万/坪 (24.2年/33.3坪) |
池ノ上駅 | 358万/坪 (27.2年/79.9坪) | 342万/坪 (14.8年/38.6坪) | 262万/坪 (25.4年/37.4坪) |
下北沢駅 | 399万/坪 (22.1年/44.8坪) | 351万/坪 (14.8年/36.5坪) | 321万/坪 (18.1年/41.9坪) |
新代田駅 | 336万/坪 (11.6年/45.4坪) | 354万/坪 (15.7年/46.9坪) | 305万/坪 (11.9年/67.3坪) |
東松原駅 | 326万/坪 (12.9年/31.5坪) | 303万/坪 (19.5年/34.3坪) | 235万/坪 (16.4年/36.4坪) |
明大前駅 | 237万/坪 (19.3年/36.0坪) | 287万/坪 (16.7年/34.8坪) | 236万/坪 (24.4年/26.9坪) |
永福町駅 | 245万/坪 (23.9年/60.0坪) | 271万/坪 (12.2年/37.5坪) | 260万/坪 (11.3年/34.2坪) |
西永福駅 | 370万/坪 (27.0年/47.7坪) | 256万/坪 (22.7年/46.1坪) | 281万/坪 (11.8年/39.6坪) |
浜田山駅 | 309万/坪 (15.4年/46.9坪) | 284万/坪 (18.4年/38.4坪) | 267万/坪 (14.3年/49.6坪) |
高井戸駅 | 255万/坪 (15.0年/46.3坪) | 270万/坪 (11.1年/33.4坪) | 287万/坪 (15.1年/46.4坪) |
富士見ケ丘駅 | 292万/坪 (11.2年/39.4坪) | 262万/坪 (15.3年/32.0坪) | 226万/坪 (16.3年/32.8坪) |
久我山駅 | 259万/坪 (19.7年/42.5坪) | 285万/坪 (15.3年/38.0坪) | 248万/坪 (11.8年/33.1坪) |
三鷹台駅 | 261万/坪 (14.2年/37.6坪) | 229万/坪 (13.7年/37.2坪) | 229万/坪 (15.9年/42.4坪) |
井の頭公園駅 | 304万/坪 (16.0年/50.0坪) | 311万/坪 (25.3年/57.5坪) | 343万/坪 (15.3年/38.7坪) |
吉祥寺駅 | 291万/坪 (19.7年/49.5坪) | 272万/坪 (20.3年/46.4坪) | 249万/坪 (20.5年/43.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
駒場東大前駅 412.6 万/坪(昨年同期比 +70.8 %)
駒場東大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 413万円/坪(125万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +70.8%( +171.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 13 件(1年前(2022年)に比べて +225.0%( +9件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.7年(昨年 40.7年から -24.5 %減)。平均土地面積は 30.6 坪 (昨年 46.9 坪から -34.7 %減)。平均建物面積は 37.3 坪 (昨年 58.0 坪から -35.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 40.7 年 → 2023年 30.7 年、-24.5 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 15.4 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 69.2 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 38.5 %)
西永福駅 370.1 万/坪(昨年同期比 +44.8 %)
西永福駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 370万円/坪(112万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +44.8%( +114.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 19 件(1年前(2022年)に比べて +58.3%( +7件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 27.0年(昨年 22.7年から +18.7 %増)。平均土地面積は 47.7 坪 (昨年 46.1 坪から +3.4 %増)。平均建物面積は 33.4 坪 (昨年 33.8 坪から -1.2 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 31.6 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 22.7 年 → 2023年 27.0 年、+18.7 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 35.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 41.7 % → 2023年 23.5 %)
渋谷駅 613.8 万/坪(昨年同期比 -60.7 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 614万円/坪(186万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -60.7%( -946.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.7年(昨年 31.7年から -37.8 %減)。平均土地面積は 44.2 坪 (昨年 85.0 坪から -48.0 %減)。平均建物面積は 130.7 坪 (昨年 197.1 坪から -33.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 31.7 年 → 2023年 19.7 年、-37.8 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 33.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 8.2 分 → 2023年 10.8 分、+32.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 33.3 %)
神泉駅 493.8 万/坪(昨年同期比 -29.9 %)
神泉駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 494万円/坪(149万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -29.9%( -210.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +150.0%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.1年(昨年 22.6年から +24.3 %増)。平均土地面積は 52.3 坪 (昨年 58.2 坪から -10.1 %減)。平均建物面積は 100.6 坪 (昨年 80.5 坪から +24.9 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 50.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.6 年 → 2023年 28.1 年、+24.3 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 3.2 分 → 2023年 3.8 分、+16.9 %と増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 75.0 % → 2023年 50.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示