【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の東急大井町線 (大井町駅～二子玉川駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 333万円/坪(101万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +2.7％( +8.8万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 267 件(１年前(2022年)に比べて -8.6％( -25件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 20.1年(昨年 18.0年から +11.8 ％増)。平均土地面積は 38.1 坪 (昨年 45.0 坪から -15.3 ％減)。平均建物面積は 43.1 坪 (昨年 50.3 坪から -14.4 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。全体的に上昇基調。下神明駅、九品仏駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは九品仏駅で昨年に比べ +52.1 ％、坪単価は 555 万円/坪となった。
上位 2 駅(九品仏駅、下神明駅)は +48.5 ％(坪単価 +155.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(大井町駅、北千束駅)は -17.3 ％(坪単価 -59.2 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.3 ％ → 2023年 25.4 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.0 ％ → 2023年 24.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 18.0 年 → 2023年 20.1 年、+11.8 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 13.2 ％ → 2023年 16.8 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.3 ％ → 2023年 23.4 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった九品仏駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 555万円/坪(168万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +52.1％( +190.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(１年前(2022年)に比べて -22.2％( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった中延駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 229万円/坪(69.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -13.4％( -35.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 13 件(前年比変わらず)。
| 東急大井町線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大井町駅 | 273万/坪 (22.4年/36.1坪) | 332万/坪 (17.0年/29.3坪) | 246万/坪 (20.1年/39.7坪) |
| 下神明駅 | 390万/坪 (30.2年/35.5坪) | 270万/坪 (25.3年/21.9坪) | 251万/坪 (17.9年/34.5坪) |
| 戸越公園駅 | 305万/坪 (16.3年/19.9坪) | 300万/坪 (22.2年/35.9坪) | 251万/坪 (17.2年/21.8坪) |
| 中延駅 | 229万/坪 (28.0年/24.8坪) | 265万/坪 (14.0年/29.9坪) | 225万/坪 (24.3年/38.6坪) |
| 荏原町駅 | 360万/坪 (10.8年/16.8坪) | 424万/坪 (18.5年/54.6坪) | 233万/坪 (20.2年/37.6坪) |
| 旗の台駅 | 306万/坪 (23.0年/33.7坪) | 303万/坪 (9.3年/39.7坪) | 277万/坪 (13.9年/25.9坪) |
| 北千束駅 | 292万/坪 (28.8年/58.7坪) | 351万/坪 (33.4年/59.9坪) | 307万/坪 (27.0年/63.4坪) |
| 大岡山駅 | 296万/坪 (28.1年/35.4坪) | 342万/坪 (14.0年/29.7坪) | 283万/坪 (19.0年/33.9坪) |
| 緑が丘駅 | 304万/坪 (18.1年/36.4坪) | 331万/坪 (20.6年/45.3坪) | 283万/坪 (14.3年/29.3坪) |
| 自由が丘駅 | 382万/坪 (24.5年/43.9坪) | 382万/坪 (21.6年/44.8坪) | 366万/坪 (17.8年/40.6坪) |
| 九品仏駅 | 555万/坪 (15.1年/53.2坪) | 364万/坪 (12.7年/48.1坪) | 274万/坪 (21.7年/41.0坪) |
| 尾山台駅 | 341万/坪 (16.8年/38.4坪) | 310万/坪 (21.0年/62.7坪) | 297万/坪 (19.3年/38.4坪) |
| 等々力駅 | 361万/坪 (19.9年/47.1坪) | 343万/坪 (24.8年/62.7坪) | 260万/坪 (20.5年/43.6坪) |
| 上野毛駅 | 319万/坪 (16.0年/37.4坪) | 309万/坪 (12.9年/37.0坪) | 284万/坪 (15.7年/73.8坪) |
| 二子玉川駅 | 308万/坪 (12.8年/38.0坪) | 278万/坪 (16.4年/53.7坪) | 233万/坪 (11.1年/37.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
九品仏駅 554.5 万/坪(昨年同期比 +52.1 ％)
九品仏駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 555万円/坪(168万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +52.1％( +190.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(１年前(2022年)に比べて -22.2％( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 15.1年(昨年 12.7年から +18.7 ％増)。平均土地面積は 53.2 坪 (昨年 48.1 坪から +10.4 ％増)。平均建物面積は 48.0 坪 (昨年 48.6 坪から -1.2 ％減)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 ％ → 2023年 30.8 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 23.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 12.7 年 → 2023年 15.1 年、+18.7 ％と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 9.4 分 → 2023年 11.9 分、+25.5 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.6 ％ → 2023年 15.4 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 44.4 ％ → 2023年 23.1 ％)
下神明駅 390.3 万/坪(昨年同期比 +44.8 ％)
下神明駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 390万円/坪(118万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +44.8％( +120.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(１年前(2022年)に比べて +20.0％( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.2年(昨年 25.3年から +19.3 ％増)。平均土地面積は 35.5 坪 (昨年 21.9 坪から +62.1 ％増)。平均建物面積は 31.8 坪 (昨年 20.7 坪から +53.7 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.0 ％ → 2023年 41.7 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.5 ％ → 2023年 16.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 25.3 年 → 2023年 30.2 年、+19.3 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 37.5 ％ → 2023年 41.7 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 12.5 ％ → 2023年 8.3 ％)
大井町駅 273.5 万/坪(昨年同期比 -17.7 ％)
大井町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 273万円/坪(82.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -17.7％( -58.9万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 25 件(１年前(2022年)に比べて +31.6％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.4年(昨年 17.0年から +31.7 ％増)。平均土地面積は 36.1 坪 (昨年 29.3 坪から +23.1 ％増)。平均建物面積は 56.6 坪 (昨年 56.4 坪から +0.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 9.2 分 → 2023年 8.2 分、-11.0 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.5 ％ → 2023年 20.8 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 21.1 ％ → 2023年 24.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 17.0 年 → 2023年 22.4 年、+31.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.5 ％ → 2023年 29.2 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 12.5 ％ → 2023年 8.3 ％)
北千束駅 291.6 万/坪(昨年同期比 -16.9 ％)
北千束駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 292万円/坪(88.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -16.9％( -59.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 9 件(１年前(2022年)に比べて +80.0％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.8年(昨年 33.4年から -13.8 ％減)。平均土地面積は 58.7 坪 (昨年 59.9 坪から -2.1 ％減)。平均建物面積は 37.8 坪 (昨年 79.0 坪から -52.1 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 33.4 年 → 2023年 28.8 年、-13.8 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 60.0 ％ → 2023年 77.8 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 3.4 分 → 2023年 4.4 分、+30.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 ％ → 2023年 37.5 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示