【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期の東急世田谷線 (三軒茶屋駅~下高井戸駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 260万円/坪(78.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +6.0%( +14.7万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 160 件(1年前(2020年)に比べて +63.3%( +62件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.4年(昨年 15.0年から +15.9 %増)。平均土地面積は 34.6 坪 (昨年 30.7 坪から +12.9 %増)。平均建物面積は 47.2 坪 (昨年 43.7 坪から +8.0 %増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。三軒茶屋駅、若林駅、松原駅、下高井戸駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは下高井戸駅で昨年に比べ +18.7 %、坪単価は 252 万円/坪となった。
上位 2 駅(下高井戸駅、松原駅)は +17.9 %(坪単価 +38.6 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(世田谷駅、宮の坂駅)は -11.6 %(坪単価 -31.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 1.1 % → 2021年 2.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 4.1 % → 2021年 5.6 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 15.0 年 → 2021年 17.4 年、+15.9 %と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2020年 6.7 分 → 2021年 7.9 分、+18.3 %と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 43.2 % → 2021年 28.1 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 21.6 % → 2021年 28.8 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった西太子堂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 341万円/坪(103万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +8.9%( +27.8万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて -45.5%( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった上町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 217万円/坪(65.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -7.0%( -16.4万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 19 件(1年前(2020年)に比べて +46.2%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
東急世田谷線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三軒茶屋駅 | 282万/坪 (21.1年/36.7坪) | 249万/坪 (27.9年/28.5坪) | 226万/坪 (26.1年/35.1坪) |
西太子堂駅 | 341万/坪 (17.2年/62.3坪) | 314万/坪 (12.8年/32.6坪) | 236万/坪 (27.3年/24.5坪) |
若林駅 | 222万/坪 (18.3年/30.6坪) | 201万/坪 (17.5年/26.8坪) | 220万/坪 (14.4年/33.3坪) |
松陰神社前駅 | 281万/坪 (12.9年/31.6坪) | 296万/坪 (14.6年/38.2坪) | 261万/坪 (7.9年/30.0坪) |
世田谷駅 | 218万/坪 (21.5年/42.8坪) | 250万/坪 (0.7年/24.5坪) | 248万/坪 (17.4年/31.2坪) |
上町駅 | 217万/坪 (20.3年/24.0坪) | 234万/坪 (7.7年/32.8坪) | 231万/坪 (20.1年/55.5坪) |
宮の坂駅 | 259万/坪 (7.6年/25.0坪) | 289万/坪 (6.8年/46.1坪) | 202万/坪 (22.6年/37.8坪) |
山下駅 | - | 244万/坪 (0.8年/16.6坪) | - |
松原駅 | 257万/坪 (15.0年/38.5坪) | 220万/坪 (12.8年/29.7坪) | 255万/坪 (9.1年/36.9坪) |
下高井戸駅 | 252万/坪 (11.3年/31.8坪) | 212万/坪 (16.8年/28.7坪) | 239万/坪 (11.9年/30.6坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
下高井戸駅 251.6 万/坪(昨年同期比 +18.7 %)
下高井戸駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 252万円/坪(76.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +18.7%( +39.7万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 20 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +10件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.3年(昨年 16.8年から -32.7 %減)。平均土地面積は 31.8 坪 (昨年 28.7 坪から +10.8 %増)。平均建物面積は 32.6 坪 (昨年 33.1 坪から -1.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 16.8 年 → 2021年 11.3 年、-32.7 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 22.2 % → 2021年 15.8 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 11.1 % → 2021年 5.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 6.2 分 → 2021年 7.0 分、+12.1 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 40.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 44.4 % → 2021年 36.8 %)
松原駅 257.2 万/坪(昨年同期比 +17.1 %)
松原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 257万円/坪(77.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +17.1%( +37.6万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 16 件(1年前(2020年)に比べて +6.7%( +1件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 15.0年(昨年 12.8年から +17.4 %増)。平均土地面積は 38.5 坪 (昨年 29.7 坪から +29.3 %増)。平均建物面積は 45.6 坪 (昨年 40.2 坪から +13.3 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 7.3 分 → 2021年 6.4 分、-12.2 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 26.7 % → 2021年 31.2 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 40.0 % → 2021年 43.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 12.8 年 → 2021年 15.0 年、+17.4 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 26.7 % → 2021年 31.2 %)
世田谷駅 217.6 万/坪(昨年同期比 -13.0 %)
世田谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 218万円/坪(65.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -13.0%( -32.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 10 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.5年(昨年 0.7年から +3190.0 %増)。平均土地面積は 42.8 坪 (昨年 24.5 坪から +74.7 %増)。平均建物面積は 42.0 坪 (昨年 32.4 坪から +29.8 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 0.7 年 → 2021年 21.5 年、+3190.0 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 5.0 分 → 2021年 6.9 分、+38.0 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 22.2 %)
宮の坂駅 259.5 万/坪(昨年同期比 -10.2 %)
宮の坂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 259万円/坪(78.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -10.2%( -29.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +50.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 7.6年(昨年 6.8年から +12.3 %増)。平均土地面積は 25.0 坪 (昨年 46.1 坪から -45.9 %減)。平均建物面積は 32.0 坪 (昨年 68.1 坪から -53.0 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 66.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 6.8 年 → 2021年 7.6 年、+12.3 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 33.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示