【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜6月期の東京メトロ銀座線 (渋谷駅～浅草駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 508万円/坪(154万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -5.9％( -32.1万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 33 件(１年前(2023年)に比べて -64.5％( -60件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 36.8年(昨年 30.7年から +19.9 ％増)。平均土地面積は 43.4 坪 (昨年 46.5 坪から -6.8 ％減)。平均建物面積は 91.9 坪 (昨年 125.1 坪から -26.6 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。ほとんどの駅において下落した。虎ノ門駅、新橋駅、稲荷町駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは上野駅で昨年に比べ +258.1 ％、坪単価は 1,015 万円/坪となった。
上位 2 駅(上野駅、新橋駅)は +166.2 ％(坪単価 +579.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(外苑前駅、表参道駅)は -24.7 ％(坪単価 -228.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2023年 6.9 分 → 2024年 5.7 分、-17.2 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 29.3 ％ → 2024年 48.5 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2023年 37.6 ％ → 2024年 36.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 30.7 年 → 2024年 36.8 年、+19.9 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 29.4 ％ → 2024年 46.7 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 16.3 ％ → 2024年 9.1 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった虎ノ門駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,470万円/坪(445万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +28.6％( +326.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて +100.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった浅草駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 235万円/坪(71.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +9.7％( +20.9万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 13 件(１年前(2023年)に比べて -50.0％( -13件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 東京メトロ銀座線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 渋谷駅 | 510万/坪 (26.3年/23.4坪) | 614万/坪 (19.7年/44.2坪) | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) |
| 表参道駅 | 878万/坪 (35.5年/94.5坪) | 1,156万/坪 (28.9年/91.0坪) | 816万/坪 (29.1年/69.6坪) |
| 外苑前駅 | 529万/坪 (53.4年/24.7坪) | 708万/坪 (29.6年/56.0坪) | 776万/坪 (23.8年/60.6坪) |
| 青山一丁目駅 | - | 729万/坪 (23.2年/27.2坪) | 403万/坪 (24.5年/25.0坪) |
| 赤坂見附駅 | - | 381万/坪 (20.5年/112坪) | 588万/坪 (0.5年/24.2坪) |
| 溜池山王駅 | - | - | 336万/坪 (42.3年/49.9坪) |
| 虎ノ門駅 | 1,470万/坪 (25.5年/12.9坪) | 1,143万/坪 (50.8年/22.7坪) | 425万/坪 (21.3年/78.7坪) |
| 新橋駅 | 1,002万/坪 (42.2年/188坪) | 575万/坪 (34.3年/33.1坪) | 842万/坪 (21.4年/28.0坪) |
| 銀座駅 | - | 1,179万/坪 (41.9年/26.5坪) | 855万/坪 (58.5年/22.7坪) |
| 京橋駅 | - | 496万/坪 (58.8年/46.9坪) | 406万/坪 (40.8年/34.0坪) |
| 日本橋駅 | - | 569万/坪 (61.5年/21.7坪) | - |
| 三越前駅 | - | - | 280万/坪 (47.3年/68.1坪) |
| 神田駅 | - | 252万/坪 (10.5年/66.9坪) | 363万/坪 (39.6年/33.6坪) |
| 末広町駅 | 367万/坪 (26.0年/27.2坪) | 320万/坪 (20.0年/33.0坪) | 332万/坪 (27.6年/27.5坪) |
| 上野広小路駅 | - | 388万/坪 (9.0年/36.3坪) | 897万/坪 (40.7年/46.9坪) |
| 上野駅 | 1,015万/坪 (58.3年/36.3坪) | 284万/坪 (50.5年/22.7坪) | 282万/坪 (15.5年/12.9坪) |
| 稲荷町駅 | 283万/坪 (25.3年/25.7坪) | 233万/坪 (36.3年/21.9坪) | 296万/坪 (27.0年/24.2坪) |
| 田原町駅 | 287万/坪 (45.0年/60.5坪) | 325万/坪 (41.8年/39.7坪) | 209万/坪 (53.3年/25.7坪) |
| 浅草駅 | 235万/坪 (37.6年/30.6坪) | 215万/坪 (33.7年/37.9坪) | 311万/坪 (34.5年/51.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
上野駅 1015.3 万/坪(昨年同期比 +258.1 ％)
上野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,015万円/坪(307万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +258.1％( +731.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(１年前(2023年)に比べて -50.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 58.3年(昨年 50.5年から +15.3 ％増)。平均土地面積は 36.3 坪 (昨年 22.7 坪から +60.0 ％増)。平均建物面積は 84.7 坪 (昨年 58.2 坪から +45.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 100.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2023年 50.5 年 → 2024年 58.3 年、+15.3 ％と増加)
新橋駅 1001.8 万/坪(昨年同期比 +74.2 ％)
新橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,002万円/坪(303万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +74.2％( +426.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて -71.4％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 42.2年(昨年 34.3年から +23.0 ％増)。平均土地面積は 187.6 坪 (昨年 33.1 坪から +467.3 ％増)。平均建物面積は 299.5 坪 (昨年 175.5 坪から +70.7 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 5.1 分 → 2024年 1.5 分、-70.8 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 57.1 ％ → 2024年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 34.3 年 → 2024年 42.2 年、+23.0 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 28.6 ％ → 2024年 50.0 ％)
外苑前駅 528.7 万/坪(昨年同期比 -25.3 ％)
外苑前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 529万円/坪(160万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -25.3％( -179.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(１年前(2023年)に比べて -25.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 53.4年(昨年 29.6年から +80.3 ％増)。平均土地面積は 24.7 坪 (昨年 56.0 坪から -55.9 ％減)。平均建物面積は 42.9 坪 (昨年 128.1 坪から -66.5 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 ％ → 2024年 33.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 29.6 年 → 2024年 53.4 年、+80.3 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 5.2 分 → 2024年 6.3 分、+20.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 ％ → 2024年 100.0 ％)
表参道駅 877.8 万/坪(昨年同期比 -24.1 ％)
表参道駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 878万円/坪(266万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -24.1％( -278.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて -85.7％( -12件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 35.5年(昨年 28.9年から +22.9 ％増)。平均土地面積は 94.5 坪 (昨年 91.0 坪から +3.9 ％増)。平均建物面積は 158.1 坪 (昨年 124.7 坪から +26.8 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 28.9 年 → 2024年 35.5 年、+22.9 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 6.3 分 → 2024年 8.5 分、+35.2 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 15.4 ％ → 2024年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示