【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜9月期の東京メトロ東西線 (中野駅～葛西駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 253万円/坪(76.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -0.7％( -1.8万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 161 件(１年前(2023年)に比べて -38.5％( -101件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 20.1年(昨年 24.2年から -17.1 ％減)。平均土地面積は 38.3 坪 (昨年 41.6 坪から -7.9 ％減)。平均建物面積は 58.4 坪 (昨年 65.2 坪から -10.4 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。高田馬場駅、神楽坂駅、飯田橋駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは神楽坂駅で昨年に比べ +35.9 ％、坪単価は 369 万円/坪となった。
上位 2 駅(神楽坂駅、高田馬場駅)は +30.4 ％(坪単価 +85.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(茅場町駅、東陽町駅)は -26.1 ％(坪単価 -121.7 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 24.2 年 → 2024年 20.1 年、-17.1 ％と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.0 ％ → 2024年 9.0 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 23.9 ％ → 2024年 18.1 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 10.2 分 → 2024年 11.4 分、+10.9 ％と増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 7.6 ％ → 2024年 2.5 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 17.6 ％ → 2024年 16.8 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった飯田橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 527万円/坪(160万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +23.2％( +99.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2023年)に比べて -20.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南砂町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 182万円/坪(55.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +13.5％( +21.7万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 18 件(１年前(2023年)に比べて -21.7％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 東京メトロ東西線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 中野駅 | 323万/坪 (18.1年/37.6坪) | 310万/坪 (25.2年/46.2坪) | 287万/坪 (23.9年/41.7坪) |
| 落合駅 | 247万/坪 (26.7年/28.5坪) | 255万/坪 (28.9年/59.9坪) | 274万/坪 (28.5年/51.4坪) |
| 高田馬場駅 | 365万/坪 (27.4年/98.3坪) | 292万/坪 (26.0年/32.5坪) | 267万/坪 (27.0年/54.5坪) |
| 早稲田駅 | 240万/坪 (28.8年/24.0坪) | 273万/坪 (20.5年/28.5坪) | 250万/坪 (35.5年/32.1坪) |
| 神楽坂駅 | 369万/坪 (22.1年/35.8坪) | 272万/坪 (33.5年/35.3坪) | 321万/坪 (31.2年/24.8坪) |
| 飯田橋駅 | 527万/坪 (32.7年/23.1坪) | 428万/坪 (44.8年/78.7坪) | 514万/坪 (9.9年/59.0坪) |
| 九段下駅 | - | 361万/坪 (4.5年/84.7坪) | 277万/坪 (62.8年/18.2坪) |
| 竹橋駅 | - | - | - |
| 大手町駅 | - | 365万/坪 (49.8年/33.3坪) | - |
| 日本橋駅 | - | 569万/坪 (61.5年/21.7坪) | - |
| 茅場町駅 | 429万/坪 (2.4年/28.0坪) | 602万/坪 (35.8年/26.5坪) | 508万/坪 (16.6年/34.0坪) |
| 門前仲町駅 | 321万/坪 (20.2年/17.0坪) | 297万/坪 (31.3年/45.9坪) | 303万/坪 (18.2年/35.9坪) |
| 木場駅 | 274万/坪 (19.0年/26.6坪) | 251万/坪 (18.0年/29.2坪) | 202万/坪 (27.9年/38.3坪) |
| 東陽町駅 | 230万/坪 (39.2年/76.1坪) | 302万/坪 (36.5年/36.2坪) | 194万/坪 (29.5年/47.2坪) |
| 南砂町駅 | 182万/坪 (14.9年/19.3坪) | 161万/坪 (18.4年/25.4坪) | 170万/坪 (17.1年/24.3坪) |
| 西葛西駅 | 195万/坪 (13.8年/35.8坪) | 199万/坪 (21.3年/52.9坪) | 159万/坪 (24.6年/38.9坪) |
| 葛西駅 | 185万/坪 (19.3年/45.4坪) | 187万/坪 (17.1年/42.3坪) | 186万/坪 (18.0年/51.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
神楽坂駅 369.3 万/坪(昨年同期比 +35.9 ％)
神楽坂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 369万円/坪(112万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +35.9％( +97.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて -57.1％( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.1年(昨年 33.5年から -34.1 ％減)。平均土地面積は 35.8 坪 (昨年 35.3 坪から +1.3 ％増)。平均建物面積は 60.0 坪 (昨年 44.6 坪から +34.5 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 33.5 年 → 2024年 22.1 年、-34.1 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 7.1 ％ → 2024年 33.3 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 5.1 分 → 2024年 5.7 分、+11.7 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 57.1 ％ → 2024年 50.0 ％)
高田馬場駅 365.2 万/坪(昨年同期比 +24.9 ％)
高田馬場駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 365万円/坪(110万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて +24.9％( +72.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(１年前(2023年)に比べて -50.0％( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.4年(昨年 26.0年から +5.3 ％増)。平均土地面積は 98.3 坪 (昨年 32.5 坪から +202.3 ％増)。平均建物面積は 54.2 坪 (昨年 76.5 坪から -29.1 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2023年 7.9 分 → 2024年 6.4 分、-18.9 ％と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 7.1 ％ → 2024年 14.3 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 38.5 ％ → 2024年 28.6 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 30.8 ％ → 2024年 14.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 23.1 ％ → 2024年 28.6 ％)
茅場町駅 429.5 万/坪(昨年同期比 -28.6 ％)
茅場町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 429万円/坪(130万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -28.6％( -172.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2023年)に比べて -50.0％( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 2.4年(昨年 35.8年から -93.4 ％減)。平均土地面積は 28.0 坪 (昨年 26.5 坪から +5.7 ％増)。平均建物面積は 192.1 坪 (昨年 101.0 坪から +90.3 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 35.8 年 → 2024年 2.4 年、-93.4 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2023年 4.2 分 → 2024年 5.0 分、+17.6 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 ％ → 2024年 50.0 ％)
東陽町駅 230.4 万/坪(昨年同期比 -23.6 ％)
東陽町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 230万円/坪(69.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2023年)に比べて -23.6％( -71.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(１年前(2023年)に比べて -45.5％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 39.2年(昨年 36.5年から +7.3 ％増)。平均土地面積は 76.1 坪 (昨年 36.2 坪から +110.5 ％増)。平均建物面積は 195.4 坪 (昨年 66.1 坪から +195.4 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 9.8 分 → 2024年 5.8 分、-40.6 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 27.3 ％ → 2024年 66.7 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 36.4 ％ → 2024年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示