【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜3月期の東京メトロ南北線 (目黒駅～赤羽岩淵駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 329万円/坪(99.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +13.8％( +39.9万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 50 件(１年前(2022年)に比べて -28.6％( -20件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.7年(昨年 24.3年から +9.6 ％増)。平均土地面積は 31.7 坪 (昨年 35.9 坪から -11.6 ％減)。平均建物面積は 54.6 坪 (昨年 61.5 坪から -11.2 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。白金高輪駅、四ツ谷駅、王子駅、赤羽岩淵駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは西ケ原駅で昨年に比べ +159.8 ％、坪単価は 451 万円/坪となった。
上位 2 駅(西ケ原駅、白金高輪駅)は +107.0 ％(坪単価 +200.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(東大前駅、麻布十番駅)は -30.9 ％(坪単価 -163.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.2 ％ → 2023年 32.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 19.7 ％ → 2023年 23.4 ％)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.3 ％ → 2023年 31.9 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 14.5 ％ → 2023年 2.0 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 502万円/坪(152万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +44.8％( +155.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(１年前(2022年)に比べて -75.0％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった志茂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 152万円/坪(46.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +5.2％( +7.5万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 1 件(１年前(2022年)に比べて -80.0％( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 東京メトロ南北線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 目黒駅 | 304万/坪 (23.0年/51.7坪) | 331万/坪 (19.0年/29.5坪) | 259万/坪 (22.7年/27.7坪) |
| 白金台駅 | 369万/坪 (32.7年/15.6坪) | 409万/坪 (18.0年/40.1坪) | 433万/坪 (10.0年/25.7坪) |
| 白金高輪駅 | 350万/坪 (23.4年/31.5坪) | 227万/坪 (11.0年/15.1坪) | 376万/坪 (19.0年/136坪) |
| 麻布十番駅 | 415万/坪 (39.5年/28.7坪) | 487万/坪 (34.2年/57.3坪) | 344万/坪 (25.8年/40.8坪) |
| 六本木一丁目駅 | 740万/坪 (30.0年/19.7坪) | - | 449万/坪 (26.0年/67.3坪) |
| 溜池山王駅 | - | - | 381万/坪 (37.0年/30.3坪) |
| 永田町駅 | 1,305万/坪 (41.0年/57.5坪) | - | - |
| 四ツ谷駅 | 502万/坪 (45.0年/24.2坪) | 347万/坪 (58.3年/60.5坪) | 955万/坪 (0年/57.5坪) |
| 市ケ谷駅 | 315万/坪 (39.0年/48.4坪) | - | - |
| 飯田橋駅 | - | 577万/坪 (0年/45.4坪) | 97.2万/坪 (35.0年/43.9坪) |
| 後楽園駅 | - | 432万/坪 (1.0年/22.7坪) | 351万/坪 (12.0年/15.1坪) |
| 東大前駅 | 286万/坪 (21.0年/21.6坪) | 541万/坪 (8.0年/27.2坪) | 351万/坪 (13.0年/19.7坪) |
| 本駒込駅 | 447万/坪 (0年/16.6坪) | 427万/坪 (20.0年/18.2坪) | - |
| 駒込駅 | 277万/坪 (0年/60.5坪) | 253万/坪 (27.0年/55.5坪) | 218万/坪 (32.0年/25.7坪) |
| 西ケ原駅 | 451万/坪 (61.0年/106坪) | 174万/坪 (17.0年/16.1坪) | 185万/坪 (18.4年/52.6坪) |
| 王子駅 | 255万/坪 (48.2年/25.1坪) | 195万/坪 (17.9年/31.8坪) | 219万/坪 (7.6年/35.7坪) |
| 王子神谷駅 | 183万/坪 (16.4年/23.8坪) | 158万/坪 (13.6年/19.0坪) | 148万/坪 (16.2年/19.4坪) |
| 志茂駅 | 152万/坪 (27.0年/27.2坪) | 145万/坪 (30.0年/22.1坪) | 232万/坪 (10.0年/25.4坪) |
| 赤羽岩淵駅 | 207万/坪 (7.0年/15.1坪) | 172万/坪 (27.3年/27.2坪) | 209万/坪 (0.3年/23.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
西ケ原駅 450.8 万/坪(昨年同期比 +159.8 ％)
西ケ原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 451万円/坪(136万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +159.8％( +277.3万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(１年前(2022年)に比べて -33.3％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 61.0年(昨年 17.0年から +258.8 ％増)。平均土地面積は 105.9 坪 (昨年 16.1 坪から +556.2 ％増)。平均建物面積は 133.1 坪 (昨年 21.2 坪から +528.6 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 ％ → 2023年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 17.0 年 → 2023年 61.0 年、+258.8 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 5.3 分 → 2023年 7.5 分、+40.6 ％と大きく増加)
白金高輪駅 350.4 万/坪(昨年同期比 +54.2 ％)
白金高輪駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 350万円/坪(106万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて +54.2％( +123.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(１年前(2022年)に比べて +400.0％( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 23.4年(昨年 11.0年から +112.7 ％増)。平均土地面積は 31.5 坪 (昨年 15.1 坪から +108.0 ％増)。平均建物面積は 70.2 坪 (昨年 24.2 坪から +190.0 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 11.0 年 → 2023年 23.4 年、+112.7 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 4.0 分 → 2023年 9.6 分、+140.0 ％と大きく増加)
東大前駅 286.4 万/坪(昨年同期比 -47.1 ％)
東大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 286万円/坪(86.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -47.1％( -254.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2022年)に比べて +300.0％( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.0年(昨年 8.0年から +162.5 ％増)。平均土地面積は 21.6 坪 (昨年 27.2 坪から -20.8 ％減)。平均建物面積は 25.2 坪 (昨年 16.6 坪から +51.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 10.0 分 → 2023年 5.2 分、-47.5 ％と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 8.0 年 → 2023年 21.0 年、+162.5 ％と大きく増加)
麻布十番駅 415.3 万/坪(昨年同期比 -14.7 ％)
麻布十番駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 415万円/坪(126万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2022年)に比べて -14.7％( -71.5万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 2 件(１年前(2022年)に比べて -80.0％( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 39.5年(昨年 34.2年から +15.5 ％増)。平均土地面積は 28.7 坪 (昨年 57.3 坪から -49.9 ％減)。平均建物面積は 60.5 坪 (昨年 102.9 坪から -41.2 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 ％ → 2023年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 34.2 年 → 2023年 39.5 年、+15.5 ％と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 4.6 分 → 2023年 6.0 分、+30.4 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.0 ％ → 2023年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示